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30年前、日本中が心を躍らせた「ビールが飲みたくなる」パーティーソング 25万枚ヒットを記録した“500円シングル”

  • 2025.10.6

「30年前の春、あなたはどんな音に心を弾ませていた?」

1995年の4月、街には新生活を迎える人々のざわめきと、春の陽気を映したような音楽が流れていた。会社員たちは新しい仲間との飲み会に足を運び、学生たちは友人との再会に声を弾ませる。そんな季節にふさわしい、思わず体を揺らしたくなる一曲が、日本中を明るい気分にさせていた。

米米CLUB『ワンダブルSUNでぃ』(作詞・作曲:米米CLUB)――1995年4月21日発売

デビュー10周年を迎えた米米CLUBが放ったこのシングルは、アサヒビール「ダブル酵母(生)」のCMソングとして街中に流れ、人々の日常を彩った。

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米米CLUB-1989年撮影 (C)SANKEI

祝祭感をまとった“米米流エンターテインメント”

米米CLUBといえば、1980年代から90年代にかけて、日本の音楽シーンに“お祭り騒ぎ”のような楽しさを持ち込んだ存在だ。『浪漫飛行』や『君がいるだけで』といった美しい名曲も数多く残しているが、同時にコミカルな曲も持ち味のひとつ。また、ステージでは派手な衣装やダンスで観客を巻き込み、唯一無二のエンタメ集団としての地位を築いていた。

その流れの中で生まれた『ワンダブルSUNでぃ』は、彼らの楽しさを凝縮したようなパーティチューン。耳に残るリズムと陽気なメロディラインが重なり、聴く者を自然と笑顔にしてしまう。音楽というよりは、まるで「週末に友人と過ごす楽しさ」そのものを音に閉じ込めたような1曲だった。

500円シングルという“時代の仕掛け”

当時のシングルは1000円前後が一般的だったが、『ワンダブルSUNでぃ』は1曲入り・税別500円という価格で発売された。

気軽に手に取れる設定は、学生や若い世代にとってもありがたい仕掛けであり、「買ってみようかな」と思わせる後押しになった。結果的に、累計でクォーターミリオン(25万枚)以上を売り上げるヒットを記録。米米CLUBが持つ大衆性と、ユニークな販売戦略の相乗効果が生んだ成果といえるだろう。

ビールCMとの親和性が生んだ“日常の風景”

アサヒビール「ダブル酵母(生)」のCMで流れたことも、この曲の存在感を大きく広げた。休日の夕暮れ、仲間とグラスを掲げる映像とともに響く『ワンダブルSUNでぃ』は、音楽と映像の両方から「肩の力を抜いて楽しもう」というメッセージを届けていた。

聴くだけで乾杯したくなる――そんな日常の風景に寄り添った点も、多くの人の記憶に刻まれた理由だ。

10周年を彩った記念碑的な一曲

1985年10月21日にシングル『I・CAN・BE』でデビューしてから、ちょうど10周年を迎えていた米米CLUB。すでに大ヒット曲を持ちながらも、新しいアプローチを取り入れる姿勢を崩さない。その姿は、ただのベテランバンドではなく、常に進化を楽しむ“エンターテイナー”としての意志を示していた

『ワンダブルSUNでぃ』は、まさに彼らの幅広い活動と柔軟な発想を映し出した一曲であり、10周年という節目にふさわしい新たなスタートの合図となった。

今もなお続く余韻

軽快なサウンド、キャッチーなタイトル、そして笑顔を誘うムード。『ワンダブルSUNでぃ』には、1990年代の空気をそのまま閉じ込めたような“陽気さ”が宿っている。

時代が変わっても、週末にこの曲を聴けば、あの日の高揚感がふと蘇る。米米CLUBが残した豊かな音楽のカタログの中でも、日常をちょっと特別に変えてくれる1曲として、多くの人の記憶に生き続けているのだ。

現に「ビールが飲みたくなる」「いい気分になれる曲」など評する声が少なくない。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。