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「え、人が立って場所を取ってるってこと?」混雑した駐車場で空きスペースに立つ女性。だが、警備員が伝えた正論

  • 2026.9.23
「え、人が立って場所を取ってるってこと?」混雑した駐車場で空きスペースに立つ女性。だが、警備員が伝えた正論

誰も停めない空きスペース

日曜のショッピングモールの駐車場は、入口の近くから奥の列までほとんど埋まっていた。

助手席の母と、空いている場所を探しながら通路をゆっくり進んでいた。

少し先で、一台の車がハザードをつけてバックしようとしていた。

ようやく空きがあったのだと思ったが、その車は途中で止まり、そのまま前へ進んでいった。

次の車も同じだった。少し下がったあと、なぜか駐車せずに行ってしまう。

「あれ?空いてるよね?」

母が前方をのぞき込んだ。

「うん…なんで停めないんだろう」

私も不思議に思いながら進み、自分たちの番になってようやく理由が分かった。

白い線で囲まれた駐車スペースの真ん中に、50代くらいの女性が一人で立っていたのだ。

私はいったん車を止め、ウインカーを出した。すると女性はこちらに気づき、すぐに片手を上げた。

「あ、ごめんなさい。ここ、家族の車が来るまで取ってるの」

一瞬、何を言われたのか分からなかった。私が戸惑ったまま女性を見ると、今度は少し大きな声で言った。

「家族の車が来るまで取ってるの。もうすぐ来るから」

そう言って、「先へ行って」というように手を振る。

母が小さな声で聞いてきた。

「え…人が立って場所を取ってるってこと?」

「そうみたい……」

後ろにも車が続いている。ここで長く止まっているわけにもいかないが、女性が立っているスペースへ車を入れることもできない。

「どうしよう……」

思わず口にすると、母も困ったように前を見た。

「無理に入るわけにもいかないしね」

私はウインカーを出したまま、動けずにいた。

巡回の警備員さんが伝えたこと

そうしている間にも、その場所だけ車の流れが止まっていた。

異変に気づいたのか、巡回していた男性の警備員さんがこちらへ歩いてきた。

「どうされました?」

警備員さんが声をかけると、女性が先に答えた。

「家族の車を待ってるんです。もうすぐ来るので、ここを取ってたんですけど」

警備員さんは女性の立っている場所を確認すると、穏やかな口調で言った。

「そうでしたか。ただ、駐車スペースの場所取りはご遠慮いただいているんです」

女性は少し驚いたように眉を上げた。

「でも、本当にもうそこまで来てるんですよ。ちょっとだけでもだめですか?」

「申し訳ありません。皆さん、空いたところから順番に停めていただいているので」

警備員さんは責めるような言い方はせず、続けた。

「ご家族のお車が来たら、そのとき空いている場所へご案内しますね」

女性はまだ何か言いたそうな顔をしていたが、少し間を置いてからうなずいた。

「…分かりました」

そう言って、白い線の外へ下がった。

警備員さんは私の車へ向き直り、空いたスペースを手で示した。

「お待たせしました。どうぞ」

私は窓を少し開けた。

「ありがとうございます。助かりました」

ゆっくりバックして車を停め、エンジンを切ると、母がほっとしたように息をついた。

「警備員さんが来てくれてよかったね。私たちだけだったら、どうしたらいいか迷ったよ」

「うん。直接どいてくださいって言うのも、ちょっと言いづらかったしね」

車を降りたころ、一台の車が通路へ入ってきた。

それを見た女性が「あ、来た」と声を上げ、車のほうへ手を振った。

先ほど待っていた家族の車らしい。

警備員さんはその車にも声をかけ、少し奥にあった別の空きスペースへ案内した。女性もその後ろを早足でついていった。

女性にも、「家族がもうすぐ来るなら、少し取っておいてもいいだろう」という気持ちがあったのかもしれない。

けれど、一台分のスペースを人が押さえてしまうと、後ろで空きを探している車まで戸惑ってしまう。

混雑している場所だからこそ、みんなが同じ順番で使うことが大切なのだと感じた出来事だった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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