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【男子バスケ日本代表】八村と河村が復帰!「最強ジャパン」が見せた最高の一体感、W杯2次予選へ弾み

  • 2026.8.24

8月15日の有明アリーナは13,000人を超える大盛況に包まれた。NBAで活躍する八村塁と河村勇輝が入場し、その姿がビジョンに映し出されると会場は一気に沸き立った。ふたりがそろう男子日本代表は約2年ぶり。スタンドを赤く染めたファンにとって待望の瞬間だった。チームも強化試合で2連勝を飾り、8月末からのワールドカップ二次予選へ向け、「最強の布陣で最高の一体感」を強く印象づけた。

格の違いを見せた八村、活躍光る河村…客席からは「ヤバイ!」の歓声

8月15日から2日間、男子日本代表は有明アリーナで韓国代表との国際試合に臨んだ。この2戦は、8月27日から始まる「FIBA バスケットボールワールドカップ2027アジア地区予選 Window4」に向けた強化試合だ。来年カタールで開催される本大会は、2028年のロサンゼルス五輪にもつながるだけに、2次予選のスタートとなるWindow4は負けられない戦いになる。

日本代表が掲げるテーマ「最強の布陣で最高の一体感」を象徴したのが、この2連戦だった。2024年パリ五輪以来の代表復帰となる八村塁(ロサンゼルス・クリッパーズ)と、世界最高峰の舞台で挑戦を続ける河村勇輝(ロサンゼルス・クリッパーズ)がそろって参戦。国内でふたりが共演する初の機会となった。渡邊雄太(千葉ジェッツ)がコンディション不良で欠場したものの、過去最強といえる布陣がお披露された。

15日の第1戦では、八村が圧巻の格の違いを見せた。河村や馬場雄大(長崎ヴェルカ)、西田優大(シーホース三河)、ジョシュ・ホーキンソン(東京サンロッカーズ)らとともに先発出場すると、開始早々に鮮やかなショットで先制。さらに2本の3ポイントシュートを射抜くなど、立ち上がり2分弱で8得点を挙げ、10-0のスタートダッシュをけん引した。客席から「ヤバイ!」と歓声があがる圧巻のプレーで13,615人のファンを魅了し、88-68の快勝劇を導いた。

画像: バスケ男子国際強化試合 日本―韓国 第1クオーター、3点シュートを放つ八村(手前左)。左端は馬場=有明アリーナ

翌16日の第2戦は、八村がコンディション調整、西田と富永啓生(レバンガ北海道)がコンディション不良のため欠場。それでも河村がチーム最多24得点を叩き出し、連勝に大きく貢献した。

同郷(山口県出身)の佐々木隆成(三遠ネオフェニックス)が作った流れを引き継ぎ、1クォーター終盤に2本の3ポイントシュートをヒット。3クォーターには10点差に詰められた場面では、気迫あふれる連続ドライブで主導権を渡さなかった。95-66の圧勝劇に、詰めかけた13,550人のファンも今後の期待の期待感を膨らませた。

画像: 日本―韓国 第1クオーター、戦況を見つめる八村(右)ら=有明アリーナ

「塁の決定力」…2年ぶりの代表戦で八村が22得点の活躍

100名を超える報道陣が集まった記者会見では、NBA組のふたりから確かな自信と意気込みが語られた。

第1戦で23分40秒出場し、チーム最多22得点を挙げた八村は「バスケはチームスポーツなので、その中で僕らが入って、今まで桶谷さんがやってきたバスケを、僕らがその(チーム)ケミストリーを崩さないように(やりました)」とコメント。その上で「その(僕たちの)プラスのパワーが、今日みたいな試合で得点力、フィジカルのところで出せたんじゃないかと思う。意識しながらこれからもやっていきたい」と語った。指揮官も、スタートダッシュに成功した要因に「塁の決定力」と言及しており、チームにとって間違いなく大きな力になった。

翌16日はコンディション調整でロスター外になったものの、試合前にはシューティングを行い、試合中もベンチからチームメイトの好プレーには笑顔で立ち上がるなど、終始頼もしい姿を見せた。

準備期間が短い中での代表活動についても「NBAでもそうですし、アメリカに行くと、短い時間でチームを作って勝っていくのは普通だと思う。そういったところで僕は慣れている」と話す。

