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「学童に行きたくない」毎日教室に残る小1児童…→理由を知った保護者が出した“一つの答え”とは

  • 2026.9.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。元小学校教諭のみずいろ文具です。

1年生を担任していたときのことです。

帰りの会が終わり、「さようなら~!」と、子どもたちが次々に教室を出ていきました。

ところが、みんなが帰ったあとも、一人だけ席に座ったままのAさん。

「どうしたの?」

そう尋ねると、Aさんは小さな声で、

「学童に行きたくない。ここにいさせてほしい」

と言い、机に突っ伏しました。

「先生と一緒に行こうか」

詳しく聞こうとしても、Aさんは、

「行きたくない」

と繰り返すばかりでした。

けれど、下校後ずっと教室に残しておくことはできません。

私は、

「そっか。行きたくないんだね」

と気持ちを受けとめたうえで、

「でも、ここにはずっといられないから、今日は先生と一緒に行こうか」

と声をかけ、Aさんと一緒に学童まで歩いていくことにしました。

しかし、少し歩いては立ち止まり、また歩いては立ち止まり……を繰り返し、数十分かけてようやく学童の入り口にたどり着きました。

そこで学童の先生に学校での様子を伝え、最近何か気になることはないか尋ねました。

すると、少しずつ事情が見えてきたのです。

「あの子が怖い」

学童では、Aさんが4年生の児童、Bさんとの関係に悩んでいたことがわかりました。

Bさんは少し強い口調や態度になってしまうことがあったようで、Aさんはおもちゃを無理やり取られたと感じた出来事をきっかけに、一緒に過ごすこと自体を怖がっているようでした。

Aさんにとって、

「学童に行きたくない」

という一言は、積もり積もった日々の悩みからやっと出た言葉でした。

事情がわかったので、学校でも様子を見ていくことにしました。

しかし、その後も帰りの時間になると、

「学童に行きたくない」

と言って教室に残る日が続きました。

そのたびに、私が学童まで付き添って送っていました。

フルタイム勤務だった保護者

もちろん、この事実は保護者にもお伝えしており、ご家庭でも心配されていました。
その一方で、Aさんの保護者はフルタイムで仕事をしていました。

「本人が嫌がっているから、今日から学童には行かせず家に帰らせます」

と簡単に決めることはできません。

「先生にも毎日ご迷惑をかけてしまって……」

「でも、仕事があるので学童に行かせないわけにもいかなくて」

と、申し訳なさそうに話されていました。

担任として、Aさんの気持ちに寄り添うことはできます。

けれど、学童での人間関係や家庭の働き方は、担任だけで解決することはできません。

簡単に「こうすればいい」と答えを出せる問題ではありませんでした。

家庭が出した一つの答え

しばらく悩んだ末、Aさんの家庭では一つの決断をしました。

保護者がフルタイム勤務から時短勤務へ切り替え、Aさんが放課後、学童を利用せず帰宅できるよう生活を調整することにしたのです。

もちろん、これはすべての家庭でできる選択ではありません。

あくまでAさんの家庭が、本人の様子と仕事の状況を考えたうえで出した一つの答えでした。

その後は、Aさんが教室で笑顔を見せることも少しずつ増えていきました。

子どもの「行きたくない」の奥にあるもの

子どもが、

「行きたくない」

と言ったとき、大人から見ると、わがままや気まぐれのように感じることもあるかもしれません。

でも、その一言の奥に、本人なりの理由が隠れていることもあります。

子どもの気持ち、家庭の事情、学校や学童でできること。

それぞれをすり合わせながら、その子と家庭にとってできる方法を探していくことが大切なのだと感じた出来事でした。



ライター:みずいろ文具

関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。


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