1. トップ
  2. ダイエット
  3. 「暖房」使用時に生じる“頭痛”を放置…気付いたときには“手遅れ”のケースも 専門医が「油断禁物」と注意喚起する理由

「暖房」使用時に生じる“頭痛”を放置…気付いたときには“手遅れ”のケースも 専門医が「油断禁物」と注意喚起する理由

  • 2026.1.11
暖房をつけているときに生じた頭痛を放置すると、どうなる?(画像はイメージ)
暖房をつけているときに生じた頭痛を放置すると、どうなる?(画像はイメージ)

冬に暖房を使っているときに頭痛が生じることがあります。室温上昇によって血管が拡張したり、湿度低下に伴い、体内の水分が失われたりするなど、複数の要因が重なることで起きるといわれており、SNS上では「暖房ついた部屋にいると、頭痛が起きることがちょいちょいある」「仕事場暖房効き過ぎて頭痛してきた」などの声が上がっています。 ところで、暖房の使用時に頭痛が生じたときに「いつものことだから」とそのまま放置した場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。「SOグレイスクリニック」(東京都品川区)院長で脳神経外科専門医、医学博士の近藤惣一郎さんが解説します。

病気が隠れている可能性も

暖房による頭痛を「いつものことだから」と放置してしまうと、単なる不快感だけではなく、体や脳にとって深刻なリスクにつながる可能性があります。考えられる主なリスクを、緊急性の高いものから順に解説します。

(1)一酸化炭素中毒(燃焼系暖房の場合)石油ストーブやガスファンヒーター、まきストーブなどを使用している場合、最も恐ろしいのが一酸化炭素(CO)中毒です。初期症状として軽い頭痛、めまい、吐き気などが生じますが、風邪やのぼせに似ています。

もし頭痛を無視してそのまま寝入ってしまうと、意識障害や呼吸困難に陥り、最悪の場合、命に関わります。一酸化炭素は無色無臭なため、暖房器具の使用時に生じる頭痛は、体が発している「命の危険信号」かもしれません。暖房器具の使用時は換気をしっかり行ってください。

(2)重度の脱水と「ドロドロ血液」暖房が効いた部屋に長時間滞在すると、乾燥で体内から水分が失われていきます。その結果、血液中の水分が減り、血液の粘度(ドロドロ具合)が上がります。

血流が悪くなると、酸素や栄養が脳へ十分に行き渡らなくなり、さらに頭痛が悪化します。また極度の脱水は、血管内で血の塊(血栓)ができやすくなる要因の一つとなり、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクをわずかながら高める可能性があります。冬も小まめな水分補給を心掛けましょう。

(3)「中枢性感作(ちゅうすうせいかんさ)」頭痛を我慢し続けると、脳の神経系が「痛みに対して過敏」になってしまう現象が起こります。これを中枢性感作と呼びます。すると脳が痛みを覚え込んでしまい、暖房を切った後や適度な環境に整えた後も、わずかな刺激で頭痛を感じる「慢性頭痛」へと移行してしまう恐れがあります。

(4)隠れた疾患の進行(見落としのリスク)「暖房のせいだ」と思い込んでいる頭痛が、実は高血圧や、脳の血管のトラブルなど、別の原因によるものである可能性を否定できません。もし放置した場合、本来なら早期発見すべき疾患が、環境のせいにして放置されることで、手遅れになるリスクがあります。

(5)自律神経の機能低下過度な寒暖差や、のぼせ状態が続くことは、自律神経に大きなストレスを与えます。自律神経のバランスが崩れると、頭痛だけでなく、不眠や倦怠(けんたい)感、胃腸の不調、気分の落ち込みなど、全身の「不定愁訴(ふていしゅうそ)」につながることがあります。

もし次のような症状が重なる場合は、暖房のせいだと決めつけず、すぐに脳神経外科などを受診してください。

【注意すべき「危険な頭痛」のサイン】・バットで殴られたような激しい痛みが急に生じた。・手足のしびれが生じた、手足に力が入らない。・言葉がうまく出てこない、滑舌が悪い。・吐き気を伴う、または意識がぼーっとする。・日を追うごとに痛みの頻度が高くなったり、痛みの強さが増したりしている。

「たかが暖房時に生じる頭痛」「どうせすぐに治まるから我慢すればいい」など、油断したり、痛みを我慢したりするのは禁物です。まずは「換気、加湿、水分補給」を徹底し、それでも改善しない場合は医療機関を受診し、医師に相談するのをお勧めします。

オトナンサー編集部

元記事で読む
の記事をもっとみる