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「Snow Man」ファンを装う詐欺師…「ライブ同行者募集」を投稿→DM返信が来ると…巧妙な手口に被害続出

  • 2025.11.6
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

SNSが私たちの生活にとって密接なものとなっている中で、インターネットオークション詐欺や個人取引のトラブルが増加しています。その手口は多様化しており、警視庁も注意を呼び掛けています。

先日も、人気アイドルグループ「Snow Man」のファンを装った少年らによる「チケット詐欺」事件が報道されました。少年らは、同様の手口で不正アクセスを繰り返し被害総額は約1,300万円にのぼるとみられているとのことです。

そこで今回は、上記の事件の詳細をはじめ、現在確認されている詐欺の手口やその対策方法について詳しく紹介します。

「Snow Man」ファンを装い現金を騙し取る事件が発生

合同捜査本部は10月27日までに、SNSのアカウントを乗っ取り他人の銀行口座を入手し、現金計50万円を不正送金したとして、不正アクセス禁止法違反と電子計算機使用詐欺、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿)の疑いで無職少年を、同法違反(犯罪収益等収受)の疑いで無職男性を、それぞれ逮捕したと報道されています。

少年らは以下のような手口でファンから金銭を騙し取ったとのこと。

少年は、X(旧Twitter)上で、Snow Manのライブの同行者募集の投稿をしました。その後、同行希望の旨を送ってきた女性Aさんに、DMで自作のフィッシングサイトのURLを送信。入力された電子マネーのパスワードがXアカウントのパスワードと同一のものだったため、AさんのXのアカウントを乗っ取ったとみられています。

そのAさんのアカウントを使用して、Snow Manのライブ同行者募集をXに投稿。希望した別の女性Bさんに、同様に自作のフィッシングサイトのURLを送信し、口座番号やパスワードを不正に入手し仲間の口座に送金した、ということです。

こういった被害に遭わないためには、

  • SNSを通じて知り合った相手から送られてきたURLに安易にアクセスしない
  • IDやパスワード、口座番号などを不用意に入力しない
  • 同じパスワードを使いまわさない

といったことが重要です。

過去にもチケット詐欺は発生している

報道によると、今年3月にもSTARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所)のアイドルグループのコンサートチケットを高額で不正転売したとして、男2人が有罪判決を受けました。彼らは2年間で1億円以上の利益を上げていたとのことです。また、2020年には同事務所所属のアイドルが出演していたミュージカルのチケット詐欺の疑いで、無職の少女が逮捕されました。

実際、インターネットやSNSを利用した詐欺などの事例は後を絶ちません。そのため、独立行政法人国民生活センターは「SNSを安全に利用するために、SNSのリスクも認識しましょう」と注意を呼びかけています。また、「不安に思った場合や、トラブルが生じた場合には、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談しましょう」とアドバイスも。

警視庁もインターネットオークション詐欺や個人取引のトラブルに警鐘を鳴らしており、被害に遭った際は「内容証明郵便や少額訴訟制度の利用を検討する」ことや「オークション会社の補償制度の利用を検討する」こと、それでも解決しない場合、取引相手に関する資料を用意した上で、地元警察署に相談するよう呼び掛けています。

また、埼玉警察署は急増しているチケット詐欺の特徴として、「支払いを急かす」や「身分証明書を提示する」、「口座振込で支払いを求める」や「お金を支払ったとたん連絡が取れなくなる」という傾向がある点を指摘。

そして、詐欺被害に遭わないための対策として、以下のような注意点が挙げられています。

・チケット購入は公式サイトを利用する
・個人情報や身分証明書の画像は送らない
・SNS等での募集で購入しない
出典:SNS等を利用したチケット詐欺被害(埼玉警察署)

SNSでもチケット詐欺の被害報告が続出

今回報道された事件の手口とは異なるものの、実際にチケット詐欺の被害に遭っている方は少なくないようです。

SNS上では、「定価でのチケット譲渡でやりとりしていたけど、支払い後に音信不通。PayPayもブロックされた」という声や、「定価でのチケット転売詐欺が横行してるから気をつけて」「高額転売は論外だけど、定価での『お譲り』もよくある詐欺の手口だよ」といった警告が相次いでいます。

また、「『コンビニ払いで先払いしてほしい』『キャンセルが怖いので半額は先払いしてほしい』と言ってくる相手は詐欺」という指摘や、「個人情報をお互いに開示したが、相手の個人情報は他人のものだった。PayPay先払いで送金後から返信がなくなった」という被害報告、「『PayPayからの送金で当選率がアップします』とか言ってくるアカウントは詐欺だから気をつけて」という注意喚起も見られます。中には、「送金だけさせて音信不通になった。6万円騙し取られた」という被害報告もありました。

こうした状況を受け、「取引用のアカウントは信用しないようにしている」という自衛策を取る人も増えています。

一方で、「詐欺に遭ったのは気の毒だけど、金額上乗せの転売チケットを買おうとする行為も問題がある」「高額チケットを買おうとするのは自分も犯罪に加担しているということだよ」といった厳しい意見も見られました。

SNSやインターネットの利用にはくれぐれもご注意を

近年、インターネットやSNSを利用した詐欺事例が増加しており、若年層のみならず中高年層にも被害が出ていると、国民生活センターは指摘しています。SNSは便利なツールですが、使い手である私たち自身がより一層注意しなくてはなりません。

特にチケットに関しては、公式のルールを遵守し、公式サイトや公式リセールサイトで購入するようにしましょう。定価以上の譲渡には手を出さないことはもちろんのこと、定価での譲渡であっても、SNSを介した取引はトラブルに発展するリスクが高いため、見ず知らずのアカウントとやりとりをするのは避けたほうが賢明です。


参考:
SNSをきっかけとした消費者トラブルにご注意! 中高『生』だけじゃなく中高『年』も(独立行政法人国民生活センター)
インターネット利用詐欺(警視庁)
SNS等を利用したチケット詐欺被害(埼玉警察署)


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