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『TOKYO BURST-犯罪都市-』水上恒司が最大の「勝因」かつ福士蒼汰が「ヤバすぎる」理由を全力解説!

  • 2026.6.30
『TOKYO BURST-犯罪都市-』は水上恒司が最大の「勝因」かつ福士蒼汰が「ヤバすぎる」理由がある映画でした!凄まじいアクションの中でもMVPとなるのは誰?という点も踏まえて、5つのポイントから魅力を解説しましょう。(※画像出典:(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ)
『TOKYO BURST-犯罪都市-』は水上恒司が最大の「勝因」かつ福士蒼汰が「ヤバすぎる」理由がある映画でした!凄まじいアクションの中でもMVPとなるのは誰?という点も踏まえて、5つのポイントから魅力を解説しましょう。(※画像出典:(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ)

5月29日より映画『TOKYO BURST-犯罪都市-』が劇場公開中。本作は韓国映画『犯罪都市』シリーズをユニバース化し、日本オリジナルの物語で描いた日韓合作の作品です。

その『犯罪都市』シリーズは累計動員が4000万人を超え、日本でも熱狂的なファンがいます。さらに、ハリウッド大作でも活躍する主演俳優マ・ドンソクの魅力もとても大きいため、日本でシリーズを作るとなると「縮小再生産にならないか?」「マ・ドンソク抜きの犯罪都市は犯罪都市にならないのでは?」と、失礼ながら見る前は思ってました。

ところがどっこい。本作はヤバすぎました。あっと驚くアクションの連続で、キャラ立ちまくりで豪華キャストが全員ハマり役で、何よりエンタメとしてめちゃくちゃ面白い!しかも、関連作品との物語やキャラクターのつながりはごく一部にとどまっており、本作がシリーズ初見でもまったく問題なく楽しめます。さらには「これこそ犯罪都市だ!」とファンが納得できるサービスもふんだんという、「これ以上はもう望めないのでは?」と思えるほどの完成度だったのです。

前置き:PG12指定でもギリギリなバイオレンスが連続! 特に福士蒼汰がヤバい!

注意点は「激烈な殺傷流血・肉体損壊の描写がみられる」という理由でPG12指定がされていること。しかもバイオレンスシーンは10分に1回ある(それ以上かも?)というなかなかの頻度で、人によってはショッキングに映りすぎてしまうのかもしれません。

特に、後述する通り、最狂の犯罪集団のボスである福士蒼汰が「ガチ」すぎて、彼のファンを心配してしまう、「大丈夫ですか?」と声をかけたくなるレベルでした。

とはいえ、それらは「これ以上は考えられないほどの悪人たち」に対して、「こいつら絶対に許せねぇ!」と思わせるためには必要なものだと思いました。暴力描写から「逃げなかった」ことは本作の誠実さの表れだと思いますし、それでいて万人向けのエンタメ性が保たれているバランスも支持したいです。

それ以外の情報はなくてもいい、というくらいですが、内容に触れつつ、5つのポイントに分けて、さらなる魅力を紹介しましょう。

1:シンプルな「刑事バディもの」。それでいて「もはやカオス」な事態に?

あらすじは、元暴走族総長の新人刑事が、国際手配中の犯罪集団を追う韓国警察庁の刑事と共同捜査を開始する、というもの。「初めは相性最悪で反目しあっていたはずの2人が、いつしかお互いを理解して相棒になっていく」という、一定の面白さが保証済みのシンプルな「バディ刑事もの」なのです。

(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ
(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ

一方で、序盤から「フィリピンの刑務所に収監されている闇バイトのリーダー」の描写があるほか、「強盗事件がヤクザとホストグループの抗争に発展して」「さらに犯罪集団も参戦して」「しかも国家権力が関わる巨大な陰謀が渦巻く」など、「もはやカオス」な事態になっていきます。

それはそれで複雑な権力構造、または「持ちつ持たれつ」と表現される利害関係のバランスも見えてくる、とても興味深いものでした。それでも、やはり基本は「コンビで指名手配犯を追う」という明確な物語の軸が存在するため、大きく混乱せずに見られるでしょう。

2:「血の気が多いけど良いヤツ」の水上恒司が最大の勝因!

