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ブルータス時計ブランド学 Vol.86〈ドクサ〉

  • 2026.7.12
ブルータス時計ブランド学 Vol.86〈ドクサ〉

ダイバーズウォッチの名門が、日本初上陸!

2026年4月に日本初上陸を果たしたニューカマーだが、実は1889年創業というスイスでも指折りの老舗である。1907年に8日間のロングパワーリザーブを実現するなど、早くから高い技術力を発揮。また1930~40年代には優れたクロノグラフの作り手として名を馳せ、当時のモデルは今もヴィンテージ市場で高く評価されている。

そして1964年、現在の〈ドクサ〉につながるダイバーズウォッチが誕生する。防水性能は、200m。水深と潜水時間とのダブルスケールを刻んだ逆回転防止ベゼルと、色の判別がもっとも深い海中でできる鮮やかなオレンジダイヤルを特徴としていた。その3年後には、海洋学者のジャック=イヴ・クストーと共同で300m防水の「SUB 300」をリリース。

さらに翌年、市販品として初めてヘリウムガス排出バブルを装備した「SUB 300Tコンキスタドール」を発表したことで、〈ドクサ〉はダイバーズウォッチ・ブランドの地位を確立した。その性能はスイス陸軍ダイバー部隊に認められ、1969~75年に軍専用の特別仕様モデルを計150本を納品している。

しかし当時のクォーツショックにより、経営が悪化。長い休眠状態を余儀なくされた。時を経て1997年、スイスの時計名門一族ジェニー家の下で〈ドクサ〉は復活を果たす。本社も創業の地ル・ロックルからビール/ビエンヌに移転。しかし真のブランド復活劇は、2019年に就任したヤン・エドックスCEOの手腕による。

彼は、かつての「SUB」シリーズを次々と復刻し、ダイバーズウォッチに特化させたのだ。これが当たった。現行の「SUB」コレクションは、ヘリテージに基づく上質なレトロ感と高性能を兼ね備えているのが魅力。かつコスパにも優れ、スイスメイドのダイバーズを身近な存在にする。

【Signature:名作】サブ 200T

ヴィンテージ好きに刺さる1960年代スタイル

Cラインと呼ばれるエッグシェル型のケース、ダブルスケールを刻んだ逆回転防止ベゼル、そしてオレンジ色のダイヤルなど、特徴的なスタイルを1964年製モデルから継承。中央のリンクをライス・ビーンズ(米粒)としたブレスレット、長さと太さを明確に切り替えた針形状も当時のままだ。

大きな変更点は、ケースサイズ。オリジナルよりわずかに小径化することで、装着感を高めている。ケース厚も10.7mmとダイバーズウォッチとしては比較的薄く、日常使いしやすい。モデル名が示す通り、防水性能は200m。安心してプールや海にダイブできる。

径39mm、自動巻き、SSケース。327,800円。

リューズには、ブランドを象徴するフィッシュマークを掲げる
ケースサイドを絞っているため、より薄く感じる。リューズには、ブランドを象徴するフィッシュマークを掲げる。
ダイヤルと同色のラバーズトラップ仕様もラインナップ。
ダイヤルと同色のラバーズトラップ仕様もラインナップ。鮮やかなオレンジが、ビーチで目を引く。814,000円。

【New:新作】サブ 200 T.グラフ ll

お洒落なレトロ感をまとうダイバーズ・クロノグラフ

前述したように、〈ドクサ〉はクロノグラフを得意としていた。そして1969年、いち早くダイバーズ・クロノグラフを実現。これは、その復刻モデルである。

ご覧のようにケースや針、インデックス、そしてブレスレットのデザインは前出の「200 T」、すなわちブランド初のダイバーズからの引用。ダブルスケールベゼルも、同様である。3時位置の30分積算計は5分ごとにインデックスを色分けしたダイビング仕様に。レトロフューチャーなスタイルが、なんともお洒落だ。

径42mm、自動巻き、SSケース。822,800円。

ケース厚は14.7mm
200m防水のダイバーズ・クロノグラフながら、ケース厚は14.7mmに抑えている。
カリビアンと名付けたブルーダイヤルにブランドを象徴するオレンジ色の針
カリビアンと名付けたブルーダイヤルにブランドを象徴するオレンジ色の針がクッキリと浮かぶ。
ダイヤルと同色のラバーズストラップ仕様が選べる
こちらも、ダイヤルと同色のラバーズストラップ仕様が選べる。814,000円。

Information

DOXA/ドクサ

創設: 1889年
創業地: スイス ル・ロックル
https://jp.doxawatches.com/

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