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上限25kgの160サイズで預かった“米”の集荷→宅配員が持ち上げた瞬間に感じた異変とは…?

  • 2026.10.2
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さんこんにちは、元宅配員のmiakoです。

段ボール箱が届いたとき、思っていたよりもずっと重くて驚いた、という経験がある方も多いのではないでしょうか。

宅配便の仕事は、お客様の元へ荷物を届けるだけではありません。
荷物を預かって発送する「集荷」も、宅配員にとって欠かせない仕事のひとつです。

今回は、その集荷の現場で起きた、思わぬ重さにまつわる出来事をご紹介します。

突然のヘルプ要請

これは数年前のことです。
ある日、隣のエリアを担当する宅配員から一本の電話が入りました。

「お願いがあります!A農園さんから集荷の依頼が来ちゃったんだけど、今日こっちのコースがパンクしてて、ちょっと行ってもらえませんか?」

A農園さんは、果樹などを生産する農家さんです。

本来は隣のコースを担当する宅配員が集荷に伺う場所でしたが、急な集荷依頼などで手が回らないときには、私が代わりに頼まれることもありました。
そのため、私がA農園さんへ集荷に伺うことも、よくあることでした。

トラックにはすでに荷物が積まれていましたが、ミカン箱数個程度であれば問題ないだろうと、引き受けることにしました。

予想より大きな荷物

「こんにちは、宅配便です」

出荷場の隣の作業場に入ると、2人の女性が出荷作業をしていました。

「ご苦労さまです。今日はそこにある箱をお願いします」

そこには発払いの伝票が貼られた箱がひとつだけ置かれていましたが、思っていたよりも大きなものでした。

いつもであれば10kgか15kgほどの果物や野菜の箱が5個ほど出されることが多く、今回も同じくらいだろうと考えていただけに、予想外の大きさでした。

品名の欄を見ると「米」と書かれています。

集荷ではまず、箱の縦・横・高さの3辺合計サイズを専用のメジャーで測ります。今回は合計160cmのサイズでした。
配達伝票のバーコードを専用端末で読み取り、必要な情報を入力すると、発送に必要な情報が印字されたシールが発行されるので、それを箱に貼り付けます。

ここまでは順調でした。

しかし、車へ運ぶために箱を持ち上げようとした瞬間、異変に気がつきました。

想像していたよりも、ずっと重かったのです。

持ち上げた瞬間に感じた違和感

多くの配送会社では、160cmサイズの荷物に重量25kgまでという上限を設けています。
25kgほどの荷物であれば、これまでにも何度も運んだ経験がありました。

しかし、以前腰を痛めたこともあり、25kgを超えるような荷物を無理に1人で運ぶことはできません。

今回の荷物は、持ち上げようとした瞬間に「25kgを超えているのではないか」と感じるほどの重さでした。

このまま160cmサイズとして集荷することはできないため、一旦、集荷の情報を取り消すことにしました。

実は農園の荷物ではなかった

改めて伝票を確認すると、送り主の欄に書かれていたのはA農園さんの名前ではなく、個人のお名前でした。

A農園さんは自分の商品を出荷するだけでなく、宅配便の取扱店として、近隣の方から荷物を預かる役割も担っていました。
そのため、A農園さんへ集荷に伺っても、発送されるのが必ずA農園さん自身の荷物とは限らないのです。

「すみません、こちらの荷物はお預かりのものですか?」

作業場にいた方に確認すると、こう返ってきました。

「え、確かそうだと思うけど。お父さんが受けていたはずだから」

お父さんというのは、A農園さんのご主人のことです。

「そうでしたか。あの、こちらの荷物なのですが、サイズオーバーのため、誠に申し訳ありませんが私では扱うことができません。時間が遅くなってしまい、今日の発送に間に合わないかもしれないのですが、別の担当者が改めて集荷に伺いますので、一旦キャンセルさせていただきます」

