朝ドラで“見覚えのある”人物「あんぱんにも出てたのか」美しい演出に“称賛の声”あがる『ばけばけ』【一週間解説】

髙石あかりが主演を務めるNHK連続テレビ小説『ばけばけ』では、第12週「カイダン、ネガイマス。」が放送された。金縛りに悩まされていたヘブン（トミー・バストウ）が寺でお祓いを受けることになり、その出来事を通して、思いがけない共通の関心が明らかに。トキ（髙石あかり）とヘブンの心の距離が一気に近づいていく展開が描かれた。本記事では、この一週間の注目ポイントを、視聴者の声とあわせて振り返っていく。

※以下本文には放送内容が含まれます。

ヘブンお祓いへ向かう

ヘブンは、ここ最近続く金縛りに悩まされていた。心配したトキはお祓いを勧めるものの、日本語ではうまく伝わらないうえに、頼みの綱である錦織（吉沢亮）もなぜか迎えに来ず、打つ手がない。数日後、出勤前のトキのもとへ錦織が訪ねてくる。錦織から教わった英語でのお祓いの説明をトキが伝えると、ヘブンは一気に興味を示す。こうしてトキは、通訳役を務める正木（日高由起刀）とともに、お祓いへ向かうことになる。

正木演じる日高は、日本のみならず韓国でもモデルとして活躍しながら、主演映画『HAPPYEND』にて第38回高崎映画祭最優秀新人俳優賞を受賞。連続テレビ小説『あんぱん』に出演を果たすなど、今存在感を増している俳優のひとりだ。

本ドラマには以前から登場していたが、今回長めの出演に「どこかで見たことあると思った」「あんぱんにも出てたのか」「やっぱり良い」「出てきて嬉しい」など視聴者の反応も続々と上がっている。

“怪談”でつながる2人の心

ヘブンとトキ、正木は大雄寺でお祓いを受けることに。寺の趣ある雰囲気を気に入ったヘブンに対し、住職（伊武雅刀）は寺に伝わる怪談『水あめを買う女』を語って聞かせる。その話に強く心を打たれたヘブンは、怪談の世界にすっかり魅了されてしまう。

もっと話を聞きたいと興奮するヘブンを前に、トキは自分も怪談が好きだと打ち明けた。沢山怪談を知っているというトキをヘブンは書斎に招き入れる。ヘブンは目を輝かせ、「あなたの言葉で話してほしい」とトキに真剣なまなざしを向けた。このシーンに視聴者からは、「ヘブンさんの心に入っていくみたい」「美しい演出」など注目が集まった。

距離が縮まるヘブンとトキ

ついに、ヘブンに怪談が好きだと打ち明けたトキは『鳥取の布団』という怪談を語り始める。日本語で紡がれる怪談に、ヘブンは夢中で耳を傾け、意味が分かるまで何度でも聞かせてほしいと懇願する。トキは、心ゆくまで怪談を語れる喜びを、静かに噛みしめていた。

夜遅くまで怪談を話したトキはすっかり浮かれて、帰り道をスキップで歩く。遅い帰宅を心配したなみ（さとうほなみ）から呼び止められたトキは「ちょっと…怪談を。布団」とだけ言い去っていった。なみは「布団…まあ！」と目を丸くする。

なみが2人の関係を誤解したとしてもお構いなしに、嬉しさを隠しきれないトキの姿が微笑ましく映る、印象的なひと幕だった。

続く怪談の約束と錦織の葛藤

怪談を語り合った夜が明けても、トキとヘブンの熱は冷めない。まだ話し足りず、聞き足りないヘブンは、学校を休みたいと言い出すほどだった。その夜も再び怪談を語る約束を交わし、二人はそれぞれの仕事へ向かう。

一方、中学校では、錦織が正木からヘブンの怪談への関心を知らされる。トキに協力を頼もうとする錦織だったが、それが結果的にヘブンの帰国を早めることにつながると気づき、思い悩む。

怪談がつなぐ幸せと別れの予感

トキはヘブンのために、大雄寺を訪れ、怪談『水あめを買う女』を改めて聞きに行く。花田旅館では、夜ごとヘブンと怪談を語り合える幸せを平太（生瀬勝久）たちに語り、トキは満たされた時間を過ごしていた。そこへ錦織が現れ、ヘブンのために怪談を語ってほしいと頼まれる。すでに語り始めていると嬉しそうに答えるトキだったが、怪談を重ねるほど、ヘブンの日本滞在が短くなると知らされ、心は大きく揺れ動く。

怪談をきっかけに心を通わせていくトキとヘブンだが、その時間が彼の帰国を早めてしまうという現実が浮かび上がった一週間だった。想いと別れの狭間で揺れるトキが、次週どんな選択をするのか注目したい。

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NHK連続テレビ小説『ばけばけ』毎週月曜〜土曜あさ8時放送
NHK ONE（新NHKプラス）同時見逃し配信中・過去回はNHKオンデマンドで配信