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「正直かなり危険です」不動産会社が警告。内見たった5分で“ヤバい隣人”を見抜く方法…「入居は避けるべきマンション」の特徴

  • 2025.12.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

賃貸物件の内見で、部屋の広さや設備に気を取られがちですが、実はそれ以上に重要なポイントがあります。

それは「隣人トラブルのリスクを見抜くこと」。なぜ隣人トラブルが起きやすいのか、どうすれば予防できるのか、多くの入居者が疑問を抱いていることでしょう。

この記事では、音問題や防犯面、周辺環境から隠れたトラブルの兆候を見抜くチェックポイントについて、合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹さんに詳しく伺いました。内見時に知っておくべきポイントがわかれば、住み始めてからの後悔を大幅に減らせます。

音がトラブルになりやすい物件の構造とは?

---「ヤバい隣人」がいるマンションに共通する環境的・構造的な特徴として、不動産のプロが内見時に最も注意して確認している要素は何でしょうか?

合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹さん:

「私が内見時に最も注意して確認している要素として、まず最初に見るのが、「音がトラブルになりやすい構造かどうか」です。具体的には、次のような物件が該当します。

・壁が薄い軽量鉄骨の造り
・床が直貼りフローリング
・間取りがワンルーム中心

こうした物件は生活音が筒抜けになりやすく、少しの物音でもクレームになりやすい傾向があります。音の問題は、住民の性格や相性に関係なく、構造そのものが原因でトラブルに発展するため、一度こじれると解決が難しくなりがちです。
実際、私のもとに寄せられる相談でも、「隣の生活音がうるさくて眠れない」「クレームを入れたら逆ギレされた」といったケースは、このタイプの構造に集中しています。

次に重視するのが、エントランスの防犯レベルです。以下のような物件は、不特定多数の出入りが生まれやすく、住民の質にバラつきが出やすくなります。

・オートロックがない
・監視カメラが形だけで実質機能していない
・防犯灯が暗く、夜間の視認性が悪い

特に夜の時間帯に友人知人の出入りが多い物件では、深夜の話し声や足音、共用部でのたまり場化などが起きやすく、騒音や迷惑行為の温床になりがちです。防犯が甘い物件ほど「ここなら多少騒いでも大丈夫だろう」という空気が生まれやすいのが実情です。

さらに意外と見落とされがちですが、周辺に飲食店・深夜営業の店・繁華街が近いかどうかも重要な判断材料です。こうした立地は人の出入りが激しく、帰宅時間も深夜に偏りやすいため、ゴミ出しのルール違反や夜間の騒音、路上でのたむろなどが起きやすくなります。立地そのものが静かな住環境に向いていないケースも少なくありません。

つまり、構造・防犯・立地の3点を見るだけでも、ヤバい隣人リスクの土台はかなりの精度で判断できます。部屋の中がきれいかどうかよりも、この3つを最初に確認するだけで、「住んでから後悔する確率」は大きく下げられます。」

防犯面の甘さは住民トラブルの温床に

---内見時に共用部の掲示板や廊下の私物、ゴミ置き場の状態などをチェックすることで、住民トラブルの兆候を見抜くことはできますか?

合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹さん:

「内見時に共用部をチェックすることで、住民トラブルの兆候はかなり高い確率で見抜けます。むしろ、部屋の中よりも共用部のほうが「住んでいる人の本性」がはっきり表れます。

まず注目したいのが掲示板です。「ゴミ出しルールを守ってください」「深夜の騒音に関する苦情が続いています」といった張り紙が複数掲示されている物件は、過去に何度も同じ問題が繰り返されているサインです。管理会社が注意しても改善されないということなので、住民間のモラルやトラブル耐性を疑ったほうがいいでしょう。

廊下に私物が置かれたままの物件も要注意です。本来、消防法の関係で共用部に物を置くのはNGですが、放置されているということは「注意されても守らない人がいる」「管理が行き届いていない」ことを意味します。特に以下のような物が放置されていると、生活マナーが崩れがちな物件の可能性が高くなります。

