1. トップ
  2. エンタメ
  3. 『魔女の宅急便』『ハウルの動く城』『天空の城ラピュタ』名作たちの“モデル”とは?【ジブリ裏話】

『魔女の宅急便』『ハウルの動く城』『天空の城ラピュタ』名作たちの“モデル”とは?【ジブリ裏話】

  • 2026.8.30
undefined
© 1989 Eiko Kadono/Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, N

ジブリ作品の魅力は、物語や映像美だけではない。画面の中で生き生きと動くキャラクターたちには、どこか「本当にいそう」と感じさせる不思議な存在感がある。その理由のひとつとして語られるのが、キャラクターの“モデル”になった人物だ。本稿では、ジブリキャラクターのモデルや着想の背景をたどっていく。

“ウルスラ”のモデルになった今井美樹さん

2026年6月19日より、全国のIMAX劇場にて期間限定上映が開始したアニメ映画『魔女の宅急便』。1989年に公開された本作が、キャラクターの表情や動きの細部まで鮮明に映し出される4Kデジタルリマスターとして蘇ったのだ。少女・キキ(CV:高山みなみ)が知らない町で悩み、働き、自分の居場所を見つけていく姿は、時代を越えて観客の心に寄り添ってきた。リバイバル上映はよりクリアな映像と音響によって、本作を新鮮な気持ちで体感できる貴重な機会と言える。

本作に登場するウルスラ(CV:高山みなみ)は、森の中に住む画家の少女だ。宅配の際に落としてしまったキキの荷物を見つけたことで2人は知り合い、仲良くなる。物語の後半ではキキと再び出会い、落ち込んでいた彼女にアドバイスを送る場面も。そんなウルスラのモデルとされているのが、歌手であり女優の今井美樹さんだ。今井さんが持つ1人で奔放にやっている女性のイメージが、ウルスラに近かったそう。

今井さんは1986年に『黄昏のモノローグ』で歌手デビューした後、CMやドラマ、映画など活動の幅を広げてきた。2026年はデビュー40周年の記念すべき年であり、彼女の世代を超えた幅広い人気はジブリ作品とも重なる。さらに今井さんは、アニメ映画『おもひでぽろぽろ』で大人になったタエ子役の声優を担当し、キャラクターデザインのモデルにもなっている。

“荒地の魔女”の声優でありモデル、美輪明宏さん

2004年に公開されたアニメ映画『ハウルの動く城』でひときわ存在感を放つ登場人物といえば、荒地の魔女(CV:故・美輪明宏)ではないだろうか。黒い服を身にまとい、大きな身体が観客にインパクトを与える彼女は、帽子屋でソフィー(CV:倍賞千恵子)にお婆さんになる呪いをかけた張本人だ。

大量の汗を垂らしながら王宮の階段をのぼるシーンも印象的で、威圧感がありながら人間らしさもにじませる憎みきれないキャラクターになっている。そんな荒地の魔女の声優は、美輪明宏さんが務めた。モデルになったのも美輪さんであり、宮崎駿監督が荒地の魔女を描こうとすると、どうしても美輪さんの顔になってしまったとのこと。

また、美輪さんは自身が演じた荒地の魔女に対して「鏡を見ているようなものですから」と感想を語ったそうだ。美輪さんはアニメ映画『もののけ姫』でもモロの君役を演じており、その抜群の存在感を発揮した。声優としても、キャラクターのモデルとしても、美輪さんは私たちの頭に強く残るような独特のオーラを放っている。

“ドーラ”のモデルは宮崎監督のお母さん

個性豊かなキャラクターが数多く登場するジブリ作品において、強烈な存在感を放っているのは荒地の魔女だけではない。1986年に公開されたアニメ映画『天空の城ラピュタ』に登場する空中海賊・ドーラ(CV:故・初井言榮)も、“ドーラ一家”を束ねる女ボスとして高いカリスマ性を持ったキャラクターだ。

作中ではラピュタの秘宝“飛行石”を追い求め、飛行船を襲撃したりシータ(CV:横沢啓子)パズー(CV:田中真弓)を追跡したりするドーラ。そんな彼女のモデルになったのは、宮崎監督のお母さんであると明かされている。宮崎監督のお母さんはパワフルな女性だった一方で、病に伏せることが多かったそうだ。

ドーラやウルスラ、荒地の魔女といったジブリ作品で活躍する女性たちは、物語の中で“生きる力”を体現している。そんな彼女たちには、実在する人物の面影が重ねられていた。キャラクターのモデルを知ることで、何度も観たジブリ作品の見え方もきっと変わってくるだろう。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari

の記事をもっとみる

注目コンテンツ