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【汐留】ウィーン・スタイル ビーダーマイヤーと世紀末 生活のデザイン、ウィーン・劇場都市便り@パナソニック汐留美術館 2025年12月17日まで

  • 2025.11.9

汐留のパナソニック汐留美術館では「ウィーン・スタイル ビーダーマイヤーと世紀末 生活のデザイン、ウィーン・劇場都市便り」展が2025年12月17日(水)まで開催されています。

出典:リビング東京Web

「ウィーン」と聞いて、まず思い浮かぶのは音楽や芸術かもしれません。19世紀前半の「ビーダーマイヤー時代」と20世紀初頭の「ウィーン世紀末」は、日常生活の中にこそ美が宿ることを教えてくれる、デザインと工芸の豊かな時代でした。 展示されていた家具や工芸品、装飾品のひとつひとつから、ウィーンの美しい暮らしの文化が伝わってきました。19世紀と20世紀の感性が溶け合う、洗練されたデザインの魅力にあふれた展覧会でした。

出典:リビング東京Web

シンプルなのに美しい──ビーダーマイヤー様式が魅せる、日常に寄り添うデザイン

ビーダーマイヤー様式は、上質な素材と丁寧な手仕事、そして何より日常の中での使いやすさを追求した実用美が特徴です。

出典:リビング東京Web

会場展示風景

《ティーポット》や《カップ&ソーサー》、そして直線的で洗練された《椅子》など、そのシンプルな造形には、控えめながらも確かな美意識が息づいています。

出典:リビング東京Web

会場展示風景

現代のインテリアにも通じるデザイン性の高さに、時代を超えた「おしゃれ」が宿っていることを実感できるはずです。

出典:リビング東京Web

会場展示風景

“インフルエンサー”は女性たち──世紀末ウィーンを彩った文化人とデザイナーたち

出典:リビング東京Web

会場展示風景

ウィーン世紀末の文化は、実は多くの女性たちが牽引していました。クリムトの肖像で知られるエミーリエ・フレーゲをはじめ、支援者やパトロンとして芸術家たちを支えた女性たちの存在が光ります。

出典:リビング東京Web

会場展示風景

また、ウィーン工房のマリア・リカルツやヒルダ・イェッサーといった女性デザイナーたちは、モード、テキスタイル、ガラスなど多彩な分野で活躍していました。 彼女たちの創造性とセンスが、ウィーンの暮らしと美を革新しました。

出典:リビング東京Web

会場展示風景

モダンだけどどこか懐かしい──現代に息づく「ウィーン・スタイル」

本展の終盤では、「ウィーン・スタイル」がその後どのように受け継がれていったかにも焦点を当てています。

出典:リビング東京Web

フェリーチェ・リックス(上野リチ)《七宝飾箱デザイン「馬のサーカスⅠ」》1950年頃 京都国立近代美術館

陶芸家ルーシー・リーや上野リチ(フェリーチェ・リックス)など、ウィーンの精神を次世代に伝えた作家たちの作品は、機能性と詩的な装飾性が見事に融合しています。

出典:リビング東京Web

会場展示風景

どの作品も、時を経てなお色あせることなく、現代の空間にも自然と溶け込むような、洗練されたデザインでした。

出典:リビング東京Web

アクセサリー 会場展示風景

「ウィーン・スタイル」は、単なる装飾美ではなく、“日常を豊かにする美”を追求した姿勢にこそ本質があります。政治的緊張の時代であっても、家庭の中で、暮らしの中で、静かに光る美しさを大切にしてきたウィーンの人々。 その哲学は、慌ただしい現代を生きる私たちにこそ、深く響くものがあるのではないでしょうか。彼らの作品に触れることで、ウィーンの美意識が、いかに現代の感性にも通じるものであるかを実感できるはずです。

ぜひ会場で、時代を超えて息づく「暮らしに根ざした美」を体感してみてください。

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