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わずかデビュー“約1年半”で『レコ大新人賞』 彗星のごとく現れた“8人組アイドル”、夢物語では終わらせない世界への挑戦

  • 2026.1.23
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【MUSIC AWARDS JAPAN 2025(MAJ)レッドカーペット】レッドカーペットに登場したCUTIE STREETのメンバー。後列左から板倉可奈、古澤里紗、梅田みゆ、真鍋凪咲。前列左から川本笑瑠、佐野愛花、増田彩乃、桜庭遥花 (C)SANKEI

この年末年始、テレビをつければKAWAII LAB.のアイドルたちがどこかにいる——そんな感覚を覚えた人も多いはずだ。2024年にデビューしたCUTIE STREETもまた、その波の中心で存在感を増していったグループのひとつと言えるだろう。 この年末年始の活躍だけ見ても、音楽特番への出演をはじめ、『COUNTDOWN JAPAN 25/26』や『日本レコード大賞』新人賞受賞といったトピックが並び、CUTIE STREETがこの1年で積み上げてきた歩みを示している。ここでは、躍進を経て活躍のフィールドを広げたこの年末年始を振り返りながら、2026年に向けた飛躍の可能性を整理していきたい。

CUTIE STREETは、アソビシステムのアイドルプロジェクト「KAWAII LAB.」から2024年8月にデビューした8人組アイドルグループ。グループ名には「どんな私(CUTIE)にもなれるし、どんな場所(STREET)へだって行ける」という意味が込められている。コンセプトは「KAWAII MAKER」。8人それぞれの感性で生み出した“KAWAII”を、原宿から世界へ発信していくことを掲げてきた。

KAWAII LAB.から誕生した8人組アイドル

KAWAII LAB.は、「原宿から世界へ」を合言葉にアイドル文化の世界発信に取り組むプロジェクトで、総合プロデューサーは元むすびズムの木村ミサ。CUTIE STREETはその第4弾として誕生し、デビュー曲「かわいいだけじゃだめですか?」で一気に注目を集めた。代表曲にもなった「かわいいだけじゃだめですか?」は、TikTokでのバイラルヒットを起点に、老若男女が口ずさむ社会現象級の人気曲へと成長。

2025年にはストリーミング再生数が累計2億回を突破し、TikTokでの総再生回数は70億回超えという規模に到達した。Billboard JAPANの年間チャートでも総合ソング12位、ユーザー投稿楽曲チャート10位を記録し、ヒットの勢いをデータでも証明している。共感を呼ぶ言葉選びと、真似しやすい振付。そこに、メンバーが根気強くSNS発信を続けてきた積み重ねが重なり、一時的なバズではなく、ひとつのカルチャーとして定着した。

大型フェスで示したライブパフォーマンスの強み

年末の加速を象徴する出来事のひとつが、12月28日の『COUNTDOWN JAPAN 25/26』初出演だ。幕張メッセで開催された同フェスで、CUTIE STREETはGALAXY STAGEのトップバッターを担当。早い時間帯にもかかわらず多くの観客が集まり、登場の瞬間から大きな声援が飛んだ。

披露したのは、「ハロハロミライ」「ひたむきシンデレラ!」「キューにストップできません!」などアップテンポな楽曲を中心に全8曲。カラフルな衣装の8人が広いステージを縦横無尽に使い、キレのあるダンスと笑顔で観客を巻き込む。フェス慣れした観客が多いロック色の強い現場でも物怖じせず、“カワイイ”を武器として成立させたことが印象的だった。

2025年を通じて、『ROCK IN JAPAN FES』、『JOIN ALIVE』、『LuckyFes』などのフェスに出演してきた経験値も、ここで効いている。フェスは初見が多いぶん、曲の入口が強いだけでは足りない。短い尺で空気をつかむ瞬発力、観客を置き去りにしない見せ方、そして「また見たい」と思わせる余韻。CUTIE STREETはその条件をクリアし、“ライブで強いグループ”であることを年末の大舞台で示した。