その上で、主演の水上恒司というキャスティングおよび、その役柄の説得力が面白さを大きく底上げしています。

(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ
(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ

『九龍ジェネリックロマンス』や『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』でも「不良性が前面に出ている」役を好演していた彼が、今作の「血の気が多くて猪突猛進だけど正義感がある」といった役柄にザ・どハマりで、端的に言って「初めはめちゃくちゃだと思ったけど、こいつ良いヤツだな!」と好きになれました。

実際に若手実力派俳優から水上恒司が主演候補として挙がった際、オリジナルよりも年齢が若いことを考慮して、内田英治監督から「いっそ全体の年齢層を若くしてもいいのではないか?」という提案もあり、そこから新米刑事かつ、元暴走族の総長という大胆な設定が生まれたのだとか。

これこそ、本作の最大の勝因と言ってもいいでしょう。オリジナルの『犯罪都市』でマ・ドンソクが演じた刑事は「人柄と腕っ節の強さでよく知られる」という“年季”を感じさせましたが、そちらを良い意味で踏襲することなく、水上恒司という俳優の“今”の魅力を引き出した、“フレッシュ”な主人公像を構築したのですから。それでいて、主人公の根底に確実に“善性”があるという、やはりオリジナルの重要な要素を外していないのです。さらに、水上恒司はアクション練習はもちろんプロレスの研究にも余念がなかったそうで、しかも内田監督のイメージする80~90年代の不良映画も積極的に鑑賞し、あの時代特有の佇まいや不良たちの表情管理なども徹底的にチェックしていたのだとか。そのかいもあって、劇中の水上恒司の“ヤンキー”的にも思える立ち振る舞いは良い意味で“昭和っぽさ”も感じさせ、それもまた味わい深いところ。

バディとなる韓国の刑事役のユンホ(東方神起)も、「初めはぶっきらぼうで頭でっかちでイヤなやつ」だけど「徐々に違う面も見えてくる」という役柄を好演しています。彼もまた身体能力とスタイルの良さで“アクション映え”しますし、日本語が得意であることも含めて、「ユンホ以外は考えられない」ほどのハマり役でした。

(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ
(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ

複数の言語を流暢に話せる同僚のヒコロヒー、かなり真面目に見える先輩役の青柳翔、義理堅そうな組織犯罪対策課の係長役の渋川清彦という、”サポート”をする俳優たちもとっても魅力的。それぞれが極端なキャラクターながら、“本当にいそう”な実在感にも期待してほしいです。

3:息を吸うように暴力をふるう福士蒼汰が「シリーズ最恐」だった

そして、やり方が強引ながら確かな善性を感じさせる警察チームに対して、悪党たちは「こんなに悪いやつがいるのかよ!」と良い意味で引いてしまうほどに“最凶”です。

(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ
(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ

特に、犯罪集団のボス役の福士蒼汰は、「まるで息を吸うように」暴力をふるい、殺人を重ね、そこにまったく躊躇(ちゅうちょ)が感じられない、時にはそれを「当然の権利」のように主張します。

そのサイコパス性は、動きのキレと表情の邪悪さも相まって、人によってはトラウマになってもおかしくない、アイドル的な人気のある福士蒼汰のイメージを根底から覆すほどに「容赦なし」でした。『犯罪都市』シリーズは悪党がいずれも強くて恐いのですが、今回の福士蒼汰がシリーズで「最恐」でしょう。

(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ
(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ

