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これどうやって計算するか覚えてる?「0.01+1.1÷0.11」→正しく計算できる?

  • 2025.12.19
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今回は、小数だらけの計算問題にチャレンジしてみましょう。

似たような数が多く、ちょっとややこしく見えるかもしれません。しかし、冷静に進めていけば答えにたどり着けるはずです。

小数の計算ルールを思い出すきっかけづくりとして、気軽に挑戦してみてくださいね。

問題

次の計算をしなさい。
0.01+1.1÷0.11

解答

正解は、「10.01」です。

どうやって計算すればよいか、分かりましたか?

計算方法が分からなくなってしまった人、誤答してしまったという人は、ぜひ、次の「ポイント」をご覧ください。

正解にたどり着くための計算過程を解説していますよ。

ポイント

この問題のポイントは、「小数点を動かし、割る数の0.11を整数にして計算すること」です。

最初に、この問題は足し算ではなく割り算から計算を行うことに注意しましょう。これは計算順序のルールで「掛け算・割り算は、足し算・引き算よりも先に計算する」と決まっているからです。

0.01+1.1÷0.11

このような小数で割るタイプの割り算では、割る数を整数にしてから計算をします。

今回の問題なら0.11の小数点を右に二桁分動かし、11とするのです。計算でいえば、0.11に100を掛けて、位を二つ上げたことになります。

0.11×100=11

このとき大事なのが、割られる数の1.1の小数点も同じ桁数右に動かすこと(100を掛けて、位を二つ上げること)です。

1.1×100=110

つまり、次のように計算を行えばOKです。

0.01+1.1÷0.11
=0.01+(1.1×100)÷(0.11×100)←割られる数と割る数の小数点を右に二桁分動かす計算
=0.01+110÷11
=0.01+10
undefined

次の足し算では、小数点をそろえて各桁を足します。10=10.0と考えると計算しやすいですよ。

0.01+10
=0.01+10.0
=10.01
undefined

これで答えが出ましたね。

【おまけ】小数の割り算の変形が成り立つ理由

1.1÷0.11と110÷11の式の答えが同じになるのは、ちょっと不思議だという人もいるでしょう。

そこで、変換途中にあった(1.1×100)÷(0.11×100)という式に注目してみてください。

割り算は「割られる数/割る数」という分数で表せます。1.1÷0.11なら1.1/0.11に変換できます。

また、分数には、分子と分母に同じ数を掛けても、大きさは変わらないという特徴がありました。よって、1.1/0.11=(1.1×100)/(0.11×100)=110/11が成り立ちます。

これを割り算に戻せば、1.1÷0.11と110÷11が同じ式であることが分かりますよ。

1.1÷0.11
=1.1/0.11
=(1.1×100)/(0.11×100)
=110/11
=110÷11

この流れが理解できていれば、小数の割り算の計算ルールも忘れにくくなるでしょう。

まとめ

小数の割り算では、割る数が整数になるまで小数点を右に移動します。また、割られる数の小数点も割る数と同じ桁数分右に動かしてから、割り算をします。

割り算では、割られる数と割る数の位を同じだけ上げるなら、等式関係は崩れません。その理由は、割り算を分数に直してみると分かるでしょう。小数の割り算の計算ルールは忘れやすいものですが、ルールの背景を理解しておくと覚えやすくなります。

また、同じような問題を繰り返し計算して、ルールに慣れることも大事ですよ。ぜひ、引き続き、類題にもチャレンジしてみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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