代表チームにも信頼を置いているようで「桶谷さんのような素晴らしい監督がチームをまとめることができると思うので問題ないと思います。東京オリンピックもパリオリンピックでもやってきた選手が集まっている中でやっているので、今はケミストリーの問題はない」と、頼もしく語ってくれた。

画像: バスケ男子国際強化試合 日本―韓国 第2クオーター、日本の得点を喜ぶ八村(左)と馬場=有明アリーナ

「毎年、日本代表への思いが強くなっています」(河村)

2戦連続で存在感を示した河村も進化を証明した。シカゴ・ブルズなどでの挑戦を経て体格はたくましくなり、得意のアシストやドライブに加え、ディフェンスの力強さも増している

第1戦では17分19秒の出場で12得点・6アシスト、第2戦では24分59秒で4本の3ポイントを含む24得点をマーク。佐々木や齋藤拓実(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)、富樫勇樹(千葉ジェッツ)といったハンドラー陣が2人同時にコートに立つ布陣で、河村がより得点を狙えるようになった状況もあり、その存在感を遺憾なく発揮した。

河村は「時間帯によっては、塁さんの1対1、僕のトランジションの1対1がたまに出てくるのはチームのプラスになると思う。アジアで、世界(の上位)になればなるほど、個で打開しないといけない時間帯も必要となってくる」とコメント。

画像: 日本―韓国 第1クオーター、3点シュートを決める河村=有明アリーナ

さらに第2戦後には、25歳を迎え、ベテランと若手をつなぐ「中堅」としての役割を意識し、積極的なコミュニケーションでチームに貢献する姿勢を示した。

記者会見で代表への思いを聞かれた河村は「毎年、日本代表への思いが強くなっています」と明かした。ここ2年、NBA挑戦のため代表活動に参加できずに「コーチングスタッフや選手たちが戦っている姿を画面越しでしか応援できない歯がゆさ」もあったという。だからこそ「ファンの皆さんの前でプレーできたこと、コーチングスタッフやチームメイトとプレーできたことを本当にうれしく思っています」と話し、改めて意欲を燃やし「サウジアラビアとカタールの2戦にしっかりと勝ち切って、ワールドカップの切符をなるべく早くつかめるような状態にして、アメリカに行きたいと思います」と宣言した。

Window4へ向けて…「総合力という輪が出来上がるか」

ふたりの合流効果に、桶谷HCも大きな手応えを感じている。「個の尖った部分がないとチーム力が上がっていかない。これぐらい尖っている2人がいると、おのずとチームの総合力は上がってくる」と評価。戦術の浸透やスペーシングの設定はこれからの課題としつつも、「チームとして、まだ塁がボールを持った時に誰がカットするか。スペーシングをどう取るのか。そういうところがちゃんと設定されていない」と、桶谷氏は補足している。

それでも、Window4に向けて2連勝で強化試合を終えた結果には、ポジティブだ。

「サウジアラビアもカタールも、もう少しサイズがあると思っているので、これが僕たちの終着点ではなく、その2チームに向けてしっかりチームを作っていかないといけない」と話しつつも「コンディションが上がっていない選手がいる中での試合では、ここまでできたのは本当に御の字」とも話している。

画像: バスケ男子国際強化試合 日本―韓国 第3クオーター、指示を出す桶谷監督=有明アリーナ

選手たちが個々の持ち場で実力を磨き、過去最高レベルの戦力がそろった男子日本代表。指揮官も「どれだけ積み重ねて総合力という輪が出来上がるか。それが僕自身のチャレンジでもあり、代表のチャレンジだと思います」と、今後の成長が楽しみな様子だ。

「最強ジャパン、最高の一体感」を印象づけた韓国との2連戦。ワールドカップ出場権獲得へ、2次予選最初の関門となるWindow4で、日本代表がどんな戦いを見せるのか注目したい。

FIBAバスケットボールワールドカップ2027アジア地区予選 Window4

アウェーゲーム
■日程|2026年8月27日(木)26:00
■対戦|日本代表(22位)vs サウジアラビア代表(65位) ※
■会場|キング・アブドゥッラー・スポーツシティ(サウジアラビア・ジッダ)

ホームゲーム
■日程|2026年8月31日(月)試合開始19:10(予定)
■対戦|日本代表(22位)vs カタール代表(76位) ※
■会場|トヨタアリーナ東京(東京都江東区青海1丁目3−1)

※カッコ内はFIBAランキング(2026年7月13日現在)

文=大橋裕之

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