福士蒼汰と行動を共にする冷徹な殺し屋を演じるのは、韓国のベテラン俳優オム・ギジュン。こちらは暴力性が前面に出ているわけではない、「理性的」な印象を持ちますし、だからこそサイコすぎる福士蒼汰と「良いコンビ」に思えるのも、また恐ろしく映ります。

(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ
(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ

さらに、闇バイトグループのリーダー役のとにかく明るい安村もまたハマりすぎて「そういう人」にしか見えないほど。そのように悪党たちのエクストリームな悪さにもぜひ期待してほしいのです。

一方で、『犯罪都市』全シリーズに出演しているパク・ジファンが、おなじみの「権力者に露骨にすり寄る小悪党」をコミカルに演じていたりもします。ファンサービスであると同時に、彼がヤバすぎる悪党たちとの対比となり、むしろホッとさせる効果を生んでいたりもしました。

(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ
(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ

ほかにもクスッと笑えるコミカルなシーンがあり、「悪いヤツが本当に悪すぎて陰惨さを過剰に感じてしまいそうだけど、ユーモアが絶妙にブレンドされているのでちょっとだけ安心できる」というのも『犯罪都市』らしさでしょう。実際に『犯罪都市』の主演で、本作でアソシエイト・プロデューサーを務めているマ・ドンソクは「アクションとカタルシスとユーモアが、このシリーズの最も大事な着想点です」と語っていたそうで、まさに本作でもそこを大事にしてくれたのです。

特にシリーズおなじみの、「恐怖の取り調べ」が行われる「真実の部屋」のシチュエーションで、『犯罪都市』のファンはそのことを強く感じられるはずですよ。

4:アクションのMVPは、実はあの人!

本作の最大の魅力といえば、やはり苛烈かつスピーディで、時にはスケールの大きさをも感じさせるアクションシーンでしょう。前述してきた水上恒司、ユンホ、福士蒼汰、オム・ギジュンという4人それぞれに「固有のファイトスタイル」がある、バラエティ豊かな格闘にも注目してほしいです。

そして、アクションの数々の中でも、実はMVPとなるのは、歌舞伎町最大のホストグループの総帥を演じた上田竜也なのかもしれません。

(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ
(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ

実際に20年のボクシング歴も生かされたそのパンチは「速すぎてカメラが追えず、スピードを少し落としてもらう」こともあったのだとか。髪形やカリスマ性によるインパクトもさることながら、その鍛えられた肉体美もとんでもないことになっていました。

5:ばら撒かれたのは本物の紙幣だった!

そのほかのアクションのシチュエーションは「えっ!?そんなことになるの!?」「よくこの撮影を実現させたな!」という驚きがあるため、大部分は伏せておきましょう。それでも、1つだけ挙げておくとすれば、「新宿アルタ前を完全封鎖」して行われた撮影が、本作のハイライトといえます。「お札がばら撒かれてそこにいた大衆たちが群がる」シーンがあるのですが、なんと紙幣の全てが本物で、合計で800万円が宙に舞ったものの、エキストラの方々がきちんと拾って、ほぼ全額が戻って来た(ただし5万円ほどはおそらく風に舞って紛失してしまった)のだとか。

撮影の許可取りはもちろん、安全性の確保も難しいであろう撮影をほかにも実現しており、「妥協しないアクション」を構築したことに感動したのです。

そのクオリティーの高さは、日本のスタッフと俳優の奮闘はもちろん、マ・ドンソクとオリジナルに携わる韓国スタッフが、アドバイザーとして参加してくれたおかげでもあるのでしょう。

(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ
(C) 2026「TOKYO BURST」フィルムパートナーズ

また、展開がカオスかつやや荒唐無稽で、ところどころにツッコミどころも生まれていたりもしますが、それも含めて楽しんでしまうのが良いでしょう。とにかく、1本のアクション映画としても、『犯罪都市』シリーズとしても最上級の出来栄えである本作を、ぜひ劇場でご覧になってほしいです。

この記事の執筆者: ヒナタカ
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。

文:ヒナタカ

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