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「これ不良品よ!」と返品期限切れの服でゴネる客。だが、店長がタグを見て大爆笑した理由【短編小説】

  • 2026.3.23

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

「期限切れ」なんて関係ない!?

アパレルショップの店員として働き始めて3年。

接客には慣れてきたつもりでしたが、あの日起きた出来事だけは、今思い出しても思わず苦笑いしてしまいます。

午後の穏やかな店内を切り裂いたのは、一人の女性客による激しい怒鳴り声。

「ちょっと!これ不良品じゃないの!」という叫びとともに、カウンターへ叩きつけられた一枚の白いブラウス。

袖の付け根はパックリと割れ、確かに無残な状態です。しかし、問題は商品の状態ではなく「時期」でした。

手渡されたレシートを指先でなぞると、印字された日付はなんと3ヶ月も前。

当店の返品期限は2週間。ルールを丁寧にお伝えしましたが、それが火に油を注ぐ結果となりました。

「不良品を売った方が悪いでしょ!こんなボロを売りつけるなんて詐欺よ!責任者を出しなさい!」

店内中に響き渡る怒声。

他のお客様の視線が突き刺さり、背中に冷や汗が流れます。

そこへ、騒ぎを聞きつけた店長が静かに姿を現しました。状況を察した店長は、申し訳なさそうな顔で問題のブラウスを手に取ります。

爆笑の渦に包まれたレジカウンター

ところが、首元のタグを凝視した瞬間、店長の動きがピタリと止まりました。次の瞬間、店長は口元を押さえ、肩を大きく揺らし始めたのです。

「……ふふっ、あはははは!」

突然の爆笑。

唖然とする私と、さらに憤慨するお客様。しかし店長は、涙を浮かべながらその「タグ」をぐいっとお客様の方へ突き出しました。

そこにあったのは、うちの店とはコンセプトも価格帯も全く違う、街の反対側にある「ライバル店」の大きなロゴマーク。

「お客様、大変失礼いたしました。ですがこれ、あちらの有名ショップさんの商品ですよ。うちは一度もこのブランドを扱ったことがございません」

その場の空気が凍りつきました。怒りで真っ赤だったお客様の顔は、一瞬でさらに深い赤色に。

タグを二度、三度と見返し、ようやく自分の大きな勘違いに気づいたのでしょう。

「あ……、あ、あら……?」

さっきまでの威勢はどこへやら。彼女はブラウスをひったくるようにカバンへ詰め込むと、一言の謝罪もないまま、脱兎のごとく店を飛び出して行きました。

確認を怠ったまま怒鳴り散らすことの恐ろしさを、身をもって学んだ出来事。皆様も、返品の際はぜひ一度「タグ」の確認をお忘れなく。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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