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近視にならないか不安…子どもの「スマホ」使用、1日何時間までOK?眼科医に聞くデジタル機器の上手な使い方

  • 2026.1.10
子どもにデジタル機器を使わせる場合、1日何時間程度に収めるのが理想?(画像はイメージ)
子どもにデジタル機器を使わせる場合、1日何時間程度に収めるのが理想?(画像はイメージ)

日常生活に必要不可欠なデジタル機器の一つが「スマホ」です。ただ、休日になると子どもがスマホを使い過ぎてしまうケースも珍しくなく、子どもが近視にならないか不安に感じている人は多いのではないでしょうか。近くのものを見る時間が長ければ長いほど、近視になりやすいといわれています。

子どもにスマホを使わせる場合、1日何時間程度に収めた方がよいのでしょうか。スマホやタブレットなどのデジタル機器との上手な付き合い方について、いわみ眼科(兵庫県芦屋市)理事長で眼科医の岩見久司さんに聞きました。

中学生以下の使用時間は1日1時間以下が理想

Q.愛知県豊明市が、仕事や勉強以外でのスマホやタブレットなどの使用時間について、「1日2時間以内」を目安とする条例を2025年10月1日に施行し、話題となりました。そもそも、スマホの使用時間に関する適切な目安はあるのでしょうか。

岩見さん「眼科の医療現場では『1日2時間まで』という明確な基準は特にありません。しかし、スマホを使い過ぎると、子どもの近視が進行する可能性が高まるほか、眼精疲労の原因となる可能性が考えられます」

Q.子どもがスマホを使い過ぎると、なぜ近視が進むのでしょうか。また、子どもにスマホやタブレットなどのデジタル機器を使わせる場合、1日何時間程度に収めた方がよいのでしょうか。

岩見さん「まず、子どもの近視について解説します。子どもの近視は主に5歳ごろから中学生の間に大きく進みます。その時期にスマホやタブレットなどの画面を見過ぎると近視が進行しやすいことが知られています。近視は目の前後の長さが伸びた状態であり、近視はいわば目が変形する『病気』です。

子どもの近視進行を予防するための方策としていくつかの提言はあります。例えば、日本眼科医会はデジタル機器の使用時、30分に1回は20秒間遠くを眺めて休憩を挟むよう提言しています。また、世界保健機関(WHO)は『2歳未満には画面を見せない(スマホを触らせない)』『2歳から4歳は1日1時間未満にすること』という内容の勧告を出しています。

ある報告によると、1日1時間程度までの視聴であれば子どもの近視進行にそれほど大きな悪影響を与えることはありませんが、1時間を超えたときから近視のリスクが徐々に増えていき、視聴時間が1日4時間を超えると、近視のリスクは1日約1時間の視聴の倍以上のリスクになるとされています。この内容からは、少なくとも中学生以下の子どもは、できればスマホの使用時間は1日1時間以内にとどめるのが望ましいと考えます。

眼精疲労に対する影響はどうでしょうか。厚生労働省による労働者のためのVDT作業(パソコンやスマホなどの画面を見て行う作業)のガイドラインでは、1時間以内の作業を1サイクルとし、サイクルの間に10分から15分の休憩を挟むよう紹介しています。言い換えれば、休憩を挟んでいればたくさん画面を見てもいいことになりますが、やはり程々がよいでしょう」

Q.全国の多くの小中学校では、学習用のタブレットを導入しています。もしタブレットを使って勉強する場合、1日何時間以内に収めるべきなのでしょうか。

岩見さん「先述の報告に基づくと、1時間以内ということになります。しかし学校によるタブレット授業のほか、タブレットを使った塾や通信教育もある時代なので、1時間以内というと勉強時間としては足りない可能性があります。1時間を超えて画面を見る場合は、画面を見る距離を離す必要があります。そこで、学習時にタブレットを使う場合、タブレットはノートの先に立てて置き、一定の距離を開けましょう。30分ごとに遠くを眺めて目を休憩させるのも大事です」

Q.愛知県豊明市の条例では、夜間におけるスマホやタブレットなどのデジタル機器の使用時間帯について、小学生以下は午後9時まで、中学生以上は午後10時までを目安としています。夜にスマホやタブレットなどのデジタル機器を使用すると、どのような影響があるのでしょうか。

岩見さん「愛知県豊明市の条例に記載されている内容は、いわゆるブルーライト対策ですね。それほど強い影響はないのですが、ブルーライトが1日の生理的なリズムを崩してしまうという研究があります。ブルーライトは朝日にも含まれ、1日のホルモンや自律神経の動きをコントロールします。そのため朝日は浴びるべきです。夜にデジタル機器の画面を見ると、『朝になった』と体に勘違いさせてしまう恐れがあるため、寝る準備を始める時間帯にはスマホは使用しない方がよいでしょう。

なお、日中のブルーライトをカットする必要はありません。特に子どもに対しては関連7学会が合同で『ブルーライトカット眼鏡は使わないように』という声明を出しています」

Q.ちなみに、生活や仕事、家事、学校、学習以外の目的でスマホを使う時間を1日2時間以内に収めることは可能なのでしょうか。

岩見さん「必要な行動を除いた余暇時間のスマホによる作業といえば、SNSや動画の視聴などが多いではないでしょうか。人間は適応能力が高いので、スマホが目の負担になっていても気付きにくいです。

眼科医としてというより医師としての提言ですが、1日の中で睡眠や運動などの『健康のための時間』を確保した上で、スマホの使用時間が1日にどれだけ取れるかを改めて考えてみるとよいでしょう。思ったよりもスマホでの作業に使う時間は取れないはずです。やるべきことをやって、寝る時間までにどれだけスマホを触ってもよいかを確認するとともに、スマホの使用中はつい時間を忘れがちなので、アラームをセットするとよいと思います。

また、通勤や通学のときに多くの時間をスマホに使ってしまう可能性がありますが、ここはアナログに戻り、『紙の本を読む』などの行動に置き換えるとよいと思います。

子どもにおいては、日中はなるべくスマホを触らせず、外遊びをさせてください。子どもが1日2時間以上屋外活動をすると、近視になりにくいという報告があります。外遊びはもちろん体の発育のためにもよいので、一石二鳥になりますね」

オトナンサー編集部

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