・ベビーカー
・自転車
・段ボール
・壊れた家電

さらに、最もわかりやすい指標がゴミ置き場です。例えば、以下のような状況は、住民間のストレスが溜まりやすく、トラブルが表面化する前段階と考えてよいでしょう。

・分別が守られていない
・生ゴミがむき出し
・指定日以外のゴミが積み上がっている

共用部は、いわば「住民全員の通信簿」です。掲示板の内容、廊下の使われ方、ゴミ置き場の状態を見れば、その物件が穏やかに暮らせる場所なのかどうかは、驚くほどわかります。
丁寧に見ておくことで、「住んでみたら最悪だった」という失敗を大きく減らせます。」

共用部から読み取る住民トラブルのサイン

---内見時にたった5分で実践できる、「ヤバい隣人」や「避けるべき物件」を見抜くための、最も確実なチェックポイントを教えていただけますでしょうか。

合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹さん:

「私が必ず実践している最初のチェックが、意識的に“無音の時間”をつくることです。エアコン・換気扇・水道をすべて止め、1分ほど静かに耳を澄まします。そのときに、以下のような音などが普通に聞こえてくる物件は、正直かなり危険です。

・上階の「ドスドス」という足音
・隣室のテレビ音
・隣室の話し声や怒鳴り声
・音楽

これは住民の問題というより、壁や床の遮音性そのものが弱い構造である可能性が高く、どんな隣人が来ても音トラブルになりやすいからです。

あわせて私が必ずやるのが、壁を軽くコンコンとたたいて音を確認することです。軽量鉄骨などの物件では、たたくと空洞のある軽い音が返ってくることが多く、このタイプは音が響きやすい傾向があります。一方で、たたいてもほとんど音がしない、鈍い音がする場合は、コンクリートがしっかり詰まっている構造で、生活音が伝わりにくい物件である可能性が高くなります。これは内見時にしかできない、非常に実用的なチェックです。

次に確認するのが、エレベーターや共用部ですれ違った住民の印象です。挨拶をしても無視される、極端に荒い態度を取られる、強い視線を感じるなど、第一印象で違和感を覚えた場合は注意が必要です。もちろん全員がそうではありませんが、その物件特有の「空気感」は、意外なほど正確に表れます。

最後に必ず見てほしいのが、管理会社の掲示物と清掃状況です。掲示物が整理され、床や階段がきれいに保たれている物件は、管理がしっかり機能しており、住民もルールを守る傾向が強いです。逆に、掲示されている書類やポスターは色あせ、注意書きが乱雑に貼られ、清掃が雑でゴミが散乱しているような物件は、トラブルを未然に防ぐ仕組みがほぼ機能していません。

この3つを5分でチェックするだけでも、「住んでから後悔する物件」はかなりの確率で回避できます。部屋の設備や日当たりを見ることも大切ですが、それ以上に重要なのは、住民・管理状況・構造を見る目です。ここを見誤らなければ、住んでからのストレスは大きく減らせます。」

内見時の「構造・防犯・共用部」チェックで住環境を見抜く

内見時に注目すべきは、部屋の設備や見た目だけではありません。

不動産のプロが強調するのは、「音が漏れやすい構造かどうか」「エントランスの防犯レベル」「周辺環境や共用部の管理状況」という3点。この3つをしっかりチェックするだけで、隣人トラブルのリスクをかなり減らすことができます。特に無音時間を作って音漏れを確認したり、共用部の掲示板やゴミ置き場の様子を観察することは、住民のマナーや管理体制を見極めるうえで非常に有効です。

内見の時間を少し割いてこれらを確認するだけで、「住んでから後悔する物件」を避けられる可能性が格段にアップします。ぜひ、構造・防犯・共用部に目を向けて、安心できる住まい選びを実践してください。


監修者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹
合同会社ゆう不動産代表。『売る力×伝える力』を軸に、不動産の価値を最大化している。不動産売買の専門家として現場に立ちながら、不動産分野に特化したWebライターとして1,000本以上の記事を制作。売却査定から仲介・買取まで幅広く対応し、物件の魅力を正しく伝えることで「早く・高く・安心」の取引を実現している。派手な宣伝よりも、目の前の一人に誠実に向き合う姿勢を大切にしている。地域に寄り添いながら、不動産とWebを掛け合わせた独自の発信力で、オーナーに最良の選択肢を示すことが使命。「売買専門×情報発信」の融合ビジネスで、不動産の価値を丁寧に引き出している。


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