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管理栄養士「なるべく避けたい」→実は『大腸がん』のリスクを高めているかも…無意識にやりがちな「肉の食べ方」とは?

  • 2026.9.30
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

毎日の食卓に欠かせないお肉。しかし、「お肉を食べすぎると大腸がんのリスクが高まる」という話を耳にして、不安に感じたことはありませんか?「健康のために、大好きなお肉を我慢しなければならないのだろうか……」と悩む方も少なくないはずです。

しかし、本当にお肉を食べるのをやめなければいけないのでしょうか。大腸がんのリスクを避けるために、私たちはどのような食生活を送るべきなのでしょう。

そこで今回は、管理栄養士の工藤まりえさんに、お肉と大腸がんのリスクに関する正しい知識や、健康を守りながらお肉を楽しむための具体的なポイントについて、詳しく解説していただきました。

「お肉=体に悪い」は誤解?大腸がんリスクを高める本当の要因とは

---お肉を食べることが大腸がんのリスクを高めると聞きました。やはり健康のためには、お肉を食べるのを控えたほうがよいのでしょうか?

工藤まりえさん:

「肉を食べること自体が悪いわけではありません。肉は、たんぱく質や鉄、ビタミンB群などを補える大切な食品です。なお、一般的な日本人の平均的な肉類摂取量であれば極端に過剰な心配をする必要はありませんが、リスクとなるのは『どんな肉を、どのくらい、どんな調理法で食べているか』ということです。

大腸がんのリスク要因には、年齢や運動不足、肥満、飲酒、喫煙など、さまざまな要因があります。その中の一つとして、肉の食べ方も関係しています。

特に注意したいのが、牛肉や豚肉、羊肉などの赤肉と、ハム、ベーコン、ソーセージなどの加工肉です。赤肉に含まれるヘム鉄などが腸内で作用し、発がん性が疑われる物質が作られてしまいます。これが、大腸がんとの関連の一つと考えられています。また、加工肉も、大腸がんとの関連が強く示されています。

また、肉を非常に高い温度で焼いたり、焦げるほど加熱したりすることでも、体にとって好ましくない物質が発生しやすくなります。特に炭火焼きやバーベキューでは、脂が火に落ちて、好ましくない物質が肉に付着することもあります。

そしてもう一つ大切なのが、肉を食べるときの『組み合わせ』です。肉料理などが中心になると、野菜、豆類、きのこ、海藻などの食物繊維が不足しやすくなります。食物繊維は腸内細菌によって分解されることで、腸の健康を保つ働きも期待できます。

ですから、大腸がんのリスクを減らすためには『肉を一切食べない』のではなく、肉の種類や量、調理法に気を配り、バランスよく食べることが大切です。」

加工肉や焦げに潜むリスクと、私たちが本当に気をつけるべきこと

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---加工肉は特にリスクが強いと聞きますが、絶対に食べてはいけないのでしょうか?また、どのような食べ方に注意すればよいですか?

工藤まりえさん:

「ハム、ベーコン、ソーセージなどの加工肉を多く食べることと大腸がんとの関連については、WHOのがん研究機関であるIARC(国際がん研究機関)でも、十分な科学的根拠があるとされています。

ただ、加工肉を食べたらすぐにがんになる、ということではありません。日常的に食べる量が多くなるほど、長期的には大腸がんのリスクが高くなることが分かっています。そのため、毎食のように加工肉を取り入れるのではなく、食べる頻度を抑えることが大切です。

また、肉を焦げるまで焼くことにも注意が必要です。肉を高温で加熱すると、発がん性が疑われる物質が生成されます。特に、表面が真っ黒になるほど焼いたり、炭火焼きなどで煙にさらしたりする調理を頻繁に行うことはなるべく避けたいですね。

そして、もう一つ意識したいのが肉料理に偏ることで起こる『食物繊維不足』です。肉そのものが悪影響を及ぼすだけでなく、肉ばかりに偏ると野菜、豆類、きのこ、全粒穀物などを食べる量が少なくなり、結果として食物繊維が不足しやすくなります。食物繊維は大腸がんのリスクを下げる効果が期待できるため、肉を食べるときも、食物繊維を含む食品を一緒にとることが大切です。

つまり、気をつけたいのは『肉を食べること』そのものではありません。加工肉や赤肉を日常的にたくさん食べること、焦げるほど高温で焼くこと、そして肉料理ばかりに偏って食物繊維が不足すること。こうした食べ方が長く続かないようにすることが大切です。」

明日から実践できる!お肉を楽しみながらリスクを減らす3つのアプローチ

---お肉を楽しみつつ、健康的に大腸がんのリスクを下げるために、今日から実践できる具体的なアドバイスを教えてください。

工藤まりえさん:

「最初の一歩としておすすめしたいのは、無意識に食べている加工肉を減らすことです。

加工肉を意識してたくさん食べているつもりはなくても、朝食にベーコンエッグ、昼はハムのサンドイッチ、夜はソーセージ入りのポトフというように、気づかないうちに一日の中で重ねている方もいるかもしれません。まずは『今日は加工肉を何回食べたかな?』と、普段の食事を振り返ってみましょう。毎日食べているものがあれば、そのうち一食を卵や魚、大豆製品などに置き換えるだけでも、無理なく減らせます。

また、肉を食べるときは、野菜やきのこ、海藻、豆類など、食物繊維を含む食品も一緒にとることを意識しましょう。焼き肉なら野菜やきのこを一緒に焼く、肉炒めなら野菜をたっぷり加える、といった方法なら手軽です。

調理の際は、強火で真っ黒になるまで焼かず、焦げすぎないよう火加減を調整することも大切です。

牛肉や豚肉などの赤肉も、完全に避ける必要はありません。食べる量や頻度を意識しながら、魚や大豆製品、鶏肉など、ほかのたんぱく源も組み合わせていけばよいのです。

まずは自分が知らないうちに食べている加工肉に気づくこと。そして、その中から一食だけ別の食品に置き換える。これが、お肉を楽しみながら食生活を見直すための、取り組みやすい最初の一歩だと思います。」

「我慢」ではなく「選び方と組み合わせ」で、健康的なお肉ライフを

「お肉を食べると大腸がんになる」と極端に怖がって、大好きなお肉を無理に我慢する必要はありません。一般的な日本人の食事量であれば必要以上に恐れる必要はなく、大切なのは、日常の食べ方や調理法を少しだけ意識することです。

まずは、自分が1日に何回加工肉を食べているかを振り返ることから始めてみましょう。そして、焦げすぎないように火加減を調整したり、たっぷりの野菜やきのこ、海藻などの食物繊維を組み合わせたりする。この小さな習慣の積み重ねが、健康的な体をつくる第一歩となります。

お肉のおいしさと栄養をしっかりと取り入れながら、より豊かな食生活を送っていきましょう。


監修者:工藤まりえ
大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施. 短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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