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35年前、30万枚超を記録した“ベル音スイッチのバラード” 半年以上チャートに君臨した“受話器越しのラブソング”

  • 2025.9.6

「35年前、深夜のベルの音に胸を高鳴らせていたことを覚えてる?」

1990年の秋。街にはまだバブルの余韻が漂い、夜の繁華街には煌びやかなネオンが瞬いていた。だがその華やかさの裏側で、人々の心には静かな孤独が忍び寄っていた。

生活の中心はまだ固定電話で、恋人とつながる最も身近な手段は受話器を通した会話だった時代。呼び出し音が鳴る一瞬に、期待や不安、そして恋心が凝縮されていた。そんな日常の緊張をそのまま音楽に封じ込めた曲があった。

竹内まりや『告白』(作詞・作曲:竹内まりや)——1990年9月18日発売

ベルが鳴った瞬間に始まる物語

『告白』は彼女にとって19枚目のシングルであり、『火曜サスペンス劇場』(日本テレビ系)の主題歌に起用された。前作『シングル・アゲイン』(作詞・作曲:竹内まりや)に続いての抜擢だった。

冒頭に鳴り響く電話の呼び出し音は、当時のリスナーを一瞬で物語の中に引き込んだ。ドラマの世界とリスナー自身の生活をつなぐ“音のスイッチ”のような役割を果たし、曲全体を特別な体験にしている。

編曲を手がけたのは、夫であり音楽的パートナーでもある山下達郎。彼の手によるサウンドは、ただの伴奏にとどまらない。シンセサイザーと生楽器を絶妙に組み合わせ、冷たい孤独感と温かな余韻を同時に描き出した。そこに竹内まりやの歌声が重なり、まるで一本の映像作品のように立体的な世界を形づくっている。

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竹内まりや-2007年撮影(C)SANKEI

不意に届いた声が残した余韻

『告白』は発売直後から注目を集め、ランキング上位に登場した。その後も半年以上にわたりチャートに留まり続け、累計で30万枚を超えるロングセールスを記録する。瞬間的なブームではなく、長く人々の耳に残り続けたことこそが、この曲の特別さを物語っている。

『告白』は、単なるヒットソングにとどまらず、人々の日常とともに呼吸する一曲として記憶に刻まれていったのである。

シンガーソングライターとしての確かな歩み

『告白』は、竹内まりやのキャリアにおいて“大人の恋愛を歌うアーティスト”としての評価をさらに確かなものにした作品だった。1978年のデビュー以来、都会的なラブソングを数多く歌い、やがて自らの言葉で等身大の恋愛観を描き始めていた。

『シングル・アゲイン』に続き『告白』でもドラマ主題歌を担当したことで、彼女の音楽は「劇的なラブストーリー」ではなく「日常の感情」に寄り添うものとして広く浸透していった。電話のベルから始まるリアルな情景は、視聴者やリスナーにとって身近なものでありながら、普遍的な愛の物語へと昇華されていた。

この作品以降も数々の名曲を送り出していく中で、『告白』は彼女の表現の幅を示す代表作のひとつとして位置づけられている。

35年を越えて蘇る“あの夜の気配”

35年経った今も、この曲を聴けば当時の空気が蘇り、聴く者は自分自身の「忘れられない誰か」を思い浮かべる。

——『告白』は、突然の電話がもたらす予期せぬ感情の奔流を閉じ込めた、“時代の証言”とも言える名曲だった。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。


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