年末音楽特番で地上波お茶の間に進出、認知度が飛躍

まず印象的だったのが12月26日に放送されたテレビ朝日系『ミュージックステーション SUPER LIVE 2025』の「なんてったってアイドル」企画。小泉今日子の名曲「なんてったってアイドル」を、総勢80名・8組のアイドルが歌い継ぐスペシャルプロジェクトで、AKB48のレジェンドOBや現役のAKB48・乃木坂46、=LOVE、超ときめき♡宣伝部など、錚々たるメンバーが名を連ねた。CUTIE STREETは、FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE、SWEET STEADYと合同で“KAWAII LAB.”として参加。豪華な並びの中でもキュートさを全開にし、堂々とステージを成立させた。

12月29日には、日本テレビ系の年末音楽特番『発表!今年イチバン聴いた歌~年間ミュージックアワード2025~』に出演。年間で“最も聴かれた曲”をランキング形式で紹介する大型生放送特番で、旬のアーティストが集う年末の目玉番組だ。CUTIE STREETは2025年の大ヒットを背景に出演を果たし、テレビのど真ん中でグループ名を改めて届かせた。

番組内ではORANGE RANGE、超ときめき♡宣伝部とのコラボレーション企画にも参加。ORANGE RANGEの名曲4曲によるスペシャルメドレーで歌唱とダンスを披露し、先輩アーティストと息を合わせながら、フレッシュさと全力感でステージの温度を上げた。地上波ゴールデン帯の露出は、SNS上でも反響を呼び、これまでグループを知らなかった層にも存在を印象づけた。デビューから1年少しで全国ネットの大型特番に呼ばれる流れ自体が、2025年の勢いが業界内外へ浸透していたことを物語っている。

『日本レコード大賞』新人賞受賞は必然だった

12月30日にはTBS系列『第67回 輝く!日本レコード大賞』生放送では、新人賞を受賞し、「かわいいだけじゃだめですか?」をレコ大の舞台で披露。新人賞は、その年の新人アーティストの中でも限られた存在に与えられる栄誉であり、CUTIE STREETが2025年の目標として掲げていた到達点でもある。ステージではプリマ衣装に身を包み、カラフルで華やかなビジュアルとともに、感謝の気持ちを込めたパフォーマンスを届けた。

さらにこの日は、古澤里紗がリハーサル中のアクシデントで左足首を剥離骨折し、本番では椅子に座ったまま参加するというハプニングもあった。それでも古澤は笑顔を絶やさず上半身で振付をこなし、他の7人もフォーメーションを工夫してカバー。画面越しに伝わる一体感と気迫には実際に画面を見ていた筆者も圧倒された。

増田彩乃が『逃走中』に初出演

2026年に入り、CUTIE STREETは音楽の枠を越えた注目も集め始めた。象徴的なのが、1月10日放送のフジテレビ系『逃走中』への増田彩乃の出演だ。広大なフィールドでハンターから逃げ切る真剣勝負に挑み、途中で確保されゲームオーバーとなったものの、全力で走る姿とリアクションで強い印象を残した。

番組ナレーションでは、捕まった際に楽曲タイトルにかけて「かわいいだけじゃだめでした!」というコメントも飛び出し、SNSでも話題に。増田自身も放送後、「捕まった時のお言葉が本当に!笑笑笑」と振り返りつつ感謝を綴った。今回の出演は、増田個人の存在感だけでなく、CUTIE STREETという名前を音楽以外の文脈でも浸透させる役割を果たした。

2026年、CUTIE STREETはさらなる飛躍へ

デビューから1年余りで、フェス、特番、音楽賞、バラエティまで駆け抜けたCUTIE STREET。それでも、まだ成長の余地は大きい。海外展開も具体化し、2025年11月の韓国フェス出演に続いて、2026年3月末にはソウルで初の単独ライブ開催が決定。「原宿から世界へ」がいよいよ夢物語ではなくなってきた。

国内でも、さらなる大型CMや国民的番組への挑戦権を掴めるポテンシャルは十分だ。かわいいだけじゃない、実力と愛され力を兼ね備えた次世代アイドル。その言葉が、年末年始のステージを経て、より具体的な輪郭を持ち始めた。CUTIE STREETがこの勢いのまま走り続ければ、原宿発の“KAWAII”は日本の枠を越えて、さらに大きな渦になっていくはずだ。


ライター:川崎龍也
大学卒業後にフリーランスとして独立。現在はアイドル雑誌を中心に、取材・インタビュー/コラム執筆を主軸に活動している。主な執筆媒体は『BOMB』『MARQUEE』『EX大衆』『音楽ナタリー』『RealSound』など。
X(旧Twitter):@ryuya_s04