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「50万円までは税金がかからない」生命保険3本を解約した60歳女性→後日、税理士に指摘されて青ざめた“特別控除の落とし穴”

  • 2026.9.28
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

保険に加入していても、ライフステージによって必要な保障が変わります。そのため定期的な見直しが必要です。そして、保険の解約を選ぶ場合は、税金面について正しい知識がないと知らぬ間に損をしてしまうかもしれません。

今回は“ある勘違い”から「解約のタイミングを失敗したかもしれない」と残念な思いをした女性の体験談をご紹介します。

担当者に勧められるままに

Jさんは還暦を機に、保険を整理しようと考えていました。と、いうのもJさんは親切な営業担当者に弱く、勧められるままにいくつもの生命保険に入っていたからです。

今回、解約しようと思ったのも「いまなら保障と利率の条件がよい保険」があると勧められたからなのですが…。

支払った保険料より解約返戻金のほうが多い場合はどうなるのか?税金関係のことは苦手意識があったJさんは、保険の担当者に聞いてみることに。

「利益が50万円までなら控除があるから、税金の心配はありませんよ」との回答に安心したJさんは、3本の保険をまとめて解約しました。

「それぞれ50万円以内の利益になって安心」と思っていた

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

3本とも、払込保険料より解約返戻金のほうが多く、それぞれ30万円、30万円、40万円の利益となりました。

「すべて50万円以内だから税金の負担はない」

その言葉を信じ3本の保険を解約したことを担当者に伝えたところ、

「え?3本同時に解約したんですか!そうしたら税理士に相談したほうがいいかもしれないですね」

同時解約によって、よくない展開になっていると察したJさんは気落ちした状態で税理士に相談しました。

「50万円までは税金がかからない」の本当の仕組み

「保険の利益は1本ごとに50万円控除されるわけではないんですよ。その年の一時所得を合計して、差し引けるのは最高50万円までです」

Jさんの場合、3本の保険で得た利益は30万円、30万円、40万円なので、合計100万円です。

まず、ここから一時所得の特別控除50万円を差し引きます。

100万円-50万円=50万円

さらに、一時所得はこの50万円すべてがほかの所得に加算されるわけではなく、2分の1にした金額が税金の計算対象です。

50万円×1/2=25万円

つまり、Jさんの場合は25万円を給与所得などと合算して所得税を計算します。

25万円を加算してもJさんの所得税率は5%の範囲内だったため、今回の保険解約によって増える所得税は、

25万円×5%=1万2,500円

※復興特別所得税を除いた簡易計算です。

「保険ごとに控除されるわけではないんですね。早とちりしないで、ちゃんと説明を聞いておけばよかったです」

タイミングをずらせば税金はかからなかったけど

「なんにしても、思っていたほど大きな税金じゃなくてよかったです。でも、毎年1本ずつ解約しておけば税金はかからなかったということですよね」と残念そうなJさん。

「たしかに税金の面だけでいえば一度にまとめて解約するよりは負担が少ないですね。とはいえ、大事なのは保険に加入していることで保障が受けられるということです。本来の役割を忘れてはいけません」

保険の解約を検討する場合は、保障内容や税金などさまざまな要素からベストなタイミングを見つけましょう。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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