送り仮名はどっち？【漢字クイズ】「懐かしい」「懐しい」→気になる正解は？

日本人の漢字についての知識というのは、実は小学校から高校にかけて得たものがほとんどです。そこで間違えて覚えてしまうと、大人になってから修正することはなかなか容易ではありません。

漢字には読み方や意味だけでなく、送り仮名というものが存在しますが、みなさんは送り仮名をどれだけ正確に把握できていますか？今回は「なつかしい」という言葉の送り仮名について押さえていきましょう！

問題

「懐かしい」「懐しい」送り仮名はどっち？

「なつかしい」の正しい送り仮名は「懐かしい」です。

「懐かしい」は「過去のことを思い出して、それに心が引かれる気持ち」や「久しぶりに会ったり見たりしたものに対して、過去を思い出して、うれしく思うさま」を意味します。

慣れ親しむという意味の「懐く」という動詞が形容詞化したものなので、「懐」は「なつ」までしか読めないのです。そのため、「なつかしい」の送り仮名も必然的に「懐かしい」となります。

「懐」という漢字はさまざまな熟語に用いられ、幅広い意味で使われています。

例えば、「あることに接して心に抱く思い」のことを「感懐（かんかい）」、「うまく扱って、自分の思うとおりに従わせること」を「懐柔（かいじゅう）」、「ふところやポケットの中」のことを「懐中（かいちゅう）」と言います。

一つの漢字から得られる語彙というのはこんなにもたくさんあります。是非この機会に習得してくださいね。

参考文献：明鏡国語辞典

文（編集）：そこさん

元国語科教員。一文字でたくさんの意味を持つ漢字に魅了され、大学では中国文学を専攻し、漢詩について研究。とても身近なのに、意外と深くは知らない漢字。読むだけでちょっと賢くなれる、そんな豆知識をお届けします！