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「ギリッギリを攻めてる」「NHKらしからぬ」“挑戦的な脚本”に衝撃…「人生で1番好きなドラマ」“圧巻のリアリティ”で魅せる絶賛作

  • 2025.9.29

時代を超えて愛され続ける作品には、心に深く刻まれる魅力があります。鮮烈なストーリー、個性豊かなキャラクター、そして圧倒的な世界観――そんな要素が組み合わさり、観る人や読む人を夢中にさせるのです。

本記事では、NHK制作の学園ドラマとしては異例の衝撃作、ドラマ『ここは今から倫理です。』(NHK総合)をご紹介します。現実の社会問題を見つめるリアリティが融合した本作の魅力とは――?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

あらすじ

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制作発表会見に出席した茅島みずき(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『ここは今から倫理です。』(NHK総合)
  • 放送期間:2021年1月16日~3月13日
  • 出演: 山田裕貴(高柳 役)、茅島みずき(逢󠄀沢いち子 役)

高柳(山田裕貴)はミステリアスで風変わりな倫理教師です。逢沢いち子(茅島みずき)は、校内での男友達との情事をとがめられたことをきっかけに、高柳に心惹かれていきます。男友達との心ない夜の営みを拒絶したいいち子に対し、高柳は愛と教養についてマックス・シェーラーの言葉を贈り、真剣に向き合います。その姿に感化された谷口恭一(池田優斗)は、自分のようないじめられっ子を救う“いい先生”になりたいと高柳に告げます。しかし、高柳の答えは一筋縄ではいかず、彼の言葉や行動にいち子や谷口を含む生徒たちは葛藤しながらも成長していきます。

倫理の授業を通して、若者たちは愛や正義、そして自分自身と向き合うことの難しさを学び、人生の選択を問い直すことになります。教師と生徒の関係性を軸に描かれる、現代社会の価値観や心の闇に迫るヒューマンドラマです。

一筋縄ではいかない授業――心を揺さぶる倫理ドラマ

ドラマ『ここは今から倫理です。』の魅力の大きな柱は、茅島みずきの演技です。逢沢いち子役を演じる茅島は、複雑で揺れる高校生の心理を丁寧に表現し、繊細な感情の揺れや葛藤をリアルに視聴者に伝えています。その演技力によって、倫理という抽象的なテーマが生徒たちの具体的な悩みや日常と結びつき、ドラマのリアリティを格段に高めています

また、ミステリアスで風変わりな高柳役の山田裕貴をはじめ、個性豊かなキャスト陣が生徒や教師の多様な価値観を体現し、緊張感や人間ドラマの厚みを作り出しています。監督は授業や学校生活の現実感を重視した演出を行い、脚本は倫理の問いかけを軸に生徒たちの成長や心の葛藤を丁寧に描き出しています。教師と生徒の関係性や社会的問題を重層的に描くことで、教育ドラマの枠を超えたヒューマンストーリーとしての魅力が際立っています。キャスト、監督、脚本が一体となって生み出す緊迫感と感情の深みこそ、この作品の最大の魅力です。

NHK史上、最も挑戦的な倫理の授業――生徒の心に鋭く迫る

NHKらしからぬ脚本で話題を集めた本作では、「この『倫理』は、人生の必修科目です」というテーマのもと、人生の真実を描き出します。

ある高校の倫理選択授業を受ける生徒たちは、自傷行為や深夜の徘徊、いじめ、自傷行為、合意のない夜の営みなど、現代ならではの深刻な問題を抱えています。そんな生徒たちに寄り添う倫理教師・高柳(山田裕貴)は、クールでミステリアスな存在感を放ち、哲学や倫理の言葉を投げかけます。ソクラテスの「よく生きる」といった先人の教えが、生徒たちによって解釈され直され、現代を生き抜くための鋭い武器に変化していきます。高柳の真摯な問いかけにより、生徒たちは自らの生き方や正しさと向き合い、葛藤しながら成長していきます。

視聴者からは、「ギリッギリを攻めてる」「NHKらしからぬ」「人生で1番好きなドラマ」といった評価も寄せられており、倫理の授業を通じて現代高校生の心の葛藤を描くと同時に、視聴者にも人としての“正しさ”や生き方を考えさせる、新しい学園ドラマとしての魅力を放っています。


※記事は執筆時点の情報です