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「レジ袋いるって言っただろ」会計後に怒鳴った男性。だが、すぐ後ろにいた私が伝えた事実で状況が一変

  • 2026.9.21

最初にたずねられた、ひとつの質問

仕事帰りに、家の近くのドラッグストアへ寄った。洗剤とのど飴をかごに入れてレジに並ぶと、前には高齢の男性がひとりいるだけだった。

レジを担当していたのは、まだ学生に見える若い店員さんだった。商品を通す前に、男性に声をかけた。

「レジ袋はご利用になりますか?」

男性は携帯電話の画面を見たまま、片手を軽く振った。

「ああ、いらない」

「かしこまりました」

店員さんはそう答え、商品を一つずつ読み取っていった。私はすぐ後ろにいたので、そのやり取りははっきり聞こえていた。

会計が終わった直後、男性の声が変わった

支払いが終わり、店員さんが商品を男性の前へ寄せたときだった。

男性は袋がないことに気づいたのか、急に顔を上げた。

「おい、袋は?」

店員さんは一瞬戸惑ったような顔をした。

「先ほど、袋はいらないと……」

すると男性の声が一気に大きくなった。

「は?レジ袋いるって言っただろ」

「えっ……私、いらないと伺ったと思ったのですが……」

「だから、いるって言っただろ!」

男性はそう言って、手のひらでカウンターを強く叩いた。

店員さんの肩がびくっと動く。

「す、すみません……」

近くにいた客も、何事かとこちらを見ていた。

私は口を出すか少し迷った。でも、このままでは店員さんだけが聞き間違えたことになってしまう。

思い切って男性に声をかけた。

「あの、すみません」

男性がこちらを振り向いた。

「さっき店員さんに聞かれたとき、『いらない』っておっしゃってましたよ。私、すぐ後ろにいたので聞こえてました」

男性は眉を寄せたまま、私と店員さんを交互に見た。

すると隣のレジにいた年上の店員さんも、こちらを見て口を開いた。

「私も『いらない』って聞こえてました」

男性は何か言いかけたものの、そのまま口を閉じた。

しばらくして携帯電話を握り直すと、低い声で言った。

「……じゃあ、袋ひとつ」

店員さんが袋を用意すると、男性は5円を払い、誰とも目を合わせないまま店を出ていった。

次は私の会計だった。

若い店員さんはまだ少し緊張した表情で、商品をレジに通しながら言った。

「さっきは……ありがとうございました」

「いえ。私も聞こえてたので、気になって」

すると、隣の店員さんも声をかけた。

「大丈夫?びっくりしたね」

「はい……ちょっと怖かったです」

「最初にちゃんと聞いてたよ。気にしなくて大丈夫だから」

「ありがとうございます」

若い店員さんは、ようやく少し表情をゆるめた。

そして会計を進めながらレジ袋へ手を伸ばしかけ、ふと動きを止めた。

「あっ……レジ袋はご利用になりますか?」

「いらないです」

私が答えると、店員さんは一瞬きょとんとしてから、ふっと笑った。

隣の店員さんもつられたように笑い、私も思わず笑ってしまった。

さっきまで張りつめていたレジまわりの空気が、そこでようやく少しだけやわらいだ気がした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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