工夫して10秒で計算してみて！「9÷9÷9÷9」→暗算できる？

今回は、同じ数の割り算にチャレンジしてみましょう。

この問題、計算途中でつまずいてしまう人が多いかもしれません。

ぜひ、10秒以内に暗算する方法を探してみてください。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
9÷9÷9÷9

※制限時間は10秒です。

正解は、「1/81」です。

「割り算が割り切れない…」と悩んでいた人にとっては、意外な答えだったかもしれませんね。

どうしてこの答えになるのか知りたい人は、次の「ポイント」をご覧ください。

この問題のポイントは、「式を分数の割り算に変形すること」です。

まず、最初の割り算は簡単に終わるでしょう。同じ数どうしの割り算だから、9÷9の答えは当然1になりますね。

※同じ数どうしの割り算は0÷0の場合を除いて、答えは1になります。なお、0÷0は定義されていない計算です。

9÷9÷9÷9
=1÷9÷9

さて、この後ですが、1÷9をそのまま計算しようとすると、いつまでたっても割り切れません。

1÷9=0.11111....

まだ最後の割り算が残っている状態で、このような扱いにくい数が式の中に出てくるのは避けたいですよね。

そこで、式の中の整数を分数に変形してみてください。

1÷9÷9
=(1/1)÷(9/1)÷(9/1)←整数を分母1の分数にする

分数の割り算のルールは「割る数を逆数にして掛けること」でした。分数の逆数を作るには、分子と分母を入れ替えればOKです。

(1/1)÷(9/1)÷(9/1)
=(1/1)×(1/9)×(1/9)←割る数の逆数を掛ける

分数の掛け算では、分子どうし、分母どうしを掛け合わせます。

(1/1)×(1/9)×(1/9)
=(1×1×1)/(1×9×9)←分子どうし、分母どうしを掛け合わせる
=1/81

このように考えていけば、簡単に答えが出せますね。

今回の問題では、整数の割り算を分数の割り算として計算することがポイントになりました。

割り切れない割り算が出てくると、暗算するのはなかなか厳しくなります。そんなときに使いたいテクニックが、分数の割り算への変形です。まずは、問題内の整数を分母1の分数に変形して、分数の割り算ルールを使い、計算をしてみましょう。

他にも、工夫次第で簡単に答えを出せる問題はたくさんあります。引き続き、いろいろな計算問題にチャレンジしてみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。

文（編集）：VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

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