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「そんなに利益が出るんですか!?」5,000万で買った家を同額で売った50代男性、税理士から告げられた“思わぬ一言”に顔面蒼白

  • 2026.9.27
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

「購入した金額」と「売った金額」が同額。この場合の利益はいくらになるか?普通に考えたら「利益は0円」ですよね。

ところが長年住んだ自宅となると話が変わります。

今回は購入した金額と同額で自宅を売却したのに、利益が発生して驚いたZさんの事例をとおして、不動産売却における税金計算の仕組みをくわしく解説します。

20年住んだ自宅を購入時の5,000万円で売却

50歳の男性・Zさんは夫婦で郊外の戸建に住んでいたのですが、都心の賃貸マンションに転居を希望していました。

新卒から勤めていた会社を辞めて、夫婦で洋食レストランをはじめるつもりだったからです。

そこで、不動産会社に自宅の査定をお願いしてびっくり。

「うちが5,000万円で買い取りさせていただけないでしょうか?」

「購入価額が5,000万円ですよ!本当にいいのですか?」とZさん。

購入時の内訳は土地が1,000万円、建物は4,000万円だったのですが、近年の不動産価格の上昇で購入した金額と同額で売却することができたのです。

「これで、お店の開業資金の心配もいらないわね」と妻に言われ、売却を決意。

それから退職、転居、開業と怒涛の1年が過ぎて、はじめての確定申告。そこで、自宅売却について税理士に相談して、利益が発生していた事実を伝えられました。

「減価償却ってなんですか?」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「自宅を購入時の金額で売却しても、利益が出るケースがあるんですよ。なぜなら、建物は減価償却する必要があるからなんです」

税理士から言われたものの、減価償却の意味がピンと来ないZさん夫婦。

「税金の計算では、建物は使用したり年数が経過したりすることで価値が減少するものとして扱われます。この価値の減少が減価償却です。そのため、購入したときの建物価格をそのまま取得費にはできないんです」

なんとなく理解できたものの、自宅の売却ではいくらの利益になったのかが気になり、計算をしてもらうことに。

売却での利益が2,000万円以上!?

土地は建物のように減価償却しないため、購入時の1,000万円をそのまま取得費とします。

木造建物の減価償却費相当額を計算すると2,232万円。つまり、20年で4,000万円の建物の取得費が1,768万円まで下がります。

土地と建物を合わせると、2,768万円が売却金額から差し引く取得費です。

売却にかかった費用を考慮せず、簡易的に計算すると、

5,000万円ー2,768万円=2,232万円

となり、購入時と同額で売却しても2,232万円の利益が出る結果に。

「5,000万円で買ったものを5,000万円で売ったのに、そんなに利益が出るんですか!?」と税金がとんでもないことになりそうと心配で顔面蒼白なZさん。

利益が出ても税金はかからず安堵する夫婦

「安心してください。Zさんの場合は要件に該当するので、自宅を売却した場合の『3,000万円の特別控除』という特例が使えるから税金はかからないんですよ」

この特例は、一定の要件を満たすマイホームを売却した場合に、譲渡所得から3,000万円までは差し引くことができる制度です。なお、特例を適用するには確定申告が必要です。

「いや〜、焦りましたよ!オープンしたばかりのお店をつぶさないといけないかと思いました」と緊張から解放された様子のZさん夫婦でした。

不動産売却においては「減価償却費を差し引いて取得費を計算」すること「特例が使えるケース」があることは重要なポイントとして押さえておきましょう。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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