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看護師の説明に「はいはい」とかぶせ気味の返事をしてくるご家族…あとから真相を知って赤面「最初に教えておいてください!」

  • 2025.8.17
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出典:Photo AC ※画像はイメージです

皆さま、こんにちは。現役看護師のsaoriです。

患者対応や家族対応をしていると、思わぬ職業に就いている方に出会うことも。職業や地位などで対応を変えたことはありませんが、後から知って「私、変なこと言ってないかな?していないかな?」と不安に思ったことがあります。

今回はそんな職業に関するエピソードを紹介したいと思います。

入院中の患者さんが貧血の状態に

いつものように出勤すると、私の受け持ちの80代女性の患者さん・Aさんが、その日の採血で貧血になっていることが分かりました。

主治医の先生が病棟に来られ「これは輸血したほうが良さそうなデータだな」という話になりました。

輸血をする時は、前もって本人とご家族に輸血の同意書をとっておくのが病院のルール。Aさんは輸血の同意書をとっていなかったため、急を要する出来事でもあったのでご家族へ電話で状況を説明し、次回の来院時に輸血の同意書にサインしていただく流れとなりました。

主治医からも「息子さん、また近いうちに病院来るって言ってたからその時にサインもらっておいて」と引き継ぎを受けました。

ある時、息子さんが来院された

ある日、日勤で働いていると、Aさんの息子さんが来院。

「前に先生から電話があって、来た時に輸血の同意書にサインしてほしいって言われたんですけど」と声をかけられたため、私が対応することに。

「一応輸血のお話もしておこう」と思い、輸血をした際に副作用が出る可能性などを説明していると、かぶせ気味に「はいはい」と返事してくる息子さん。

「説明してるのにかぶせてくるの、なんかちょっと嫌だなあ」と思いながら説明を終え、同意書にサインをいただきました。

翌日、その件を主治医へ報告すると…

次の日、主治医へ同意書にサインもらった件を報告。と同時に「説明する時に返事かぶせてきたんですよね~」と世間話のように話すと、「そら説明なんかいらんわ!あの息子さん、医者で、〇〇病院の理事長やで」と返答が!

病院の理事長なので医療のことは知ってて当たり前。私は理事長相手に医療のことを説明していたのか…と恥ずかしくなる一方で「変なこと言ってないかな?しでかしてないかな?」と、とても心配になりました。

でも特に何のトラブルも起きることなくAさんの輸血は無事に終了し、状態も改善して退院となりました。

ちなみに主治医には「そんな大事なことなんで黙ってるんですか!ちゃんと教えてください!」と一喝したのは言うまでもありません!

日頃からキチンとした態度で接することの大事さ

私なりに笑顔できっちりとした態度で対応したつもりでしたが、いざ相手が医者で理事長だと知ると自分の対応に不備はなかっただろうかと不安になりました。

日頃から自分の対応に誠実に対応することが大事だと痛感した出来事でした。


ライター:saori
2011年に正看護師免許を取得し、急性期病院と施設内訪問看護を経験。現在は子どもに関わる仕事に従事中。看護師×webライターとして活動している。「言葉」で人を救いたい!と心に響くような発信を意識している。3人の子どもを育てながら働くパワフルママ。