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眠っていたカゴが素敵な花器に! ボトルバスケットで楽しむ秋の花アレンジ

  • 2026.9.22

お菓子やブランケットを入れたり、細々したものをまとめたり……ひとつあると重宝する「バスケット」。じつは、お部屋に季節の彩りを添える「花器」としても優秀なアイテムです。フラワー&フォトスタイリストの海野美規さんが今回ご紹介するのは、「ボトルバスケット」にキバナコスモスやメドーセージなど初秋の花をラフに飾るアレンジ。手持ちのカゴで今すぐ真似できるバリエーションや、かつて暮らしたハンガリー・ブダペストの市場での思い出もお届けします。自由で心地よい「カゴのある暮らし」を始めてみませんか?

気軽に使えるバスケットの魅力

バスケット
Azulblue/Shutterstock.com

皆さん、バスケットはお好きですか? 私はもちろん大好きです。

ひとつ、ふたつと使っているうちに、「これもいいな」「こんな形も素敵」……なんて思うようになって、知らない間にたくさんのバスケットが集まってしまいました。

バスケットには、お菓子や果物を入れてみたり、植物を入れてみたり、ブランケットを入れてみたり。さらには細々したものをざっくりまとめて「とりあえずここに入れておこう」など、そんな気軽な使い方ができるのも、バスケットのいいところですね。

バスケットの歴史を調べてみると、とても古く、人類が土を焼いて器を作る技術を手に入れるよりもずっと前から、草木を編み、暮らしの道具として使われてきたそうです。

バスケット

バスケットには、気候や風土、時代背景、そして、その土地ならではの素材など、たくさんの物語が詰まっています。

一つひとつに、職人さんの手仕事による温もりが宿っているように感じられるのも、バスケットの魅力ですね。

ドリンクを持ち運べるボトルバスケット

バスケット
Baloncici/Shutterstock.com

バスケットの用途はいろいろあります。収穫した果物を入れて運んだり、魚を入れて持ち帰ったり。買い物に持って行ったり、猫を寝かせたり、鈴虫を入れたり。

その目的に合わせて、形や大きさ、編み方までちゃんと考えられている。「なるほど、よくできてるなぁ」「さすが、働くバスケット!」と、さまざまなバスケットを見るたびに感心してしまいます。

ボトルバスケット

そんな中で、今回紹介したいのがボトルバスケット。その名のとおり、ワインやジュースなどのボトルを入れて運ぶためのバスケットです。

これにボトルとグラスを入れて、庭やベランダまで運んで、ちょっとひと休み。そんな光景を想像したら、なんだか楽しそうで……。たぶん、そのときの私は「これがあったら素敵!」と思ってしまったのでしょう。

ボトルバスケットを購入したのは、もうずいぶん前のこと。すっかりその存在を忘れていたのですが、先日、片付けをしていたら、ひょっこり出てきました。

「あら、こんなの持ってたんだ!」

久しぶりの再会でした。

ボトルバスケットのアレンジ

ボトルを入れるためのバスケットに、今日はミネラルウォーターボトルと、初秋の花を。

季節の花をそっと入れてみたら、思いのほかよく似合いました。

初秋の花
初秋の花々。

こういうときに思うのが、バスケットっていいなぁ、ということです。

本来の用途が決まっていても、別の使い方をしてはいけないなんてことはないのですね。何を入れても、どんなふうに使っても、ちゃんと受け止めてくれる。そんな懐の深さも、私がバスケットを好きなところだなと思います。

