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無利子で2,500万円のマンションを購入するも「うそでしょ…」入居から半年後、50歳男性を襲った“住宅ローン控除の落とし穴”

  • 2026.10.22
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

「マイホームを現金一括購入!」とは、なかなかいかないですよね。ローンを組むのが一般的だと思います。

住宅ローン金利は近年上昇傾向、少しでも金利が安いところを探している方は少なくありません。会社員の方は、もしかしたら社内の貸付制度のほうが有利なことも。

今回、ご紹介するKさんは勤め先から無利子で住宅購入資金を借りることができたものの「これでよかったのか…」と悩むことに。

無利子の住宅ローンでマイホームを購入

大手企業に勤める50歳男性・Kさんは、妻と社宅で暮らしながら「子どもが独立したから、そろそろ駅近の利便性の高いマンションに住み替えたいね」と話していました。

マイホーム購入を考えたのには理由がありました。勤め先の福利厚生として、2,000万円まで、無利息での住宅購入貸付制度がはじまったからでした。

去年の夏、自己資金500万円と無利息で借りた2,000万円を使い、2,500万円のマンションを買うことができました。

「これから、新しい生活がはじまる!」と幸福感いっぱいのKさん。

入居から半年後、「住宅ローン控除で還付が受けられる」と少し浮かれながら税理士に確定申告を依頼すると、想像の斜め上の回答が待っていたのです。

無利子借入では、住宅ローン控除は受けることができない?

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「残念ですが、Kさんの場合は住宅ローン控除の適用を受けて還付申告をすることはできません」

控除を受けられると思っていたKさんは目が点になり、聞きました。

「うそでしょ…住宅購入のためにローンを組んでいる人たちは、みんな住宅ローン控除で還付を受けてますよ!」

実は、住宅ローン控除には、対象となる借入金にも要件があります。勤務先から無利子または0.2%未満の利息で借り入れた場合は、控除の対象外です。

住宅ローンは「借りた方が得」になることも?

住宅ローン控除は、適用要件を満たせば、住宅の種類に応じて、借入限度額まで、年末残高の0.7%が、その年の所得税から差し引かれます。 所得税から引ききれないときは、一定額が翌年の住民税からも差し引かれるインパクトのある制度です。

借入利率が住宅ローン控除の控除率を下回る場合には、金利負担より住宅ローン控除による節税額の方が大きくなるケースもありました。 

ここでは分かりやすく、返済による借入残高の減少や諸費用などを考慮せず、1,000万円を1年間0.5%で借りたものとして単純に比較してみます。 

1,000万円×0.5%=5万円(支払利息の概算)

1,000万円×0.7%=7万円(住宅ローン控除額) 

住宅ローン控除を7万円全額利用できると仮定すると、この単純計算では差額2万円がローンを組んだことで得した金額です。

「無利息=一番お得」とは限らない

しかし、金利が上昇すると、住宅ローン控除で得する金額よりも、支払う利息の方が大きくなることがあります。

そう考えると、金利だけで比べれば、Kさんのように無利息で借りることができた方がお得です。

ただし、勤務先から無利息で借りた場合は住宅ローン控除を受けられないだけではなく、無利息で借りたことで得をした利息相当が、給与として課税される場合があります。

「結局、自分は喜んでよかったのかどうか判断が難しいですね」とKさん。

無利息で借りられたこと自体は大きなメリットです。しかし、住宅ローンは金利だけではなく、利用できる税制や税金の負担まで含めて考える必要があります。

住宅ローン控除に関わる状況は日々変化しています。自分の場合はどうなるか不安な方は、税理士などの専門家に相談するとよいでしょう。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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