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「断捨離しようよ」疲れすぎた社会人に悪魔が放った『辛辣な提案』に「すき」「素敵です」

  • 2026.9.14

仕事でミスをした夜は、ああすればよかった、いや仕方なかった、と頭の中でひとり反省会が始まります。反省会が長引くほど、心はすり減っていくものです。

『狂天使と魔央』は、限界社畜の会社員・間野唯人と、彼にだけ見える天使と悪魔の日常を描くコメディ。悪魔のように乱暴な天使と、天使のようにあどけない悪魔というあべこべの二人組が、物騒な軽口の奥に本気の気遣いをのぞかせながら間野に寄り添います。

今回はミスを引きずる間野の前に、その二人が初めてあらわれる出会いの一幕です。

ベンチで放心中に天使の絶叫が炸裂

白髪で牙のある「天使のようなもの」がバサカ、黒髪で角のある「悪魔のようなもの」が魔央。過労で心身がすり減った間野の前に、ある日からこの二人が現れました。ベンチで放心していると、隣のバサカがいきなり大声を上げたのです。

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『狂天使と魔央』(c)鯖井テトラポット

「あ゛ーッ!?仕事でミスしたァ〜ッ!?」という怒鳴り声のあと、済んだことを引きずるより次の挽回に意識を向けろ、という趣旨の説教が続きます。乱暴な言い方ではあるものの、筋自体は的を射ていました。

魔央が、ヒューマンエラーを減らすためにヒューマンを減らそう、と物騒な対策案を差し込んでくるのが、この二人らしいところです。初対面からこの調子という、強烈な出会いでした。

毒舌天使が指で示す生きろサイン

恐る恐る話しかけた間野に、バサカは素っ気なく毒づきます。

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『狂天使と魔央』(c)鯖井テトラポット

「あまりにしんどかったら社属の保健師にでも泣きついとけやカスがッ」。言葉はきついのに、突きつけられた指のサインは、死以外の善なる可能性を意味する生きろのポーズでした。

間野は感謝と恐怖を同時に叫ぶはめになり、その反応がそのまま読者の気持ちを代弁しています。怖いのに、たしかに励まされてしまう。この落差こそが、魅力です。

整理整頓の相談が物騒な言葉遊びに着地

魔央がミス防止に整理整頓を提案すると、話は思わぬ方向に転がります。

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『狂天使と魔央』(c)鯖井テトラポット

デスク周りには人が散らかっている、という噛み合わない話から始まり、最終的には「断捨離しよう人を断ち切り捨て現世から離れよう」という言葉遊びに着地するオチです。

整理整頓の相談がいつのまにか物騒な提案にすり替わっているのに、響きの軽さのせいでつい笑ってしまいます。倫理観は捨てたくないと慌てて拒む間野の姿も含めて、力の抜けたやり取りでした。

正論でも同情でもなく、少しずれた軽口で気をそらしてくれる。バサカと魔央はこれからも、その流儀を崩さないまま疲れた社会人のそばに居続けます。『狂天使と魔央』は、この辛辣で優しい二人と過ごす毎日を描くマンガです。


『狂天使と魔央』(c)鯖井テトラポット

※本記事はコンテンツの権利者に許諾を得た上で記事の制作・公開を行っています。

 



 

▶ 狂天使と魔央【第1話から読む】

#1 人を断捨離しよう
#1 人を断捨離しよう

クリエイター情報

鯖井テトラポット

不憫な眼鏡スーツ男性からやかましい四白眼ケヒャリストまで、ポップでデスパレートなイラスト、漫画等を制作。必死さの滲み出る表情を描くのが好き。

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