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「15時までに振り込んで!」14:50に来店した客→手続きに不備があることが分かり…銀行員が取った対応とは

  • 2026.9.24
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。くまえり銀行員です。

今日は、閉店間際の窓口で「早くしてほしい」と急かされたお客様の、振込手続きのお話です。

ある日、14時50分ごろに一人のお客様が来店されました。窓口に来るなり、「15時までに振り込みをお願い。今日が振込期限なの」と、かなり急いでいる様子です。

振込用紙を手にしていたため、手続きの内容を確認しようとすると、「振込用紙は書いてきたから、そのまま振り込んでくれればいい」と言われました。

「できるだけ早く」というお気持ちは伝わってきます。ですが、急いでいるときほど、窓口では省略できない確認があります。

「書いてきたから大丈夫」のあとに分かったこと

今回の振込は、現金10万円での手続きでした。そのため、本人確認書類を提示していただき、必要な確認を進めていきました。

振込用紙の内容を改めて確認していると、登録されている住所と、現在の住所が異なっていることが分かりました。

お客様からすれば、「振込用紙はもう書いてあるのだから、あとは振り込むだけ」と思われたかもしれません。しかし、銀行員にとっては、用紙を受け取ってそのまま処理すれば終わり、というわけではありません。

住所が変わっていることが分かった以上、そのまま何も確認せずに進めることはできません。通常であれば、住所変更の手続きをしたうえで、振込を進める流れになります。

ただ、この日は「15時までに振り込みたい」という明確な期限がありました。

そこで、必要な確認を行ったうえで、最優先で住所変更の手続きを行い、なんとか時間内に振り込みの手続きまでを完了させることができました。

急いでいるからといって確認を省略するのではなく、確認したうえで、期限に間に合う方法を考える。これも窓口での大切な対応です。

「次回からはネットバンキングという方法も」

手続きを終えたあと、私はお客様に「次回からは、ネットバンキングで振り込むやり方もあるんですよ」とお伝えしました。

すると、「ネットバンキングだと領収書が出ないから嫌なのよ」とのこと。

たしかに、窓口で振り込めば紙の控えを受け取れます。

振込先によっては、その紙の控えが必要になることもあるため、「ネットバンキングのほうが便利ですよ」と一方的に勧めることはできません。

一方で、ネットバンキングでは、過去の取引明細を確認できるサービスもあります。保存期間などは金融機関によって異なりますが、必要な取引をパソコンから確認し、印刷して保管したり、振込先に渡したりすることもできます。

そのことを説明すると、お客様は少し考えたあと、

「そうなのね。今日はたまたま手数料がかからなかったけど、だいたいは窓口振り込みって手数料かかるし、「ネットバンキングのほうが自分のタイミングでいつでも振り込めるから便利ね」

と話されました。

そして最後には、「ネットバンキングのやり方を教えてもらったから、次回からネットできそうだわ。時間も気にせずゆっくり振り込めるし、手数料も安いし、振込用紙を書く手間も省けていいわ。教えてくれてありがとう」と笑顔で帰られました。

窓口では、「早くしてください」と言われることがあります。そんなとき、急ぐことばかりを優先してしまえば、本来必要な確認を見落とす可能性があります。

今回も、最初は「振込用紙を書いてきたから、そのまま振り込んで」というお客様の言葉から始まりました。しかし、確認したからこそ住所の違いに気づき、期限に間に合わせながら必要な手続きも進めることができました。

急いでいるときこそ、確認を省略するのではなく、必要な確認をしたうえで、できる方法を考える。窓口での一つひとつの確認には、そんな意味があります。


ライター:くまえり銀行員
金融機関の窓口業務に携わり、日々さまざまなお客様対応を経験。忙しい日常の中で起こりがちな銀行手続きの行き違いやトラブルを、窓口の内側から見た視点で、読者に寄り添いながら伝えています。「知らなかった」が「なるほど」に変わる瞬間を大切に執筆中。


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