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「支援があるから大丈夫」エアコンをつけっぱなしにした50代夫婦→翌月、届いた電気代の明細を見て「一体なぜ…?」【現役FPは見た】

  • 2026.10.22
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、家計・資産形成・相続など、お金に関するご相談をお受けしている、マネーシップス代表 ファイナンシャルプランナー/IFAの石坂です。

今年の夏は電気料金への支援があったのに、届いた請求額を見て「思ったより高い」と感じた人もいるのではないでしょうか。値引きが適用されても、使う電気が増えれば請求額まで下がるとは限りません。

しかも、この支援は9月使用分で終わりました。暖房を使う冬を前に、50代夫婦のケースから電気代で見落としやすい点を確認します。

支援が最も大きかった8月。それでも請求は前年より7,000円増

今回の事例は、50代のTさん夫婦(仮名)です。夫婦2人で暮らしており、前年8月は約440kWhの電気を使い、請求額は約1万9,000円でした。

今年は妻が自宅で過ごす時間が長くなり、エアコンを動かす時間も増えました。朝はリビングで冷房を入れ、夕方以降は寝室でも使用。夫の帰宅後には、2つの部屋で同時にエアコンを使う日もありました。

寝苦しい夜には、朝まで冷房をつけたままにしていました。前年より多く電気を使っている感覚はあったものの、Tさんは大きな負担にはならないと考えていました。

理由は、2026年夏の電気料金の支援です。主に家庭で使われる低圧契約では、7月使用分(8月検針分)と9月使用分(10月検針分)が1kWh当たり3.5円、8月使用分(9月検針分)が1kWh当たり4.5円値引きされました(経済産業省が2026年5月に発表)。

「支援額が最も大きい8月なら、冷房を少し多く使っても、去年の金額を大きく超えることはないだろう」

ところが、9月に届いた8月分の明細を見ると、使用量は600kWh、請求額は約2万6,000円でした。前年の約1万9,000円と比べて、約7,000円高くなっていたのです。

「1kWh当たり4.5円も安くなったのに、去年より高い…一体なぜ…?」

前年の440kWhから600kWhに増えたので、使用量の差は160kWhです。割合では約36%増えています。

600kWhを使った場合の支援額は、次の通りです。

600kWh×4.5円=2,700円

約2万6,000円という請求額には、すでに2,700円分の値引きが含まれています。支援がなければ、請求額は約2万8,700円でした。

支援の効果がなかったわけではありません。電気代は、支援によって2,700円軽くなっています。しかし、前年より使用量が増えたことに加え、電気料金は料金単価などの条件によっても変わるため、値引き後でも請求額が前年を上回りました。

値引きだけでは判断できない 電気代を左右する項目とは

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

今回の支援は、家庭側で申し込む必要がありませんでした。対象となる電力会社を通じて、該当する期間の電気料金に値引きが反映される仕組みです。

ただし、電気代は、使用量に一つの単価を掛けるだけで決まるわけではありません。契約内容に応じた基本料金のほか、燃料価格を反映する金額や、再生可能エネルギーに関する負担額なども加わります。

前年の明細と比べる場合は、最終的な請求額だけでなく、使用した電力量、支援による値引き、料金単価の変化をそれぞれ確認しましょう。

支援が終わった冬こそ「前年との使用量差」を見よう

支援は9月使用分(10月検針分)で終わり、10月使用分からは値引きがなくなります。11月以降に届く請求では、同じ量を使っても、夏より1kWh当たりの負担が重くなります。

Tさんの事例では、支援額は2,700円でしたが、使用量は前年より約36%増えていました。値引きのない冬に同じように使用量が増えれば、その分はそのまま請求額に表れます。請求額が高いと感じたときは、まず前年同月から何kWh増えたのかを見ることが大切です。

そのうえで、料金単価や燃料価格によって変わる項目も確認すると、電気代が増えた理由を整理しやすくなります。

ただし、節約のために暖房を我慢するのは適切ではありません。体調や室温を優先しながら、誰もいない部屋のエアコンを止める、フィルターの汚れを落とす、窓からの冷気を防ぐなど、無駄な使い方がないかを確認しましょう。

夏の明細を手元に置き、前年からどれだけ使用量が変わったかを見ておくことが、冬の電気代に備える第一歩です。


※事例の氏名、金額、使用量は一部調整しています。実際の電気料金は、地域、電力会社、料金プラン、契約容量、使用状況などによって異なります。

執筆・監修:石坂貴史
証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)、マネーシップス代表。累計1,200件以上の相談対応に加え、金融記事の制作・校正・監修の対応を行っています。専門は「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」。資産運用やライフプラン設計では、分散投資の考え方と人の心理を踏まえた行動設計をもとにサポートしています。
保有資格:証券外務員一種、2級FP技能士、AFP、NISA取引アドバイザー、日本証券アナリスト協会認定 資産形成コンサルタント、金融リテラシー検定

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