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「乳がん、結構大きいみたい」母からの報告。頭が真っ白になり、心も体も現実を拒否していた【著者インタビュー】

  • 2026.3.1

【漫画】本編を読む

大好きな母と、母と自分を苦しめてきた父がほぼ同時期にがんと宣告された枇杷かな子さん。そこから約2年間の間ダブル介護に取り組んだ日々を綴ったのが『今日もまだお母さんに会いたい』(KADOKAWA)だ。

枇杷さんの前作『余命300日の毒親』は自身の父との記憶をベースにしたセミフィクション。本作にはそのモデルになった父と、母の闘病生活を支えた日々が描かれる。母を虐げ続ける父を介護する葛藤、迫り来る大好きな母との別れへの不安、そしてそれぞれの看取りと母を亡くしてからの感情……。本心を隠すことなく描かれるその物語には、自分自身の両親との別れを重ねずにはいられない。枇杷さんに当時の心境から経験者としてのアドバイスまで、さまざまなお話を伺った。

――お母さまから検診に引っかかったという話があり、「乳がん、結構大きいみたい」と打ち明けられるシーンがあります。この時はどんなお気持ちでしたか?

枇杷かな子さん(以下、枇杷):信じようとしていないというか、心も体も現実を拒否してしまっていました。母を心配させないようにとあんぱんを食べようとしたのですが、目の前にあるあんぱんがなかなか呑み込めなくて。頭が真っ白になったし、とにかく拒絶していましたね。「お母さんが死ぬはずがない」と無理やり思おうとしていました。

――その後お父さまにもがんが見つかったのですよね。

枇杷:作品には描いていないのですが、母の乳がんが見つかる前に、父の方が先に一度がんを宣告されているんです。大腸がんだったのですが、手術をして経過観察中でした。そのあとに作品にも描いた母のがん宣告があって。ステージ4だったので、治療は一応するものの、余命を過ごす状態に近い段階でした。

――お父さまのがんが見つかった時には、お母さまの時のようなショックはなかったとあります。それはもう2度目だったからというのもありますか?

枇杷:そうですね。1度目の宣告の時大丈夫だったので、今回も大丈夫かなという気持ちはありました。でも一番はそれまでの関係性ですね。父に対しては「いなくなればいいのに」と何度も思ったことがありましたから。

取材・文=原智香

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