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「まだ定時じゃない」「あと3分じゃん」定時前に帰る同僚にモヤモヤ→積もったイライラが招いた“思わぬ失敗”とは…【キミのため文庫】

  • 2026.7.17
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@kiminotame_bunko

職場で働いていると、ふとした瞬間に「なんだかモヤモヤする」と感じることはありませんか?誰かの態度や、自分への評価。小さな引っかかりが積み重なって、気づけば心がささくれ立ってしまう…。そんな経験のある方も少なくないことと思います。

ショートドラマで本との出会いを届けている「キミのため文庫」の『ムダな反応(第一話)』は、職場で募る苛立ちが、思わぬ失敗につながってしまう様子を描いた作品です。

※本記事の内容はフィクションです。

【ムダな反応】自分のこと棚に上げ過ぎじゃない? #ショートドラマ

「3分でできる仕事なんてないよね」定時前に帰る同僚にモヤモヤ…

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夕方のオフィス。カバンを肩にかけた紙上が、帰り支度を済ませて出口へ向かっていました。その姿に気づいた新実は、驚いた表情で振り返ります。

「紙上さん、まだ定時じゃないですよ!」

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しかし紙上は、腕時計を指さして不満げに言い返しました。

「あと3分じゃん」

そして紙上は、オフィスの奥にいる社長へ大きな声で呼びかけます。

「社長、先上がっていいですよね?」

社長はパソコンに目を向けたまま、軽い調子で「おお、いいぞ〜」と答えました。許可をもらった紙上は、新実を振り返って勝ち誇ったように言います。

「だってさ、3分でできる仕事なんてないよね」

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新実は納得がいかず、心の中で呟きました。

(そういう問題じゃないでしょ…)

新実は納得できない様子で、黙って紙上を見送るのでした。

「森の頑張りを見習ってくれよ」評価される新人にもモヤモヤ…

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続いて社長は、新人の森にも声をかけました。

「森も先上がっていいぞ」

しかし森は、椅子を回して振り返ると、真面目な顔で答えます。

「いえ、大丈夫です」

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その姿勢に、社長は感心した様子でした。

「お前、新人なのに頑張るな〜!先週の売り上げ、お前がトップだよ」

森は「ありがとうございます」と嬉しそうに微笑みます。

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そのやり取りを、新実は複雑な表情で聞いていました。

(…私と同率だったじゃん)

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そこへ、黒瀬が明るく手を挙げます。

「社長!私とはなりちゃん(新実)も上がっていいですか?」

近くにいた新実は「いや、私は別に…」と少し戸惑った様子。けれど社長は、二人にはこう答えました。

「二人はやること山積みだろ?今日の分が終わったなら、帰っても良いけど」

黒瀬は「ちぇー、頑張りまーす」とがっかりした様子で椅子にのけぞります。

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そして社長は、こう付け加えました。

「新実も黒瀬も、森の頑張りを見習ってくれよ?」

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その一言に、新実の表情が曇ります。デスクへ戻りながら、隣の黒瀬に小声で愚痴をこぼしました。

「私までとばっちり食らったじゃん」

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黒瀬は苦笑いしながら「まあまあ、気にしない気にしない。ね?」となだめます。けれど、新実の中の小さな苛立ちは、静かに募っていくのでした。

「最近ミスが目立つ」社長からの指摘に、揺れる気持ち

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別の日のオフィス。デスクで作業していた新実のもとに、社長が通りかかりました。

「新実、ちょっと」

振り返った新実に、社長は不機嫌そうに資料を差し出します。

「この資料、間違ってるところ多すぎ。やり直して」

新実は気まずそうに目を伏せ、「分かりました…」と資料を受け取りました。さらに社長は、言葉を続けます。

「新実、人に目くじら立ててる場合じゃないぞ。最近ミスが目立つし、もっと自分の仕事に集中してくれよ」

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「すいません…」とうつむく新実。新実は納得できない様子で表情を曇らせます。

(…私より下の人なんていっぱいいるのに、むかつく)

胸にわだかまる思いを抱えたまま、新実は立ち上がります。前をよく見ないまま歩き出した、その時でした。

積もった苛立ちが招いた、思わぬ失敗

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新実は、黒瀬がデスクの端に置いていた紙カップにぶつかってしまいます。中に入っていたコーヒーが、机の上に広げられていた書類へと勢いよくこぼれました。

「あ、ごめん!」

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慌てる2人のもとへ、紙上が駆け寄ってきます。

「ちょ、ちょっと何やってんの!?服とか大丈夫?」

黒瀬は「あ、うん…でも、契約書が…」と、慌てて机を拭き始めました。新実も「ほんとにごめん!」と謝ります。けれど、紙上の表情は険しいままでした。

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紙上は、冷ややかな目線で新実を見つめます。

「さっき社長に怒られて腹が立ったから、わざとやったんじゃないの?」

「そんなんじゃ…!」と否定する新実に、紙上はさらに言葉を重ねました。

「だって新実さん、いっつも誰かにキレてんじゃん。そう思われても仕方ないよ」

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契約書は、印紙の周りが茶色く汚れています。

「これ、原本だよ?印紙のところも汚れてるし、これじゃ使い物にならないよ」

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そして紙上は、畳みかけるように続けます。

「何が言いたいか分かる?担当の俺たちがやらかしたことになって、会社の信用も落ちるんだよ。再契約してもらえなかったらどうすんの?」

新実は完全に萎縮し、言葉を失ってうつむくしかありませんでした。積もり積もった苛立ちの果てに起きてしまった、思わぬ失敗。オフィスには、重たい空気が流れていました。

周囲ばかり見ていた新実に起きた出来事

小さな引っかかりを積み重ねた末に、思わぬ失敗を招いてしまった新実。その姿に、視聴者からは「いつもキレているようで、本当は溜め込んでいるんだよね」と、彼女の内面を汲み取る声が寄せられました。苛立ちの裏に隠されたモヤモヤに気づき、共感を覚えた方が多いようです。

真面目に働いてきたはずなのに、気づけば空回りしてしまう…。『ムダな反応(第一話)』は、うまく扱えない感情との向き合い方について考えさせられる作品でした。

※本記事の内容はフィクションです。

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ショートドラマで彩る、本との出会い。文庫本を開くような軽やかさで、次の一冊と気軽に出会える場所を。あなたの心に効く傑作が見つかりますように。

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