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「東野圭吾の作品で1番、印象的」「すごい好き」連ドラ版の“エピソード0”根強い人気 15年前に放送された【新春ドラマ】

  • 2026.10.1
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阿部寛(C)SANKEI

『赤い指〜「新参者」加賀恭一郎再び!』は、東野圭吾原作、阿部寛主演の人気ドラマ『新参者』のスペシャル版だ。TBS系で2011年1月の“新春ドラマ特別企画”で放送された。2010年放送の連続ドラマ『新参者』から約2年前の出来事として位置づけられており、“エピソードゼロ”ともいえるストーリーとなる。加賀の前に立ちはだかる事件と同時に、加賀と父の間にある複雑な親子関係が明かされる。

※【ご注意下さい】本記事はネタバレを含みます。

『赤い指〜「新参者」加賀恭一郎再び!』あらすじ

加賀恭一郎(阿部寛)の父・隆正(山﨑努)は末期の癌に侵され入院中。隆正の日々の楽しみは、看護師・金森登紀子(田中麗奈)との将棋だ。加賀の従弟・松宮脩平(溝端淳平)は、登紀子から加賀が見舞いに来ていないことを聞き、恭一郎への不信感を募らせる。

一方、会社員・前原昭夫(杉本哲太)のもとに、妻・八重子(西田尚美)から着信が入る。昭夫は、八重子、中学生の息子・直巳(泉澤祐希)、認知症を患う母・政恵(佐々木すみ江)と暮らしている。八重子からの電話を受け、急いで帰宅した昭夫が目にしたのは、自宅の庭に横たわる見知らぬ少女の遺体だった。直巳の犯行と分かり、八重子は警察への通報を必死に拒む。八重子に押し切られ、昭夫は少女の遺体を近くの公園のトイレに遺棄し、変質者による犯行に見せかけた。

まもなく遺体が発見され、刑事の加賀が昭夫の自宅へ聞き込みにやってくる。

赤い指に込められた母の切なる訴え

遺体に付着した芝、自転車についた雨上がりの土。加賀はどんなにささいな違和感も見逃さない。息子の罪を隠すため嘘を重ねる昭夫と八重子。やがて昭夫は、認知症の母・政恵に罪を着せることを思いつく。昭夫は、政恵が少女の首を絞め、自分が遺体を捨てたと自供した。
しかし、加賀は政恵の指に塗られた赤い口紅を見て、昭夫が嘘をついていることを確信する。

政恵が指に塗った赤い口紅は、事件前日に前原家へ訪れた昭夫の妹・春美(富田靖子)のもの。しかし、遺体の首に口紅の跡はない。昭夫と八重子は、遺体の口紅は拭き取ったと嘘を重ねる。彼らの嘘を見抜く加賀は、政恵が犯人だという昭夫の供述を何度も問いただし、昭夫の心に訴えかけた。昭夫は、自分が小学生の時につくった名札を、政恵が今でも大切に持っていると知ると、ついに耐え切れなくなって嘘を認めた。

しかし、昭夫にはまだ気付いていないことがあった。加賀は、政恵が指に塗った口紅は春美のものではなく、政恵自身のものだったことを明かす。さらに、政恵の認知症が演技だったことも見抜いていた。昭夫たちと同居するようになり、家族内で孤独感を感じていた政恵は、自分の世界へ引きこもり、認知症のふりをするようになっていたのだ。

政恵は、どんな思いで昭夫たちの計画を聞いていたのだろう。指を赤く塗り、間違いに気付いてほしいと訴え続けていたのだ。昭夫は、政恵の思いに気付けなかった。そして泣きながら直巳の犯行だと白状した。

事件解決後に明かされる、加賀と父の関係

事件解決後、加賀の父・隆正は臨終の時を迎えていた。病院の外にいる加賀を見つけた松宮は、最期に立ち会わなかった理由を聞く。それには、深い理由があった。かつて、加賀の母は、誰にも看取られず一人で亡くなった。隆正は自分も同じように最期を迎えると決め、「自分が息を引き取るまで、絶対にそばに寄るな」と加賀に言い渡していた。加賀が見舞いに来なかったのは、父を憎んでいたからではなく、父の意志を尊重し、受け入れたからだった。さらに、看護師・登紀子が指していた将棋の手は、実はすべて加賀が裏で指示していたものだった。加賀親子は、将棋の盤面上でずっとつながっていたのだ。

自分の親に罪を着せようとした前原家の事件と対照的に、加賀親子の不器用ながらも温かな愛が一層際立った。SNSでは、「東野圭吾の作品で1番、印象的」「すごい好き」といった声が寄せられており、根強い人気を誇っている。家族の闇と愛を描いた本作は、単なるミステリーにとどまらない、切なくも心に残る人間ドラマだ。


出典:『赤い指〜「新参者」加賀恭一郎再び!』TBS公式サイトより

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