『スタンド・バイ・ミー』のロブ・ライナー監督夫妻が遺体で発見　容疑者は夫妻の息子と関係者が米誌に語る

現地時間12月14日（日）、ロサンゼルス市ブレンドウッドにある映画監督のロブ・ライナーの自宅で、男女の遺体が発見された。男性は78歳、女性は 68歳で、ライナー監督と妻で写真家のミシェル・シンガー・ライナーであることを複数の情報筋が雑誌『ピープル』に認めている。

同誌によると現地時間午後3時30分、ロサンゼルス市消防局に監督の自宅への医療支援要請の通報があった。それを受けて消防隊が出動、遺体を発見したという。複数の情報筋が同誌に、容疑者として夫妻の息子、ニック・ライナーが挙がっていると話している。また新聞「ニューヨークポスト」も法執行機関の関係者から情報を入手、ライナー監督夫妻は刺殺されたと報じている。この関係者も、現在ニックが容疑者として捜査対象になっていると語っている。

ライナー監督は、リヴァー・フェニックス主演の『スタンド・バイ・ミー』やメグ・ライアンとトム・ハンクスの恋愛コメディ映画『恋人たちの予感』、トム・クルーズの『ア・フュー・グッドメン』などの数々のヒット作を手掛けてきた。監督とミシェルは『恋人たちの予感』の撮影現場で出会い、結婚。ニックの他に息子ジェイク、娘ロミーをもうけている。

ニックは現在32歳。ライナー監督が2015年に撮った映画『ビーイング・チャーリー』に共同脚本家として参加している。この作品は、薬物依存症のリハビリ施設から逃げだした18歳の若者と父の確執を描いているが、ニック自身も薬物の問題を抱えていた。2016年には雑誌『ピープル』のインタビューで、10代前半から依存症に苦しんでいたことを告白。15歳頃からリハビリ施設に出たり入ったりを繰り返していたが、依存症が悪化するにつれて故郷から遠ざかり、複数の州で長い間路上生活をしていたという。このときの経験が『ビーイング・チャーリー』の脚本のベースになったと話している。「今はロサンゼルスに戻ってずいぶん経った。家族と過ごすことに慣れてきたところだ」とも。

警察からの正式な情報はまだ報じられていない。ライナー監督夫妻の身に何が起きたのか、続報を待ちたい。