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「販売なんて商品を並べてレジを打つだけ」「誰でもできる」気まずそう〜に謝った『店長の猛反撃』に涙

  • 2026.8.22

今回は、友人の真美さん(仮名)から聞いたエピソードをご紹介します。結婚を機に正社員を退職し、現在は生活雑貨店で販売のパートとして働く真美さん。ある食事会で仕事の話になった際、雇用形態だけを理由に仕事を軽く見られ、悔しい思いをして……

「誰でもできる仕事でしょう?」と言われた夜

結婚を機に正社員を辞め、今は駅前の生活雑貨店で販売のパートをしています。接客だけではなく、商品の発注や在庫管理、新人スタッフへの指導まで任される毎日で、忙しくも充実していました。

そんなある日、高校時代の友人たちとの食事会で仕事の話になりました。私が販売の仕事をしていると話すと、大手企業で働く由香さん(仮名)が笑いながら「パートの販売員なんて、商品を並べてレジを打つだけでしょう? 誰でもできる(笑)」と言ったのです。

さらに「パートなら責任も少なくて気楽でいいよね」と続けられました。私は「発注や在庫管理、新人教育も担当しているよ」と説明しましたが、「でも正社員ではないんでしょう?」と返され、それ以上は何も言えませんでした。せっかくの再会の場を壊したくなかったからです。

突然の来店

それから数週間後、勤務中に見覚えのある顔がお店へ入ってきました。由香さんでした。会社の上司へ贈る送別品を探しているものの、何を選べばいいのか分からず困っている様子です。

私に気づくと少し気まずそうな表情を浮かべ、「失敗できない贈り物なの。選んでもらえる?」と声をかけてきました。私は仕事ですから、以前のことを持ち出すつもりはありませんでした。

相手の年齢や好み、予算、職場の雰囲気まで丁寧に聞き取り、実用性があり喜ばれそうな商品を提案しました。包装やメッセージカードについても、一つひとつ説明しながら案内しました。

店長のひと言で変わった空気

接客が終わる頃、店長が近くへ来て「真美さんは、お客様に合わせた提案が本当に上手なんです。新人教育も任せていますし、うちには欠かせない存在ですよ」と自然に話してくれました。

その言葉を聞いた由香さんは驚いたように目を見開き、頬を赤らめながら私に向き直りました。「この前はごめん。レジを打つだけなんて決めつけていた。短い時間でここまで相手のことを考えて提案しているなんて知らなかった」と、その場で素直に謝ってくれたのです。

胸の奥に引っかかっていたものが、少しずつほどけていくような気持ちになりました。

積み重ねた仕事は、ちゃんと誰かが見ている

後日、由香さんから「上司がとても喜んでくれた。本当にありがとう」とメッセージが届きました。それ以来、仕事や雇用形態を見下すような発言を耳にすることはなくなりました。

私は派手に言い返したわけでも、仕返しをしたわけでもありません。ただ、毎日の仕事を丁寧に積み重ねてきたことが、自然と自分の価値を証明してくれたのだと思います。

肩書きや雇用形態だけでは、その人の仕事の本当の価値は分かりません。目の前のお客様に誠実に向き合い続けた時間は、きちんと誰かが見ていてくれるものなのだと、あの日の出来事を通して実感しました。

【体験者:30代・主婦、回答時期:2026年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:佐藤 栄祠
大手メーカーの営業を経て、ライターに転身。会社員時代に培った経験と、組織の一員であるからこその“喜怒哀楽”をリアルに伝え、「誰かを癒したい」との思いが執筆の原動力。スピリチュアル関連情報にも精通しており、それらに傾倒する人の思いを描いたエピソードも好評。

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