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知ってたら天才です……。「前方後円墳はなぜこの形?」→意外と答えられない大人が多いかも!

  • 2026.4.24

日本の歴史の教科書で必ず目にする、あの独特な「鍵穴」のような形をした巨大な古墳。 私たちは当たり前のように「前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)」と呼んでいますが、なぜあのような不思議な形をしているのか、疑問に思ったことはありませんか?

実はあの形には、古代中国から伝わった思想や、当時の「王位継承」にまつわる深い理由が隠されています。今回は、日本最大の大仙陵(大山)古墳の謎とともに、そのルーツを紐解いていきましょう。

【本記事は、本保泰良・著『わけがわかる日本史』(Gakken)より一部抜粋して掲載しています。】

問題

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出典元:PIXTA(※画像はイメージです)
Q.前方後円墳がこの形なのはなぜ?

ヒント: 円形の部分がどのように使われていたのかを考えてみてください。

解答

A.中国の「天円地方(てんえんちほう)」という考え方に基づいているから

中国には、「天は円(まる)く、地上は方形(四角形)である」という考え方がありました。

そのため、当時は円形部に設けられた墓穴に亡くなった王を埋葬すると同時に、王位継承の儀式を実施したと考えられています。

その後、新王は方形部に進んで、下で待っている多くの人々の前で新王の宣言を行いました。人々からすれば方形部は前にあり、円形部は後ろになるため、「前方後円墳」と呼ばれています。

古墳の上で行われた「王位継承」のドラマ

古墳時代、「古墳」は単なるお墓ではなくて、このお墓の上で王位継承の儀式が行われたと考えられています。

王位継承の儀式は、天にあたる円形の部分で行われていたらしく、この儀式が終わると、新しい王が誕生したことを周知するために、地上にあたる方形(四角形)の部分に移動したようです。

移動した後、新しい王を祝福するために古墳の下には多くの人々が集められました。新しい王は、下にいる人々に向かって新しい王になったことを宣言したのです。下から上を見上げている人々にとって、方形の部分が前、円形の部分が後ろということになります。

また、この儀式と『古事記(こじき)』『日本書紀(にほんしょき)』に書かれている天孫降臨(てんそんこうりん)の物語とは関係があるのではないかと考える研究者もいます。

天孫降臨の物語とは、アマテラスオオミカミの孫のニニギノミコトが天の世界から地上の日向国(ひゅうがのくに)(現在の宮崎県)に降りてくるという物語です。

現代に続く「前方後円墳」のイメージ

日本にある古墳を大きさ順に並べると、なんと上位46位まですべてが「前方後円墳」です。

このことから、当時の有力者たちにとって、この形がいかに権威のある重要なものだったかが伺えます。

世界最大級の墳墓である「大仙陵(大山)古墳」を眺める時、かつてその頂上で新しい王が誕生を宣言し、人々が歓喜した光景を想像してみると、歴史のロマンがより一層深まるはずです。


本保泰良・著『わけがわかる日本史』(Gakken)より