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これどうやって計算するか覚えてる?「(2+2/3)÷(1+1/3)+12−(−9)」→正しく計算できる?

  • 2025.10.15
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分数や負の数は日常ではあまり扱わないため、大人になると計算方法を忘れやすくなります。

そこで今回は、この二つを一つの式に組み込んだ計算問題を用意しました。

今回の問題を計算することで、分数と負の数、両方の計算方法が復習できますよ。

問題

次の計算をしなさい。
(2+2/3)÷(1+1/3)+12−(−9)

※2+2/3や1+1/3は帯分数を表します。

解答

正解は、「23」です。

久しぶりの分数や負の数の計算に、戸惑ったという人もいるかもしれません。

それぞれの計算ルールを、次の「ポイント」で確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「帯分数の割り算の方法」「負の数の引き算の方法」二つに分かれます。

それぞれ順番に見ていきましょう。

帯分数の割り算の方法

この式は、まず帯分数の割り算から計算をします。

(2+2/3)÷(1+1/3)+12−(−9)

※帯分数は、整数と分数の足し算をまとめた形をしています。帯分数は本来+記号を付けずに表すのですが、この記事では整数部分と分数部分が区別しやすいよう+記号を用いています。

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さて、分数の割り算には、割る数の分子と分母を反対にした逆数を掛けるという計算ルールがあります。

<分数の割り算>
a/b÷c/d
=a/b×d/c←割る数の分子と分母を逆にして掛ける
=(a×d)/(b×c)←分数の掛け算では分子、分母どうしをそれぞれ掛け合わせる

しかし、帯分数には整数部分があるため、この整数部分の逆数をどうとっていくのかが問題になります。

そこで、まず、帯分数の整数部分を消すことを考えます。帯分数は整数+分数の形をしているので、整数部分を分数形式に直し、分数部分と足し合わせましょう。

2は6/3のことですから、2+2/3は6/3+2/3として8/3に直せます。同様に、1は3/3のことですから、1+1/3=3/3+1/3=4/3に直せます。
※8/3や4/3のように分母よりも分子が大きい(もしくは等しい)分数を仮分数といいます。

これで割り算ができる形になりましたので、さっそく計算してみましょう。

(2+2/3)÷(1+1/3)
=8/3÷4/3
=8/3×3/4
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分数の掛け算をする際は、掛け算の最中に約分(同じ数で分子と分母を割ること)すると楽に計算できます。

8/3×3/4
=(8×3)/(3×4)
=2/1←分子と分母を3と4で割って約分すると2/1=2になる(下記画像参照)
=2
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負の数の引き算の方法

分数部分の計算が終わったので、今式は以下のような形になっています。

2+12−(−9)

ここで、負の数の引き算の計算ルールを確認しておきましょう。

負の数の引き算は、正の数の足し算として計算ができます。

<負の数の引き算>
▲−(−■)=▲+■

この変換は不思議に思えるかもしれませんが、「お金を稼ぐ(正の数を足す)ことと、支出を減らす(負の数を引く)ことはどちらも貯金を増やす」と考えるとイメージしやすいのではないでしょうか。

では、このルールに従って、残りの計算をしてしまいましょう。

2+12−(−9)
=14−(−9)
=14+9
=23

これで答えが出ましたね。

まとめ

最後に今回の問題のポイントを、ざっと振り返ってみましょう。

・分数の割り算は割る数の逆数を掛ける
・帯分数の割り算は仮分数に直してから計算する
負の数の引き算は正の数の足し算にする

学生時代に習った帯分数や負の数の計算方法を思い出すきっかけになったらうれしいです。

このシリーズでは、様々な懐かしの計算問題を紹介しているので、ぜひ他の問題にもチャレンジしてみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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