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離れて暮らす父が自宅で倒れてた! 父の闘病生活を漫画にしたことを打ち明けた時、父の反応は?【著者インタビュー】

  • 2026.3.27

【漫画】本編を読む

母親の余命がわずかと知った瞬間から看取りまでを描いたキクチさんのコミックエッセイ『20代、親を看取る。』(KADOKAWA)。そしてその2年後、今度は一緒に母を看取った父が自宅で倒れ、緊急搬送されてしまう。なんとか一命は取り留めたものの、倒れた原因は不明。ICU(集中治療室)に即入院することが決まり、キクチさんはまたもやさまざまな対応に追われることとなる。介護の申請から延命治療の有無まで対応するのは自分ひとりだけ。そんな顛末をまとめた『父が全裸で倒れてた。』(KADOKAWA)が2026年2月に刊行された。

誰もがいずれは経験することになる親との別れ。この2冊には親の不調と付き合うことへのメンタルの変化から、普段離れて暮らす親に変事があった時の対応方法まで多岐にわたる事柄が描かれている。看取りや介護の中で大変だったことや役に立ったこと。そして、キクチさんにとって困難を漫画にしていくことにどういう意味があったのか話を伺った。

――お父さまがご自宅で倒れていたというショッキングな出来事からスタートする『父が全裸で倒れてた。』について伺います。お父さまには途中で漫画を見せて意見をもらったりしたのでしょうか?

キクチさん(以下、キクチ):それが、ずっと言っていなかったんです(笑)。実は前作の『20代、親を看取る。』も出版されてから報告したのですが「いいんじゃない、すごいじゃん」と言ってくれました。今でも「あれは素晴らしい」と言ってくれるので、きっと今回も描いて大丈夫だろうと、元気になってしばらくしてから「実は描いてるんだよね」と伝えました。

――その時のリアクションは?

キクチ:「俺のことも描いてんの? 参ったな」とか言いながら喜んでいる感じでした。もともと母は服飾の仕事をしていて、父はバイクのデザイナーだったので、作ることに対して理解がある家族なんです。父は私が仮面ライダーの塗り絵をしていたら「バイクはこうじゃないから」と塗り直してきて、母は私が絵を描くと「洋服はここがこうやって繋がるから、こうなるのはおかしい」と指導してきて。専門分野には子ども相手でもこだわりを見せてくる人たちでした(笑)。

――それでも漫画については意見を言われなかったんですね。

キクチ:認めてくれているんだと思います。私自身、絵は3人の中で一番うまいという自負もあるので。

――お父さまが倒れた体験を漫画にしようというのはどのタイミングで決められたのでしょうか?

キクチ:これは漫画にもしているのですが、父が救急で運ばれた時に「オムツを買いに行ってください」と看護師さんに言われて、オムツを買いながら「漫画にすれば報われる」というようなことを私が思うのですが、まさにその時ですね。母の乳がんが脳に転移して、看取りまでを書いた前作の『20代、親を看取る。』では、読者の方から「すごく役立った」「自分が同じ状況になった時に見返した」と言ってもらえたことがありました。なので、この体験も絶対誰かの役に立つはずと思ったんです。

――前作では最初に日記をつけていたとのことですが、今回も何か日々の出来事を記録していたのでしょうか?

キクチ:今回も日記をつけました。前作の時は、当初は漫画にしようと思っていませんでしたが、今回は漫画を描く前提で考えていたので、間違った情報を書かないようにかなり気を付けました。あとは絵でも記録しましたね。父がICU(集中治療室)に入院して、たくさんの管が繋がれてベッドで寝ているコマが作品の中にあるのですが、ICU内は写真撮影禁止なんです。だからノートにスケッチを描いて。それをあとで医療関係者の方に確認してもらってブラッシュアップしていきました。

取材・文=原智香

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