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小学校教員が「ああ、ついに2学期が始まったな」と感じる瞬間とは?「大切な思い出のひとつです」

  • 2025.8.23
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出典:Photo AC ※画像はイメージです

こんにちは。元小学校教員のみずいろ文具です。今年の夏休みもいよいよ終盤ですね。

今回は、教員をしていた頃、夏休み明けにクラスで取り組んだ「夏休みにがんばったこと」の発表についてのエピソードをご紹介します。

夏休み明けの思い出

長い夏休み明け、たくさんの荷物を抱えて登校してきた子どもたち。日に焼けた顔、眠そうな顔、久しぶりに会う友達と談笑し嬉しそうな顔…。「ああ、ついに2学期が始まったな」と感じる瞬間です。

そんな登校初日は宿題の回収が定番ですが、一人一台のタブレットが配付されてからは、「夏休みに頑張ったこと」をタブレットを使ってスライドにまとめて発表する宿題を出していました。

写真やイラスト、文字に加え、時には動画を交えて子どもたちが自由に発表するスタイル。その発表は、どれもその子らしさにあふれていました。

ある子は「弟や妹のお世話をがんばりました!」と誇らしげに発表してくれました。苦労しながらも、洗濯物干しや料理の手伝いをしたことを嬉しそうに話す子も。

中には「毎日運動を頑張りました!」と奇妙な動きのダンス動画を披露する子もいて、教室はどっと笑いに包まれました。
どれも立派な“がんばり”です。

発表を聞きながら、私は自然と笑顔になっていました。学校ではなかなか見えにくい、子どもたちの家庭での一面を知ることができたからです。

スライドには、保護者の方が写真を撮ってくれたり、一緒に活動に取り組んだりする姿も垣間見えました。

長い夏休み、家事や仕事に追われる中での子育ては決して楽ではないはずです。それでも子どもたちに寄り添いながら一生懸命サポートしてくださったご家庭の温かさが、画面越しに伝わってきます。我が子を見つめるあたたかいまなざしを感じられ、心が温かくなる時間でした。

“その子らしさ”に触れる喜び

教員として子どもと向き合っていると、どうしても学校生活の中の一面だけを見がちです。

ときには、「いつもトラブルばかり…」「どうして私の思いが伝わらないんだろう」などと、その子のネガティブな面にばかり目が向いてしまうこともあります。

けれど、この発表会を通して「その子らしさ」を改めて知ることができました。家族を大切にする優しさや、体を動かすことに夢中な元気さ、毎日家のお手伝いを続ける責任感…。家庭の中でのびのびと過ごす子どもの姿から、改めてその子にしかないよさを感じ取ることができたのです。

あの時の発表会は、子どもたちの成長を感じられるだけでなく、家庭と学校がつながる温かい時間でした。

そして、「ああ…休みが終わってしまった」と気持ちが沈みがちな初日に、教室に温かい空気を呼び、「よし、また頑張るぞ」という気持ちにさせてくれるきっかけにもなりました。

教員を辞めた今でも、思い出すと自然と心が和む、大切な思い出のひとつです。



ライター:みずいろ文具
関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。