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「年収1000万円は最低ライン」婚活で高望みした40代女性の“末路”…→結婚相談所が明かす、婚活現場の“ウラ事情”とは

  • 2025.11.20
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「結婚するなら年収1000万円以上の男性がいい」そう考える女性は少なくありません。

しかし、婚活市場にいる30〜40代独身男性で、その条件を満たす人はたったの1〜2%。この厳しい現実を知らずに条件にこだわり続け、婚活を終えることになった41歳女性の事例を今回はご紹介します。

「生活レベルを落としたくない」 そのプライドが、実は幸せへの一番の障害になっていませんか?

これからの40年を共にする相手に本当に求めるべきは、ステータスか、それとも「日常の安心感」か。 現実を見据えて幸せをつかむためのヒントを、結婚相談所Presia 来島美幸さんに伺いました。

なぜ年収1000万円以上の男性は希少なのか?

年収1000万円以上を希望する女性は多いものの、その条件を満たす未婚男性は非常に少ないというのが現実です。

男性の給与所得者全体で見れば年収1000万円以上の人は8.6%(令和5年分)います。しかし、この数字には全年齢の既婚者が多く含まれているのが実情です。これを婚活市場の中心である30代~40代の「未婚」男性に絞り込むと、年収1000万円以上の割合は、わずか1~2%ほどに激減すると見られています。つまり、未婚男性100人の中に、年収1000万円を超える人は1人か2人しかいないのです。

婚活の現場では、この希少な男性をめぐって、多くの女性が競争するため、競争率は数十倍、数百倍にも上ります。こうした状況が、「高望み」と評価されてしまう原因であり、これは道徳的な問題ではなく、純粋に確率の問題なのです。

しかも、40代の女性は自分より若い世代のライバルとも争わなければならないため、統計的に非常に不利な状況だと言えます。

41歳女性会員のAさんの婚活体験談 理想と現実のギャップとは

「年収1000万」という条件を数年間譲らなかった40代・女性会員Aさん(仮名)の事例をご紹介します。

都内企業で専門職として働き、年収600万円のAさんは、41歳で結婚相談所に入会しました。美容にも気を遣い、実年齢よりずっと若く見える、いわゆるキャリアウーマンでした。

彼女の希望条件は、入会時から一貫しており「年齢は40代(できれば同年代)、年収は最低1000万円以上

この条件を希望する理由は、「自分もこれだけ頑張ってきたんだから、結婚して生活レベルを落としたくないし、もし子供を持つなら都内で不自由なく育てたい。そう計算すると年収1000万円は最低ラインなんです」と彼女は言います。

活動当初、彼女は自信に満ちていましたが、すぐに現実にぶつかります。年収1000万円を超える同年代の男性に申し込んでも、お見合い自体が成立しません。

そして、彼女に来る申し込みは、二極化していました。

一つは、「50代後半から60代の年収1000万円超え」「あるいは資産家」の男性。もう一つは、「40代の、年収400~500万円」の男性。

前者の男性は「親と同じ年代だから男性として見られない」と一蹴し、後者は「条件が違う」と会おうともしませんでした。

活動2年目、彼女は43歳に。私たちカウンセラーも「Aさん、年収500万円でも誠実で素敵な方は大勢いますよ」「お人柄で選んでみませんか?」と何度も説得を試みました。

しかし、「ここで条件を下げたら、自分が負けた気がする」「妥協して結婚するくらいなら、一人でいた方がマシ」と、彼女のプライドがそれを許しません。

たまに同年代で1000万円の男性とお見合いが成立しても、続きませんでした。なぜなら、彼らは彼らで、長年未婚だっただけの「クセ」があり、Aさんが思い描く「スマートで素敵なハイスペック男性」とは程遠かったのです。

結局、彼女は4年近く活動を続けましたが、最後まで「年収1000万円」という条件を譲ることはありませんでした。

45歳を過ぎた頃、「もう疲れました。ここには、私にふさわしい人はいなかった」という言葉を残し、彼女は成婚しないまま退会していきました。

本当に大切なのは「日常の安心感」 パートナー選びの新しい視点

婚活で本当に重視すべき相手の条件は、「華やかさ」や「ステータス」ではなく、「継続できる日常の安心感」に尽きます。

これまでは「年収はクリアだけど学歴が…」「職業は良いけど見た目が…」と減点方式で相手を見ていたかもしれませんが、これからは「この人とあと40年一緒に暮らせるか」という視点に切り替えましょう。

具体的に見極めるべきポイントは3つあります。

  1. 価値観の一致
    特に重要なのは「金銭感覚」と「家族観」です。お金の使い方や節約の考え方が大きく異なると、日々の生活でストレスが生まれます。また、親の介護や老後の問題にどう向き合うかといった家族に対する考え方も、長い人生を共にするうえで欠かせない要素です。
  2. 生活習慣の許容範囲
    趣味の一致よりも大切なのは生理的に許せる範囲です。掃除の頻度、食べ物の好み、生活音の大きさやいびきなど、耐えられない違いがあると、愛情があっても一緒に暮らすのが苦痛になります。会話の中で普段の生活について具体的に聞く努力が必要です。
  3. 対話と敬意の有無
    完璧に合うことはありませんが、問題が起きたときに感情的に怒鳴ったり、話し合いを避けたりしない建設的なコミュニケーションができるかが大切です。違う意見を受け入れて話を聞き、「ありがとう」「ごめん」が言える誠実な人こそ、長く一緒にいられるパートナーです。

「生活レベル」より「安心感」パートナー選びの新基準

年収1000万円以上の男性を求める女性は多いものの、婚活市場ではそのような未婚男性は非常に少なく、現実的に厳しい競争が待っています。そのため、年収などの条件にこだわりすぎると、理想と現実のギャップに苦しむことになりかねません。

婚活で本当に重視すべきなのは、長く一緒に安心して暮らせる相手かどうかです。価値観の一致、生活習慣の許容、そして誠実なコミュニケーション能力を見極めることが、幸せな結婚への近道と言えるでしょう。


監修者:来島美幸(結婚相談所Presia HPYouTube

2013年に結婚相談所Presiaを開業。戦略的な婚活設計と親身で細やかなサポートを強みとし、IBJ Award 2020では「成婚最優秀賞TOP30」を受賞。YouTubeチャンネルの登録者数は15万人を突破。400組以上を成婚に導いた経験を活かし、婚活のノウハウを配信中。