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銀行に来た娘「母が入院しているので200万円下ろしたい」→本人に“意思確認”すると…返ってきた予想外の返答

  • 2026.9.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。くまえり銀行員です。
今日は、「母が入院しているので、お金を下ろしたい」と窓口を訪れた娘さんのお話です。

入院中の家族に代わって手続きをしたい。そんな状況なら、「家族なのだから手続きできるのでは」と考える方もいるかもしれません。

この日、娘さんが希望していたのは、お母さまの口座から200万円を引き出すことでした。

「母が入院しているので、入院費に使うお金を下ろしたいんです」

お話を伺うと、入院費がいくらかかるのか分からないため、あらかじめ現金を用意しておきたいとのこと。クレジットカードの限度額も気にされていて、娘さんとしては、お母さまが困らないように準備しておこうという考えだったようです。

事情だけを聞けば、家族として心配する気持ちも理解できます。ところが、ここで私は手続きを進めず、もう一つ確認することにしました。

「母から頼まれたわけではない」──それでも確認した理由

「お母さまご本人から、200万円を下ろしてほしいと頼まれていますか?」

そう尋ねると、娘さんからは「いいえ」という返事でした。

そこで、本人の意思を確認する必要があることをお伝えしました。

すると娘さんは、「母は入院中で電話に出られません」と話されました。

入院中であれば、本人に直接確認するのは難しい。そう思うのも無理はありません。ただ、今回の出金は200万円と高額で、しかも口座の名義人であるお母さまから直接依頼されたものではありませんでした。

規定に則り、ご本人様と直接連絡を取る手続きを行いました。

電話口のお母さまに、今回の出金について確認すると、返ってきた答えは意外なものでした。

「私はいつまで入院するか分からないし、とりあえず今のところ下ろすつもりはないです」

娘さんが考えていたことと、お母さま本人の意思は同じではなかったのです。

家族だからこそ、本人の意思を確認する

その結果を娘さんにお伝えし、「ご本人が下ろすつもりはないとおっしゃっている以上、手続きを進めることはできません」と説明しました。

すると娘さんは、「本人がそう言うなら仕方ないですね」と納得されました。

今回、娘さんに悪意があったわけではありません。入院中のお母さまのために、必要になるかもしれないお金を先に準備しておこうと考えたからこその行動でした。

だからこそ、家族であっても、本人の意思を確認することが大切なのだと思います。

銀行の窓口では、家族からの依頼だからといって、必ずしもそのまま手続きを進められるわけではありません。

口座のお金は、あくまで名義人本人の財産です。家族の事情や善意があったとしても、本人がどう考えているのかを確認することは、その財産を守るためにも欠かせません。

この日、娘さんもお母さま本人の意思を知り、「本人がそう言うなら」と納得してくださいました。

家族だからこそ、分かっているつもりにならず、本人の意思を確かめる。

それは、家族のお金を守るうえでも大切なことなのだと、改めて感じた出来事でした。


ライター:くまえり銀行員
金融機関の窓口業務に携わり、日々さまざまなお客様対応を経験。忙しい日常の中で起こりがちな銀行手続きの行き違いやトラブルを、窓口の内側から見た視点で、読者に寄り添いながら伝えています。「知らなかった」が「なるほど」に変わる瞬間を大切に執筆中。


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