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「え…誰?」保育室に“知らない男”が立っていた。歴13年のベテランも凍りついた、“訪問者”の正体

  • 2026.1.9
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。今年で保育士歴13年になる、現役保育士のめじです。

保育の現場では、毎日さまざまな出来事が起こりますが、その中でも今でも鮮明に覚えているのが「突然の訪問者に現場が凍りついた事件」です。

今回は、小規模保育園で働いていた頃に経験した、突然の訪問者によって現場がパニックに陥った出来事と、そこから改めて考えさせられた「危機管理の大切さ」についてお話しします。

何気ない日常を切り裂いた「コンニチハ!」

その出来事は、ある日の午前中。

当時私は小規模保育施設で勤務していました。

街中のビルの1階にあり、換気などでドアを開けている時間帯もあるため、入ってこようと思えば誰でも入っていける状態にありました。

その日もいつもと変わらず、ブロックで遊ぶ子、絵本を見る子と、それぞれが穏やかに過ごしている、ごくごく普通の何でもない時間でした。

すると突然、

「コンニチハ!!」

部屋の中に響く、聞き慣れない元気な声。

一瞬、何が起きたのか分からず、職員全員が固まりました。

声の方を見ると、見知らぬ男性が、保育室の中に立っていたのです。

「え……?誰?」

「なんで中に……?」

子どもたちはきょとんとした顔。

職員の頭の中は、一気に警戒モードに切り替わりました。

パニックの中で、まず守るべきもの

突然の出来事に、正直かなり焦りました。

不審者なのか、何の目的なのかも分からない。

でも、最優先すべきはただ一つ。子どもたちの安全です。

保育士同士すぐに声を掛け合い、

「みんな、こっちのお部屋に行こう!」

と、子どもたちを別室へ誘導しました。

幸い、子どもたちは状況を理解していない分、落ち着いて移動してくれました。

その間、数名の職員で対応にあたることに。

話を聞いてみると、その方は

「英会話教室の紹介をしたくて来ました」とのこと。

悪意があったわけではなく、営業目的だったようです。

しかし、アポイントもなく、保育室に突然入ることは明らかに問題です。

私たちは落ち着いて、突然の訪問は困ることや子どもたちがいる場所であることを丁寧に伝え、退出してもらいました。

無事に帰ってもらえたものの、正直、しばらくは心臓のドキドキが止まりませんでした。

「対策しているつもり」だった現実

当時の園は街中の小規模保育施設でしたが、インターホンは設置していましたし、「関係者以外立ち入り禁止」という表示もしていました。

しかし入り口は外部から見ても分かりやすく、換気のために少し開けている時間もある。

今思えば危機管理が不十分だったと思いますが、その状況でも一度も問題が起きなかったことが、職員の危機意識を低くさせていたのかもしれません。

この出来事で痛感したのは、「対策しているつもり」と「実際に守れるか」は全く別だということ。

いざという時、どう声を掛けるか、誰が子どもを見るか、どのタイミングで通報や連絡をするか。

頭では分かっていても、瞬時に完璧に動くのは本当に難しいことを感じました。

「あの時、もし悪意のある侵入者だったら…」

そう考えると、背筋がぞっとしました。

命を預かる仕事として、改めて感じたこと

この出来事をきっかけに、園全体で対策を見直しました。

外に出ない時間帯は必ず施錠をすること、インターホン対応を徹底すること、職員間での役割分担の再徹底など、具体的な対策を講じました。

「今まで何も起きていないから大丈夫」ではなく、

“何か起きた時にどう動けるか”を想定することの大切さを、改めて実感しました。

保育士は、子どもの成長を支える仕事であると同時に、命を預かる仕事でもあります。

どれだけ日常が穏やかでも、一瞬の油断が大きな事故につながる可能性がある。

あの日、突然聞こえた「コンニチハ!」は、今でも私に、危機管理の重要性を思い出させてくれます。

子どもたちが安心して過ごせる環境を守るために。職員一人ひとりが冷静に動けるように。

これからも「もしも」を想定しながら、しっかりと危機管理を持って保育に向き合っていきたいと思っています。



ライター:めじ

幼稚園、保育園と保育経験を重ね、今年で13年目に突入しました。保育の仕事の中で感じた思いや子どもたちとのやりとり、育児と仕事の両立の事など経験をもとに言葉にしています。


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