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「たかが粗品」と油断すると痛い目に…?新人銀行員がハマってしまった、年末の“カレンダー配布”に潜むワナ

  • 2026.1.10
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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

こんにちは、元銀行員のマイルドバンカーです。

12月はボーナスの支給月でもあるため、銀行員は預金の獲得に奔走します。

ノルマが増えるので大変な時期ですが、1年間のご愛顧に感謝を込め、カレンダーなどのノベルティも配布しています。

しかし、業務に慣れないうちはノベルティの重要性を見過ごしてしまいがちで、お客さまとの信頼関係を損なうケースも…。

今回は、年末年始の業務について、銀行員ならではのエピソードを紹介します。

銀行のノベルティはさまざま

銀行のノベルティとは、いわゆる「景品」や「粗品」です。

ノベルティには以下のような種類があり、新規口座を開設いただいたときなど、さまざまな機会でお客さまにお渡ししています。

  • ボールペンなどの文具
  • タオル
  • うちわ
  • エコバッグ
  • カレンダー
  • 飲食店の優待券
  • 現金のキャッシュバック
  • サブスクリプションのクーポン

文具やタオルは定番のノベルティですが、最近はキャッシュバックやデジタルクーポンなども増えてきました。

銀行によってはAmazonなどのギフトカードもあり、若年層のお客さまに人気です。

ノベルティには景品表示法が適用されるため、基本的には安価なグッズですが、キャンペーンによっては高額なキャッシュバックが受けられることもあります。

投資信託の購入やクレジットカードの申込予定があれば、各銀行のホームページでキャンペーン実施をチェックしてみましょう。

カレンダーは年末限定の重要ノベルティ

年末になると、ノベルティのカレンダーが各支店に届きます。

カレンダーは年内に配布しなければならないため、年末限定の重要ノベルティです。

年をまたぐと、「余りものを渡された」「失礼な銀行だ」などと思われてしまい、銀行のイメージを悪くします。

例えば、私が勤務していた銀行では、カレンダーにカードタイプや卓上型、壁掛用などの種類があり、お客さまの属性によって使い分けていました。

カードタイプや卓上型は一般的なお客さま向けですが、壁掛用は重要顧客向けになっているため、すべてのお客さまに配布…というわけにはいきません。

配布するカレンダーを間違えると、以下のようなトラブルに発展する恐れがあります。

カレンダーの配布を間違えると信頼関係を損なう恐れが

年内最後の営業日が近付いたある日、お客さまのAさんから苦情の電話が入りました。

資産家のAさんは預金残高が多く、高額な資産運用商品も購入しておられる重要顧客です。

Aさんのご自宅はB君(新人行員)の担当エリアになるため、「年末には壁掛用のカレンダーをお渡しするように」と指示していました。

しかし、B君が配布したカレンダーは1月~12月までが一枚に印刷されており、壁にピンでとめるポスタータイプです。

重要顧客には「月めくり」のカレンダーをお渡しするので、ポスタータイプを受け取ったAさんの不満につながりました。

ノベルティのグレードが下がると、お客さまは「銀行に軽く見られている」と感じるため、信頼関係を損なう恐れがあります。

Aさんには新人の教育不足であったこと、今でも変わらぬ重要顧客であることをお伝えし、何とかご理解いただきました。

たかがカレンダーと思われるかもしれませんが、実は信頼関係の構築に欠かせない重要アイテムです。

正月や年始も気を抜けない銀行事情

銀行員の年末年始は暦どおりになるため、正月休みはそれほど長くありません。

しかし、正月休みは試験勉強に追われるケースが多く、年明けには新たなノルマが設定されます。

年度末の決算期も近付くので、正月や年始も気を引き締める必要があります。

とはいえ、1日くらいは仕事を忘れ、のんびりと正月気分を味わいたいですね。


ライター:マイルドバンカー

銀行に20年以上勤務し、営業・法務・財務・経営企画などを経験する。現在は独立して法律ライターとなり、遺産相続や労働問題、債務整理や会社設立などのコラム記事を手掛ける。「複雑そうな法律をわかりやすく」をテーマに、3,000本以上の記事を執筆している。


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