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10月新ドラマ“類を見ない作品力”に「かなり人を選ぶドラマ」「離脱した人可哀想」巻き起こる物議

  • 2025.10.25

フジテレビ系列で放送中の秋の新ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』。
脚本を手がけるのは、三谷幸喜さん。地上波ドラマの脚本はなんと25年ぶりということで、放送前から大きな注目を集めていました。

放送が始まってからは、SNSでは「さすが三谷作品」といった絶賛の声もある一方で、視聴率の面ではやや落ち着いたスタートとなっているようです。

今回はそんな本作の世界観やテーマにふれながら、第3話で見え始めた“この作品らしさ”について、深く見ていきたいと思います。

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三谷幸喜(C)SANKEI

 三谷幸喜が描く“舞台のような人生”という視点

『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』は、1984年の東京・渋谷を舞台に、何者でもない若者たちが夢や挫折、再生を通して成長していく群像劇。時代は安定成長期からバブル景気へと向かう好景気の真っただ中。社会の空気感が大きく変わるこの時代背景の中で、登場人物たちの内面が丁寧に描かれています。

登場人物は個性派ぞろい。菅田将暉さん、二階堂ふみさん、神木隆之介さん、浜辺美波さんなど、若手実力派俳優たちがそれぞれ挫折や迷いを抱えるキャラクターを演じており、演技の厚みも話題に。

主題歌にはYOASOBIの「劇場」。これは、三谷幸喜さんの短編小説をもとに書き下ろされた楽曲で、歌詞と物語のリンクにも注目が集まっています。

好評の第3話、じわじわ広がる反響

放送開始前から大きな注目を集めていた本作。話題性の高さとは裏腹に、序盤の反応はやや控えめな印象もありましたが、第3話の放送をきっかけに「ここにきて面白くなってきた」「かなり人を選ぶドラマ」「離脱した人可哀想」という声が広がっています。

この回では、主人公・久部三成が、自ら書き上げた舞台の台本をめぐって仲間たちと衝突する姿が描かれました。創作への強いこだわりと、理想と現実のはざまで揺れる思い。対話を重ねるなかで少しずつ前に進もうとする久部の姿が印象的で、物語が大きく動き出す“転機”となるエピソードとなっています。

また、このドラマは「恋愛でもない」「サスペンスでもない」「復讐劇でもない」といった、いわゆる王道のジャンルにとらわれない構成が特徴です。そのため、「かなり人を選ぶ作品」「何年も経ってから評価されそう」という声もあり、“視聴率だけでは測れない名作”の予感が漂っています。

視聴率にとらわれず、“三谷幸喜の世界観”を楽しむ一作

注目度の高さでは、今期屈指といえる本作『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』。

物語の内容は、華やかさよりも“人間の心の動き”や“日常にある静かなドラマ”を丁寧に描く繊細な作風で、どこか不思議で、どこか温かい。派手な展開は少ないかもしれませんが、そのぶん深く心に残る作品として、今後さらに評価が高まっていく可能性もありそうです。

これから物語がどのように進んでいくのか、引き続き注目です。


※記事は執筆時点の情報です