1. トップ
  2. 「いかなる理由があっても認められません」プロバスケチームの“異例の声明”に「いいね」「気をつけなきゃ」

「いかなる理由があっても認められません」プロバスケチームの“異例の声明”に「いいね」「気をつけなきゃ」

  • 2026.1.27
undefined
出典元:PIXTA(画像はイメージです)

「あの選手のラストのプレーすごかった!」「今回の監督の采配、少し疑問だったな…」など、試合の後にSNSで感想を投稿したり、ファン同士で盛り上がったりするのは、今やスポーツ観戦の楽しみのひとつ。試合の興奮をそのまま言葉にして共有できるのは、SNSならではの醍醐味ですよね。

しかし、その一方で深刻化しているのが、選手やスタッフへの誹謗中傷です。熱い応援の気持ちが行き過ぎてしまい、特定の個人を傷つける攻撃的な言葉がSNS上に溢れてしまう…そんな状況が、スポーツ界で大きな問題となっています。

そんな中、2026年1月22日、プロバスケットボールリーグ・Bリーグに所属する千葉ジェッツが、SNSでの誹謗中傷行為に対する声明を発表し、注目を集めています。

千葉ジェッツが示した「愛のある叱咤激励」と「行き過ぎた攻撃」の違い

千葉ジェッツが公式サイトで発表したのは、「SNSなどにおける誹謗中傷行為等に対する当クラブの対応について」と題された声明文です。

行き過ぎたSNSでの書き込みには法的手段も検討

声明で、クラブ側はまず現状の課題を提示しました。現在、SNS上では選手やスタッフ、その他関係者に心ない言葉が向けられたり、根拠のない情報が広まったりする事例が後を絶たないとのこと。ファン同士の対立を煽るような書き込みも少なからず見られるようです。

こうした行為は当事者を深く傷つけるだけでなく、スポーツ観戦という文化そのものを壊してしまうとして、「クラブとしては決して見過ごせない」という見解を示しました。

このような投稿に対して、千葉ジェッツは、弁護士と連携した法的手段を検討するとしています。また、公式アカウント上で該当者のアカウントをブロックする措置などを取る可能性もあるようです。

「応援」と「誹謗中傷」は違う!

今回の声明文の中で特に印象的だったのが、「応援」と「誹謗中傷」の線引きについて触れた部分でした。声明では、クラブへの厳しい意見や率直な指摘は大切な声として受け止めていると前置きしたうえで、次のように述べています。

「愛のある叱咤激励」と「特定の個人・集団を傷つける行き過ぎた攻撃」は明確に異なります。威圧的・差別的な言動、および社会通念上許容されない行為は、いかなる理由があっても認められません。
出典:【重要】SNSなどにおける誹謗中傷行為等に対する当クラブの対応について(千葉ジェッツふなばし)

チームを思うからこその厳しい声と、誰かを攻撃する言葉は全く別物だ…クラブはそう線を引いたのです。

「ファン同士で傷つけ合わないで」クラブGMの熱い想い

この声明には、クラブのゼネラルマネージャーである池内勇太さんも自身のX(旧Twitter)アカウントで反応しました。

池内さんは、ファンにはそれぞれ応援する選手がいて、考え方もさまざまであり、どれが正しいとは言えないと認めたうえで、「ファン同士が傷つけ合う様子を見るのは悲しい」と想いを綴っています。

そして、自分自身のマネジメントに足りない部分があることも理解していると述べながらも、「クラブチームの活動を通じて、日常に潤いを与えたり、バスケットボールという競技の楽しさを伝えたい」と強調しました。

他競技でも進む誹謗中傷対策

誹謗中傷への対策は、プロバスケットボールチームだけでなく他競技でも積極的に進められています。ここでは、Jリーグとプロ野球での具体的な取り組みをご紹介します。

悪質な投稿者に入場禁止処分!Jリーグ・ガンバ大阪の対策

Jリーグのガンバ大阪は、2025年7月、ファンによるネット上での悪質な書き込みに対して厳しい処分を下しました。

5月下旬の試合後、あるサポーターがSNSで心ない言葉を投稿していたことが発覚。クラブ側は該当する人物を特定し、「5試合分の入場禁止」という措置を取りました。この処分期間中は、ホームでの試合はもちろん、アウェイでの試合への入場も認められません。

クラブは公式サイトで、攻撃的な発言や根拠のない悪口は絶対に容認しないという方針を改めて表明。今後も弁護士と連携しながら、法的な手段を含めた対応を続けていくとしています。

プロ野球では選手自らが法的手続きを…

プロ野球界では、横浜DeNAベイスターズの関根大気選手が、自身への誹謗中傷に対して声を上げたことが話題となりました。2024年4月、関根選手はSNSを通じて、家族の身の安全を脅かすような投稿や、人格を否定する言葉が届いている被害の実情を公表。

その後、関根選手は弁護士や選手会と相談した結果、投稿者を特定するための手続きを開始。東京地裁が情報開示を認める決定を出すと、関根選手はその事実をSNSで公表しました。この投稿は大きな反響を呼び、野球ファンだけでなく芸能界や他競技のアスリートからも注目が集まりました。

日本プロ野球選手会はAIを使った誹謗中傷検出システムを導入

日本プロ野球選手会は、2025年のクライマックスシリーズと日本シリーズで、AIを使った監視の仕組みを取り入れました。

これは英国企業が開発したシステムで、SNS上に投稿される選手への書き込みを確認し、問題のある内容を自動で見つけ出します。さまざまな言語や絵文字にも対応しており、悪質と判断された投稿はすぐにSNS運営会社へ報告され、削除の手続きが進められます。

海外のサッカーチームでは、このシステムを導入した結果、チームへの誹謗中傷が大幅に減ったという報告もあるとのこと。誹謗中傷への抑止力となることが期待されています。

誰もが安心して応援できる環境を目指して

千葉ジェッツの声明に対して、SNS上では「皆が安心できる環境になるといいね」「応援しているからって、何を言ってもいいわけじゃないよね」「選手やチームに対してリスペクトのある発言を心がけたい」「熱くなりやすい自覚があるから気をつけなきゃ」といった声が上がっています。多くのファンがこの問題を自分ごととして捉え、思いやりのある言動を取ることの大切さを再認識したようです。

応援する気持ちが強いからこそ、試合の結果に一喜一憂し、つい感情的な言葉を投稿してしまうこともあるかもしれません。しかし、画面の向こうには、スポーツに真剣に向き合う選手やスタッフ、そして同じチームを愛するファンがいます。

SNSでの何気ない一言が、誰かを深く傷つけることもあれば、大きな力になることもあります。投稿ボタンを押す前に、ほんの少し立ち止まって考える。その小さな心がけが、誰もが安心してスポーツ観戦を楽しめる世界を作っていくのではないでしょうか。


参考:
【重要】SNSなどにおける誹謗中傷行為等に対する当クラブの対応について(千葉ジェッツふなばし)
池内勇太 / Yuta Ikeuchi(@yutaikeuchi1123)Xアカウント 2026年1月22日投稿
ガンバ大阪サポーターによるSNSでの誹謗中傷行為に関する処分について(ガンバ大阪)
関根 大気 Taiki Sekine(@toho8taiki)Xアカウント 2024年8月15日投稿
クライマックスシリーズおよび日本シリーズにおける 誹謗中傷検出システムの導入について(日本プロ野球選手会)


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名OK】