こうしてまたひとつ、バスケットの楽しみ方が増えました。

ボトルバスケットのアレンジ

ボトルバスケットのアレンジに使った花

秋の花材

今回使ったのは、秋を実感させてくれる花たち。

  • キバナコスモス
  • シオン
  • メドーセージ(サルビア・ガラニチカ)
メドーセージ
濃い青紫の花に黒いガクが印象的なメドーセージ。

黄色や紫、青紫の花を組み合わせると、素朴なバスケットにもよく似合います。

どれも特別な花ではないけれど、野の花のような自然な雰囲気があって、私はこういう組み合わせが好きです。

アレンジの手順

ボトルバスケット

今回のボトルバスケットは、ボトルが2本入るタイプ。片側にはボトルを、もう片側には花を飾ります。

ボトルバスケット
ボトルバスケットにはボトルを固定できる留め具も。

① カップを用意する

花を入れるためのプラスチックカップを、ボトルバスケットの片側にセットします。

② カップに水を入れる

カップに水を入れて、花を飾る準備をします。

③ 花を入れる

キバナコスモス、メドーセージ、シオンを、1本ずつ入れます。あまり難しく考えず、バランスを見ながら、好きなように挿していきます。

ボトルバスケットのアレンジ

④ 全体のバランスを整えて出来上がり

きれいに整えすぎなくても大丈夫。少しラフなくらいのほうが、バスケットの素朴な雰囲気にもよく似合います。

ボトルバスケットのアレンジ

ボトルバスケットがなくてもOK! アレンジバリエ

バスケットのアレンジ

もちろん、ボトルバスケットが手元になくても大丈夫。深めのバスケットがあれば、じつはそれで十分にアレンジを楽しめます。

バスケットのアレンジ

バスケットの中にボトルやグラスを入れ、空いたスペースに花を飾るためのプラスチックカップをひとつ。カップに水を入れて、好きな花を挿せば完成です。

バスケットのアレンジ

いつものバスケットが、ちょっとした花器に早変わり。「本来の使い方」にとらわれず、その日の気分で自由に使ってみる。

それも、バスケットの楽しみ方のひとつですね。

市場にはバスケット持参で

バスケット

以前、ブダペストに住んでいた頃のこと。ハンガリーがEUに加盟した年だったので、もうかれこれ22年ほど前の話になります。当時のブダペストは、今よりもまだ素朴な雰囲気が残る街でした。

自宅から車で5分ほどのところに、昔ながらの常設市場(マルシェ)がありました。近くにはスーパーマーケットもあったのですが、私はこの市場が大好き。野菜に果物、肉、パン、チーズ。もちろん花も。いろいろなものが並び、地元の人たちにも人気の市場でした。特に週末になると、新鮮な農産物を求める人で大賑わい。

そして、そこで私が気になったのが、みなさんが持っている大きなバスケットでした。ジャガイモを入れ、パンを入れ、お肉を入れ。買ったものを次々とバスケットに入れていく。“ザクザク”入れていく感じです。

いわゆるレジ袋を下げている人は、あまり見かけません。ほとんどの人が「マイバスケット」。それがなんとも自然で、かっこよくて。「私も市場用のバスケットを買わなくちゃ!」とすっかりその気になってしまいました。よくしたもので、市場にはちゃんとカゴ屋さんまであります。

そこで私が選んだのは、バタフライ式の蓋がついた、ちょっと大ぶりなバスケット。これを持って市場へ行くのが、もう楽しくて、楽しくて。バスケットと覚えたてのカタコトのハンガリー語で、市場を満喫しました。

バスケット

そして、あるときふと思い出しました。

そういえば、私が子どもの頃も、母はカゴを下げて近所のお店へ買い物に行っていたなぁ、と。お豆腐を買うときには、入れ物を持って行ったり。今思えば、昔の暮らしには「自分の容器を持って買い物に行く」という習慣が、ごく自然にあったんですよね。

ブダペストでバスケットを持って市場へ通いながら、そんな子どもの頃の記憶が、ふとよみがえってきました。

帰国してしばらくすると、日本でもエコバッグが広まり、やがてレジ袋の有料化も始まりました。「買い物袋を持って出かける」ということが、あらためて暮らしの中に定着していったのです。

そう考えてみると、マイバスケットの習慣って、古くて新しい。いやいや新しくて古いのかな。昔からあったものが、時代を巡ってもう一度見直されているような気がします。

そして何より、理にかなっているのですよね。

必要なものを入れるために、自分のバスケットを持って出かける。使い捨てず、何度も使う。

とてもシンプルなことですが、なんだか気持ちがいいです。

そんなことを教えてくれたのが、ブダペストの市場と、あの大きなバスケットでした。

Credit
文&写真(クレジット記載以外) / 海野美規 - フラワー&フォトスタイリスト -

うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。

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