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「本当カメレオンだ」「別人」遅咲き“実力派女優”の演技力が高評価…!6年前の“ベストセラー小説”原作ドラマ

  • 2025.11.23

2019年4月からWOWOWの連続ドラマW枠で放送されたドラマ『坂の途中の家』(全6回)。原作は、直木賞作家・角田光代のベストセラー小説だ。3歳の娘を育てる専業主婦・山崎里沙子(柴咲コウ)は、裁判員制度の補充裁判員に選ばれる。彼女が担当するのは、30代の母親による乳児虐待死事件。同じ年代の母親であり、似た境遇であることから、里沙子は裁判を通して、次第に被告人と自分を重ね合わせていく。

水野美紀が被告人・安藤水穂を熱演

ドラマの中で圧倒的な存在感を見せたのが、被告人・安藤水穂を演じた水野美紀だ。水穂は、生後8か月の娘・凛を浴槽に落として死亡させた罪に問われている専業主婦。マスコミの報道では、セレブ志向の強い見栄っ張りな女性と思われている。法廷での水穂は、終始うつろな表情をしており、感情を表に出さない。死んだような目、ボサボサの髪、棒読みで尋問に答える姿に視聴者は釘付けとなった。

水穂は最終的に、懲役10年の判決を受ける。裁判長(利重剛)は、水穂が抱えていた苦悩や孤独に理解を示す言葉も同時にかけた。すると水穂は、初めて感情をあらわにして涙を流した。里沙子と水穂が海辺のベンチに座って、子育ての悩みを語り合う空想シーンも印象的だった。もし本当に2人が出会っていたら、別の未来があったのかもしれない。

SNSでは、水野美紀の演技に対して「とにかくすごかった!」「途中まで誰か気が付かなかった」「これは怪演」などのコメントが多数上がった。また、「裁判長の言葉に泣いた」という声も多く見られた。

遅咲きの実力派女優・桜井ユキが裁判官として出演

ドラマでは、原作にはなかった里沙子以外の裁判員や裁判官の家庭事情も描かれている。その中でも注目を集めたのが、裁判官・松下朝子を演じた桜井ユキだ。朝子にも幼い子どもがおり、仕事と子育ての両立を望んでいる。しかし、夫・忠宏(水間ロン)は育休が取れず、育児に消極的。子どもが生まれたら育児を分担すると約束していたのに、ほとんど朝子に任せきりで、夫婦の口論も絶えない。裁判中は、事件の内容に参っている様子の里沙子を気にかけ、何かと声を掛ける姿が印象的だった。

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桜井ユキ (C)SANKEI

SNSでは「役によって全く別人になる」「本当カメレオンだわ」「一瞬わかんなかった」などのコメントが寄せられた。桜井ユキは、2011年の24歳の時に舞台で女優デビュー。2013年からは映画・ドラマへ活動の場を移し、『寄生獣』『新宿スワン』『ピース オブ ケイク』などに立て続けに出演した。そして、『坂の途中の家』と同年、2019年に放送されたNHKドラマ『だから私は推しました』で、高い演技力が評価され、放送文化基金賞の演技賞を受賞。

2023年には、カンテレ制作・フジテレビ系ドラマ『ホスト相続しちゃいました』で地上波民放連続ドラマ初主演を務める。2025年のNHKドラマ『しあわせは食べて寝て待て』でも主演を務め、好評を得た。24歳という比較的遅いデビューであったことから、“遅咲きの実力派女優”と呼ばれることも。今後も活躍が期待される女優のひとりだ。

さまざまな立場の人に見てほしい社会派ドラマ

『坂の途中の家』は、母親が抱える育児・家庭における葛藤、そして虐待問題といった現代社会が直面するテーマに切り込んだ社会派ドラマだ。

視聴後の感想には、「重くてしんどいけど、最後まで見てよかった」「引き込まれて一気見した」「心に刺さった」という声が多い。「夫や親、義両親に見てもらいたい」という意見も見られた。子育てに悩む母親だけでなく、子どものいない人も、男性・女性問わず、さまざまな立場の人に見てほしい作品だ。