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愛猫が突然、人間の女の子の姿になってしまった! でも中身は変わらなくて…斬新な設定で猫の愛らしさを描いた癒やしのコミック【書評】

  • 2026.3.21

【漫画】本編を読む

『うちの黒猫、おんなのこ きまぐれ姉妹のクロとマメ』(めがてる/KADOKAWA)は、猫好きなら誰もが一度は空想する「愛猫がもし人間の姿になったら?」という夢を、最高に可愛らしく形にしたコミックだ。

物語は、飼い主が姉妹の黒猫、クロとマメを迎え入れたところから始まる。飼い主の「どっちも大きく育っておくれ」という純粋な願いが魔法のような出来事を起こし、翌朝目覚めるとクロが人間の女の子の姿になってしまう。しかし、姿が変わっても中身は「猫」のまま。この設定が、本作の面白さと癒やしの核になっている。

突然人間の姿になったクロを前に、飼い主はどうしていいかわからず、動物病院の「動物変化科」を訪れる。そこでは、動物が人間のようになる「変化」という現象が存在し、「人間になりたい」といった強い思いが関係しているらしいと説明される。しかし詳しい仕組みはまだ解明されておらず、謎は多い。それでも飼い主は、これからも一緒に暮らしていくことを選ぶ。

そんな不思議な設定を通じて描かれるクロの圧倒的な「猫らしさ」が本作の大きな魅力だ。姿は女の子でも、中身は完全に猫。おもちゃを見れば夢中で飛びつき、飼い主が仕事に集中していれば「なでて」と平然と割り込み、かと思えば構ってほしくない日もある気まぐれぶり。人間なら単なるわがままな行動も、猫だからこそすべてが愛おしい。人の姿で描かれることで、猫という存在の自由さや、少し理不尽なまでの可愛さがより鮮明に浮かび上がる。

日々の生活に少し疲れたときや、心がささくれ立ったときにページを開いてほしい。クロとマメの無邪気な姿を見ているうちに、いつの間にか口角が上がり、読み終える頃には温かい幸福感で胸がいっぱいになっているはずだ。

「もしも」の世界を描きながら、猫を飼うことの幸せを教えてくれる。猫を愛する人はもちろん、何気ない毎日に小さな癒やしを求めている読者にもおすすめしたい、新感覚の「もふかわ」コミックだ。

文=坪谷佳保

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