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指原莉乃プロデュースアイドル、“脅威の大躍進” TikTok“19億回再生超え”…国立ライブを掴んだ『強さ』

  • 2026.1.31
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「KANSAI COLLECTION 2025 SPRING&SUMMER」に出演した=LOVEの(左前から)大谷映美里、齋藤樹愛羅、佐々木舞香、野口衣織、高松瞳(左後から)瀧脇笙古、諸橋沙夏、大場花菜、音嶋莉沙、山本杏奈 (C)SANKEI

指原莉乃が2017年にプロデュースしたアイドルグループ「=LOVE」が6月20日と21日の2日間にわたり、過去最大規模となるMUFGスタジアム(国立競技場)でワンマンライブを開催することが発表された。

また、2026年1月28日から日本テレビ(関東ローカル)で冠番組「イコラブコッコッコー!!」がスタートすることも、いまの勢いを象徴する出来事だ。番組はメンバーそれぞれの個性にフォーカスする内容とされており、ライブという“現場”だけでなく、日常の視聴体験の中でもグループの魅力に触れられる入口が増えていく。

一方で、現在開催中のツアー「=LOVE 8th ANNIVERSARY PREMIUM TOUR」は、初日から大規模会場を埋めるスタートを切り、愛知IGアリーナでは2日間で約3万人規模を動員。年末の大阪城ホールも2日間完売を記録した。そしてツアー最終章となる4月18日、19日の横浜スタジアム2DAYS公演も両日完売。ここまでの積み重ねが、スタジアムという大きな舞台へ向けて確かな手応えになっていることを物語っている。

さらに、2025年10月発売のシングル「ラブソングに襲われる」が初週33.0万枚でオリコン週間1位を獲得したことに加え、2月リリースの「とくべチュ、して」はTikTokで19億再生を突破するなど、広がり方も数字として残している。これまでの19作のシングルがいずれもオリコンTOP10入りを果たしてきた歩みを踏まえても、今の伸長が一時的なブームではなく、支持の厚みを伴ったものだと捉えられる。

音楽性とパフォーマンスの魅力

=LOVEの強みは、アイドルとしての王道の可憐さと、ステージで通用する表現力が同居している点にある。楽曲は、まっすぐなときめきを届ける王道路線から、影のあるムードをまとったナンバーまで振れ幅が広い。にもかかわらず、曲調が変わってもグループの輪郭がぼやけないのは、歌唱とダンスが曲ごとにきちんと説得力を持っているからだ。

たとえば佐々木舞香は、抜けの良いハイトーンで押し切る強さと、細やかなニュアンスで心情を描く繊細さを行き来できる。グループ全体としても、声域や声色がメンバーごとに異なることで、ユニゾンや掛け合いが単調にならず、歌の厚みが増す。こうした声の多様さは、=LOVEの音楽の輪郭をはっきりさせる要素だと言える。

ライブでは、その振れ幅がいっそうはっきり見えてくる。王道アイドルらしい明るさで会場を一気に温める瞬間がある一方、シリアスな楽曲では表情や視線の使い方が変わり、曲の緊張感をパフォーマンス全体で伝えていく。黒を基調とした衣装で「呪って呪って」「手遅れcaution」を歌い上げた場面は、その好例だ。笑顔の“かわいさ”で押すのではなく、感情の陰影を深くしながら、客席の目線をステージ中央へ引き寄せていく。さらに近年は生バンド編成も取り入れ、音の躍動が歌とダンスの迫力を後押ししている。多彩な歌声とキレのあるダンスが噛み合うことで、=LOVEは“ライブで評価されるグループ”として支持を広げている。

コンサートに表れる=LOVEらしさ

コンサートの組み立てにも、=LOVEの個性は濃く表れている。各地の公演では、メンバーが選曲に関わるソロパートや特別コーナーが用意され、ツアーでありながら“一夜ごとの特別感”が残るように工夫されている。MCやアンコールでファンに直接言葉を届ける場面も含め、会場全体を巻き込む空気づくりが丁寧だ。「仲直りシュークリーム」のように、曲中でファンへの想いをストレートに投げかける演出は、画面越しでも現場でも温度が伝わりやすい。

愛知公演では、大場花菜のソロ曲「海とレモンティー」や、髙松瞳パートとして印象づいてきた「僕のヒロイン」を佐々木が披露するなど、メンバーの世界観や役割をステージ上で組み替えながら見せる場面もあった。こうした構成は、楽曲と“個”を掛け合わせることで物語性を生み、ライブ全体を一本の体験として成立させる。指原莉乃が掲げてきた「アイドルを愛し、自分を愛する」という思想とも響き合うように、=LOVEは“個性を前に出すこと”をためらわず肯定し、ライブでもそれを貫いている。それがファンにとっての信頼となり、グループのらしさとして積み重なっている。

メンバー個々の個性と魅力

支持の広がりを支えているのは、メンバー一人ひとりが“入口”にも“好きでい続ける理由”にもなり得る個性を持っていることだ。髙松は、明るさと真っ直ぐさでグループの芯を担い、場の空気を照らす存在として印象が強い。大谷映美里はファッション面でも注目され、華やかさと発信力でグループの見え方を広げてきた。

野口衣織はクールな佇まいとダンスの切れ味で女性ファンからも支持が厚く、ステージ上での説得力につながっている。佐々木は歌の強さが核にありつつ、バラエティでは親しみやすいキャラクターでも存在感を放つ。諸橋沙夏は高い歌唱力で楽曲の要所を引き締め、ライブ全体の緊張感を支える。こうした多様な個性が“推し”という形で広がりながらも、ライブではひとつの像としてまとまって見える。冠番組が始まることは、その多様性を改めて見せ、新しい接点を増やすきっかけにもなるだろう。個の魅力が際立つほど、グループとしての厚みも増していく――今の=LOVEは、その状態に入っている。

横浜スタジアム、そして国立競技場へ

2026年4月の横浜スタジアム2DAYS公演は、=LOVEにとって大きな節目になる。総キャパ6万人超というスケールの会場で、これまで磨いてきた歌唱とダンスをどう届け切るか。両日完売という事実は、期待の大きさを端的に示している。

ツアーで培ってきた自信と結束力を、スタジアムの空間でより強い説得力に変えられるかどうか。そしてこの2日間は、8年目の集大成であると同時に、これから先の=LOVEがどこまで大きな景色を見せていくのかを決める“通過点”にもなる。積み上げてきたライブの強度が、横浜スタジアムという舞台でどんな形で届くのか。その答えが示される公演になるはずだ。


ライター:川崎龍也
大学卒業後にフリーランスとして独立。現在はアイドル雑誌を中心に、取材・インタビュー/コラム執筆を主軸に活動している。主な執筆媒体は『BOMB』『MARQUEE』『EX大衆』『音楽ナタリー』『RealSound』など。
X(旧Twitter):@ryuya_s04