「あら、そうなの。わかりました。後ってどれくらい後になりそう?」

「今日は荷物が多く、本来集荷に伺うはずだった担当者の代わりに私が来ているので、夕方か夜間になる可能性があります」

「わかりました。遅くなるようでしたら、一旦家の方に寄ってもらうよう伝えてください。今日の集荷が難しいようなら、明日でも構いません」

「ありがとうございます。それと、もうひとつ確認させていただきたいのですが、こちらの荷物は160cmサイズの送料でお預かりされているかと思います。ですが、このままではサイズ区分が変わりますので、送料も変更になります。差出人の方にご連絡いただくことは可能でしょうか」

「え、そうなの。ちょっと待って」

秤に乗せてわかったこと

そう言うと、その方は作業の手を止め、メモ用紙と取扱店に配布されている送料一覧表を持って荷物のところへ来ました。

「箱のサイズは160cmサイズですが、重さが上限の25kgを超えているため、サイズ区分が変わります」

「え、そんなにあった?ちょっと測っていい?」

そう言って女性は出荷用の秤を持ってくると、箱を持ち上げようとしました。

しかし、「え、重たい」と驚き、箱を持ち直そうと底に手をかけます。

1人では危ないと思い、私も一緒に荷物を持ち上げて秤に乗せました。

表示された数値は30kgには届かないものの、明らかに25kgを超えていました。

「あー、ほんとだね。これはちょっとお客さんに電話します。集荷は少し待ってもらっていいですか?連絡して追加分をもらったら、また改めてお願いすることにするから」

「わかりました。担当ドライバーにも伝えておきます。もしまたお米など重たい荷物があるときは、先に教えていただけますか」

「そうですよね、わかりました。お父さんにも伝えておきます」

こうして、その日の集荷は見送りとなりました。

重い荷物を扱うときに気をつけたいこと

普段と違う荷物や重量のある荷物を扱う際には、集荷の場面でもさまざまな確認が必要になります。

トラックに積み込めるかどうかだけでなく、荷物の重さが他の荷物に影響しないかどうかも関わってくるため、重量物の取り扱いには注意が必要です。

また、重たい荷物を持つ際には、けがにも気をつけなければなりません。

一旦しゃがみ、箱の底を抱えるようにして持ち上げるなど、できるだけ身体に負担をかけないようにすることが大切です。

力任せに持ち上げようとすると、腰を痛めてしまったり、落として足をけがしてしまったりと、その後の生活に支障が出ることもあるため、無理は禁物です。

重い荷物を運ぶのも宅配員の仕事

宅配便で扱う荷物には、必ずしも25kgまでという決まりがあるわけではなく、それより重いものも扱われます。

だからといって、どんな重さの荷物でも1人で簡単に持てるというわけではありません。

重さによる身体への負担を抱えながらも、多くの宅配員が日々さまざまな荷物を運んでいます。

今回も、荷物を持ち上げたときの「思った以上に重い」という違和感がきっかけとなり、重量オーバーに気づくことができました。

集荷は「荷物を預かるだけ」ではない

集荷の仕事は、荷物を預かって車に積み込むだけではありません。
サイズや重さを確認し、それに応じた送料になっているかなど、その場で確認しなければならないことがあります。

今回のように、取扱店が差出人から荷物を預かっている場合には、重量によってサイズ区分が変われば、すでに預かっている送料では足りなくなることもあります。

また、発送後にサイズや重量の違いによる料金不足が判明した場合には、配送会社や状況によって、荷物が差出人へ返送されたり、不足分の支払いが必要になったりすることもあります。

荷物を発送する際には、箱の大きさだけでなく、重さについても事前に確認しておくと安心です。

一見同じように見える段ボール箱でも、その重さによって発送方法や送料が変わることがあります。

荷物を安全にお届けするためには、発送する段階での確認も大切なのだと、改めて感じた出来事でした。

これからも、現役の宅配員とお客様がお互いに気持ちよく荷物をやり取りできる関係が続き、宅配業界がより働きやすく、より頼りにされる存在であり続けることを願っています。



ライター:miako
宅配ドライバーとして10年以上勤務した経験を生かし、現場で出会った人々の温かさや、働く中で積み重ねてきた"宅配のリアル"を、経験者ならではの視点で綴っています。
荷物と一緒に交わされてきた小さなエピソードを、今は文章としてお届けしています。


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