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「最期まで任せられる」母を有料老人ホームに入れた50代娘→2年後、施設から言い渡された“驚きの命令”に「確認していれば…」

  • 2026.9.28
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、母を介護付き有料老人ホームに入居させた50代女性Aさんの体験談です。「最期までここで」と思っていた施設から、Aさんが退去を求められた理由とは。

「終の住処」のつもりで選んだ施設

先日、母の口座の手続きで窓口にいらした54歳の会社員Aさん。母が施設を移ることになり、本当に大変だったと、これまでの経緯を話してくださいました。

一人っ子のAさんは、父を亡くしてから一人暮らしをしていた母が要介護2の認定を受けたのをきっかけに、3年前、自宅近くの介護付き有料老人ホームへの入居を決めました。当時、母は81歳でした。

入居一時金は480万円、月額利用料は21万8,000円。母の預金と年金でまかなえる金額で、スタッフの雰囲気も良く、Aさんは安心していました。

「ここなら最期まで任せられる。そう思って決めたんです」

ところが入居から2年10か月たったころ、母は誤嚥性肺炎で入院します。口から十分に食べることが難しくなり、医師のすすめで胃ろうを造設することになりました。

退去の理由は、契約書の一文にあった

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

退院の見通しが立ったころ、Aさんは施設から、今後の受け入れは難しいと告げられます。この施設は看護師の配置が日中のみで、夜間を含めた胃ろうの管理には対応できないというのです。退院までに、次の入居先を探すよう求められました。

契約書を見返すと、入居者の心身の状態が、施設で対応できる医療的ケアの範囲を超えた場合は契約を解除できる、という一文がありました。入居時に説明は受けていたはずですが、当時の母には関係のない話だと、深く考えていなかったそうです。

「介護付きなら、どんな状態でも見てもらえると思い込んでいました」

介護付き有料老人ホームでも、医療的ケアへの対応や看取りの可否は施設によって異なります。こうした情報は、入居前に交付される重要事項説明書に記載されています。

戻ってきた一時金は156万円、次の施設は580万円

Aさんがまず確認したのは、入居一時金の返還額でした。母の施設では、480万円のうち25%にあたる120万円が入居時に償却され、残りの360万円を5年間(60か月)かけて償却する契約です。入居期間は34か月だったため、戻ってきたのは未償却分の26か月にあたる156万円でした。

次の施設は、入院先の病院の医療ソーシャルワーカーに相談しながら探したそうです。看護師が24時間配置され、看取りにも対応する施設の入居一時金は580万円、月額利用料は26万4,000円。返還金を充てても新たに424万円が必要になり、月々の負担も4万6,000円増えました。

「最初の施設選びで、ここまで確認していれば…」

退院までの限られた期間で見学や契約を進めるのは、仕事を持つAさんにとって大きな負担だったといいます。

入居前に契約書で確認しておきたいこと

施設選びでは、費用や立地だけでなく、将来の状態の変化にどこまで対応できるかを確認しておくことが大切です。

  • 契約書の「契約解除」の条項を読む
  • 医療的ケアの対応範囲を確認する
  • 夜間の看護体制を確認する
  • 看取りの対応の有無と実績を聞く
  • 長期入院した場合の扱いを確認する
  • 入居一時金の初期償却と償却期間を確認する

施設選びに迷ったときは、お住まいの地域の地域包括支援センターや、市区町村の介護保険担当窓口で相談できます。介護サービスを利用中なら担当のケアマネジャー、入院中なら病院の医療ソーシャルワーカー(相談室)も心強い相談相手です。有料老人ホームの選び方については、全国有料老人ホーム協会の相談窓口も利用できます。契約内容や返還金をめぐるトラブルは、消費生活センター(消費者ホットライン188)や、施設のある都道府県・市区町村の担当窓口に相談してみてください。

「一度入れば安心」と思い込まず、状態が変わったときにどうなるのかを入居前に確かめておくことが、本人と家族の負担を減らす第一歩です。


参考:
有料老人ホームの設置運営標準指導指針について(厚生労働省)

執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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